--REIの映画感想--

全体的にネタばれがありますので、未見の方は注意して下さいませ
評価の★の内容は次の通りです
管理人の独断に基づいておりますのでご了承くださいませ
★★★★★:大好き!何度も観たい作品!
★★★★:好き!強く心に残る作品!
★★★:なかなか良い
★★:まあまあ損はしない
★:いまいちかも・・・
X:二度と観たくない


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[カ] [] [] [] []

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spink.gif 火天の城(2009)   日本     [139分]
管理人評価   ★★★
ジャンル 時代劇/ドラマ
監督 田中光敏
出演者 西田敏行     (岡部又右衛門)
福田沙紀     (岡部凛)
椎名桔平     (織田信長)
大竹しのぶ    (岡部田鶴)
寺島進      (平次)
山本太郎     (熊蔵)
石田卓也     (市造)
上田耕一     (弥吉)
ペ・ジョンミョン (太助)
福本清三     ()
前田健      (留吉)
熊谷真実     (ふさ)
水野美紀     (うね)
西岡徳馬     (丹羽長秀)
渡辺いっけい   (木村次郎左衛門)
河本準一     (羽柴秀吉)
遠藤章造     (堺の豪商)
田口浩正     (中川左内)
内田朝陽     (中井孫太夫)
石橋蓮司     (池上五郎右衛門)
笹野高史     (木曾義昌)
夏八木勲     (戸波清兵衛)
緒形直人     (大庄屋甚兵衛)
コピー 天を衝く安土城。
それは、織田信長の天下統一、最後の野望──
あらすじ
天正四年(1576年)。
熱田の宮番匠:岡部又右衛門は、ある日突然織田信長から安土城の築城を命じられる。
しかしその後、城造りを指揮する総棟梁になるには、名だたる番匠たちとの指図(図面)争いに勝たなければならない事態に。
信長は巨大な吹き抜けという前代未聞の注文を出していたが、指図争いの席で、又右衛門だけがただ一人、確固とした信念のもと、その要望をはねつける。
当然のごとく激昂する信長を前にしてもその信念は揺るがず、ついには信長を納得させ総棟梁の座を勝ち取る又右衛門だった。
感想
火天とは火の神の事なんですね。
こんなにも沢山の人が命を懸けて作ったのに、わずか3年で燃えてしまったとは・・・。
最初にこの事実が知らされたので、何をしてても「3年・・・」と思ってしまって、すべてが虚しく見えてしまいました。

蛇石の時の大事故は史実なんですね。
でも、ここでのいきなりの忍者出現は、あまりに違和感があり受け入れられませんでした。
この時の活躍で、うねがアクション得意な水野美紀だった事に気付かされます。
そういう主題だったらカッコいい!で済むんですけどね。
今回は使い所があんまりでした。

あと、木曽の大檜ですよね。
会ったばかりの岡部のために、命まで懸けた大庄屋。
この関係がもう少し説得力のあるものだと良かったと思います。
どこまでか史実か分からないので何とも言えませんが、それが率直な感想です。

不満点ばかりを挙げてしまいましたが、前代未聞の大きな城を作るという工程は、とても興味深く見る事が出来ました。
岡部が地道に足で稼いだ建材、岡部を慕ってくれる仲間たち、岡部を支える家族。
そういったものに支えられて、この大偉業が成し遂げられたのでしょうね。

俄然、安土城跡地を見に行きたくなりました。
今はどのくらい残っているのでしょうか。
ここから見る琵琶湖、綺麗でしたよね。
いつか訪れてみたいと思います。

小説原作作品。
鑑賞日 2020.10.07

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spink.gif 悲しみよこんにちは(1957)  アメリカ/イギリス
 BONJOUR TRISTESSE  [94分]
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ
監督 オットー・プレミンジャー
出演者 ジーン・セバーグ   (セシール)
デビッド・ニーブン  (レイモン)
デボラ・カー     (アンヌ)
コピー セシルは17才――
リビエラの爽やかな風と、恋の悲しみに微笑みをかわす
(R)
あらすじ
17歳のセシールは自由奔放に暮らしているように見えるが、心の中には越えられない壁を持っている。
女にだらしない父親と行った南仏の別荘での出来事。
それは一夏の思い出にしてはあまりにも衝撃的で、彼女の心の傷となっていた。
それを回想する形で物語は進行する。
感想
現在が白黒で回想がカラーでした。
衝撃の事件がきっかけで心に壁ができ、周りが色あせて見えるという表現方法なのでしょうか。
確かに現在は悲しげで心が無いように見えます。

セシールの父親レイモンのような男は死ぬまで同じ事を繰り返しながら、女を振り回すのでしょう。
どんな女が一緒にいようとダメなんでしょうね。
新しいものには目が無いタイプ。こんな男だけには引っかかりたくないわ…。

セシールもあの出来事で心に壁が出来たと言っているけど、やってる事は昔と何ら変わっていないというのが現実のように思います。
人間そう簡単には変われないんですよね。

ジーン・セバーグのはつらつとした演技は爽やかで好感が持てました。
父親を取られて嫉妬している表情も可愛かったです。
この映画の彼女の髪型(ベリーショート)を真似た「セシルカット」が大流行したというのも頷けます。
アンヌがデボラ・カーだとは気がつきませんでした。
めぐり逢い」の時とは印象が違っていたからでしょうね。
相変わらず綺麗です。
今まで見た女優の中では彼女が一番綺麗な人です。
エルザの白い大きなザルみたいな帽子は笑えました。包帯巻いてるようにも見えました。(笑)
鑑賞日 2003.01.07

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spink.gif 彼女がその名を知らない鳥たち(2017)   日本     [123分]  R−15+
管理人評価   ★★★★
ジャンル ミステリー/ロマンス
監督 白石和彌
出演者 蒼井優   (北原十和子)
阿部サダヲ (佐野陣治)
松坂桃李  (水島真)
村川絵梨  (國枝カヨ)
赤堀雅秋  (刑事・酒田)
赤澤ムック (野々山美鈴)
中嶋しゅう (國枝)
竹野内豊  (黒崎俊一)
コピー あなたはこれを
愛と呼べるか
あらすじ
8年前に別れた男・黒崎のことが忘れられない女・十和子。
その淋しさから15歳も年上の男・陣治と仕方なく一緒に暮らしていたが、不潔で下品な陣治に嫌悪感しか抱けなかった。
それでも自分で働くこともなく、陣治の少ない稼ぎを当てにする怠惰な日々を送る十和子。
ある日、妻子持ちの男・水島と出会い、黒崎の面影を重ねるように彼との情事に溺れていく。
そんな中、刑事の突然の訪問を受け、黒崎が行方不明になっていたと知る。
感想
CSの軽いCMで、松坂桃李蒼井優が官能的なキスをしていたので興味を惹かれました。
でも、始めから十和子が性質の悪いクレーマーで、この人があんなキス?どんなお話なんだろう、とどんどん引き込まれていきました。

何といっても阿部サダヲさんが、陣治という役にはまり過ぎです。
一途に十和子を愛し、命を懸けて十和子を守る男。
やっと最後に十和子にもそれが届いて良かったね。
彼の事を思うと涙が止まりません。

こんな素晴らしい恋人がいるのに、十和子は最低の不倫男に入れ込んで傷付いているんです。
それは自業自得と思うけど、陣治の事を思うと複雑な心境になります。

しかし、女はなんでイケメンの最低男に弱いんですかね。
都合の良いように使われて、いらなくなったらポイ。
世の中にそういう女性が沢山いるから、イケメン不倫男がのさばっているんでしょう。

ゲスい男たちには嫌気がさしますが、後味は悪くありません。
世の中にはこんな愛も存在するんですね。
本当に感動してしまいました。

★3つかなと思いましたが、ラストで★1つ増やしました。
それくらい素晴らしいラストでした。

小説原作作品。
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鑑賞日 2020.10.29

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spink.gif カノジョは嘘を愛しすぎてる(2013)   日本     [117分]
管理人評価   ★★
ジャンル ロマンス/音楽
監督 小泉徳宏
出演者 佐藤健   (小笠原秋)
大原櫻子  (小枝理子)
三浦翔平  (坂口瞬)
窪田正孝  (篠原心也)
水田航生  (大野薫)
浅香航大  (矢崎哲平)
吉沢亮   (君嶋祐一)
森永悠希  (山崎蒼太)
谷村美月  (長浜美和子)
勝村政信  (理子の父)
相武紗季  (茉莉)
反町隆史  (高樹総一郎)
コピー その瞬間、恋に落ちた。
その瞬間、愛を知った。
あらすじ
大人気バンド“CRUDE PLAY”の元メンバーで天才クリエイターでもある小笠原秋は、たまたま知り合った女子高生の小枝理子に声をかけ、自分の正体を隠したまま付き合い始める。
軽い気持ちで付き合い始めた秋だったが、やがて純真な理子に惹かれるようになっていった。
しかしCRUDE PLAYのプロデューサーでもある高樹総一郎が理子をスカウトしたことから、嘘から始まった二人の恋は大きく動き始める。
感想
うん。いかにも少女漫画ってお話です。
お話はなかなか良いかなと思ったけど、やっぱり主人公の理子が弱すぎる。
男優陣が豪華なので、どうしても見劣りしてしまって、盛り上がりに欠けました。
彼女はオーディションで選ばれた新人さんなんですね。
納得です。

秋の天才ぶりや理子の才能が表現出来てないのが残念です。
いくらセリフで言っても説得力がありません。
やっぱり映像でその凄さを表現しないと、映画は面白くなりませんよね。

秋と心也の対立は良かったです。
心也のベースの才能に劣等感を感じる秋。
秋を天才と認めながらも、その不器用さに苛立ちを覚える心也。
どちらもジリジリとした痛みが伝わって来ました。
理子という存在を通して、自分を表現しようとする所は結構見応えありです。

やっぱり理子に魅力が無いという点が全てですね。
歌も可愛さも微妙。
秋がそこまで好きになる理由がわかりません。
櫻子ちゃんは凄く頑張っていただけに残念です。

エンドロールの後がこんなに長いのは珍しいですね。
終わり方が微妙だったので、何かあるとは思っていましたが、これは意外でした。

少女漫画原作作品。
鑑賞日 2021.01.10

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spink.gif 彼女は夢見るドラマ・クイーン(2004)   アメリカ
  CONFESSIONS OF A TEENAGE DRAMA QUEEN  [90分]
管理人評価   ★★
ジャンル 青春/コメディ
監督 サラ・シュガーマン
出演者 リンジー・ローハン    (ローラ)
アリソン・ピル      (エラ・ジェラード)
ミーガン・フォックス   (カーラ)
アダム・ガルシア     (スチュー)
グレン・ヘドリー     (カレン)
イーライ・マリエンタール (サム)
トム・マッカムス     (カラム・ステップ)
コピー 劇場未公開
あらすじ
大都会ニューヨークに住む女子高生ローラ。
彼女はいつかこの街でスター女優になるという夢を抱いていた。
そんなある日、家族揃って郊外のニュージャージーへ引っ越すことになってしまう。
突然環境が様変わりし、思い描いていたニューヨークでの夢が遠のいてしまったローラ。
そうこうしている内に、慣れない町での新しい生活が始まった。
感想
もうコテコテのティーンムービー。
私も年を取ったのか、もうこの手の映画にはついていけません。(汗)

10代のころは自分を中心に世界が回っていると思っているから、突っ走って失敗して痛い目に遭うってアルアルですよね。
それを繰り返しながら世の中を知って、妥協点を探しながら無難に生きるようになる。
って今なら理解出来るけど、若い頃はそんな大人の言い分も、煩わしいだけで聞く耳を持つ余裕もなかったなぁ。
まるで、過去の自分を見ているようで、懐かしい反面、痛々しい姿が恥ずかしくって見てられません。

しかし、ローラの私服はいつも可愛かったですね。
毎日学校におしゃれしていくのは大変そうだ。
しかも、田舎の学校だから悪目立ちしちゃって目をつけられそう。
まあ、自分が良ければ良いもんね。
この頃は・・・。

最後のピグマリオンは、ローラのライブって感じでしたね。
この劇は「マイ・フェア・レディ」のお話に似てますね。
歌とダンスはすごく良かったです。

しかし、リンジー・ローハンって人気あるんですか?
あんまり良いイメージがないので、今後は彼女の作品は見ないかも・・・。(汗)

ディズニー作品。
鑑賞日 2005.03.25

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spink.gif カプリコン・1(1977)   アメリカ/イギリス
  CAPRICORN ONE  [129分]
管理人評価   ★★★
ジャンル サスペンス/アドベンチャー
監督 ピーター・ハイアムズ
出演者 エリオット・グールド   (ロバート・コールフィールド)
ジェームズ・ブローリン  (チャールズ・ブルーベーカー)
カレン・ブラック     (ジュディ・ドリンクウォーター)
テリー・サヴァラス    (農薬散布会社のアルバイン社長)
サム・ウォーターストン  (ピーター・ウィリス)
O・J・シンプソン    (ジョン・ウォーカー)
ハル・ホルブルック    (ジェームズ・ケラウェイ博士)
ブレンダ・ヴァッカロ   (ブルーベーカーの妻)
デヴィッド・ハドルストン (ホリス・ピーカー)
デニース・ニコラス    (ベティ・ウォーカー)
アラン・ファッジ     (ヒューストン管制官)
デヴィッド・ドイル    (ウォルター・ロフリン)
ロバート・ウォーデン   (エリオット・ウィッター)
ノーマン・バートールド  (大統領)
コピー 300億ドル…世界最初の
有人火星宇宙船が
秒読みに入ったとき
3人の
宇宙飛行士が
消えた!
あらすじ
人類初の有人火星探査を目的とした宇宙船カプリコン1号が打ち上げられようとしていた。
しかし、そのカウントダウンの数分前、三人の乗組員ブルーベイカー、ウィリス、ウォーカーは管制スタッフや見物客などに見つからぬように船内から連れ出される。
生命維持装置の欠陥が判明したにもかかわらず、巨額の資金を投じた計画を中止に出来ないと判断したNASAの責任者たちが、乗組員に火星に行った演技をさせようとしていたのだった。
感想
昔、TVでもこういう事を扱った番組がありましたよね。
アポロも月面に降り立ったというのは嘘で、映画のように撮影したのだとか。
子供だった私は、結構真剣にそれを信じていたという思い出があります。

というか、結構最近までもしかしたらその可能性もあったりして・・・なんて思っていたんです。
でも、技術が発展し、高画質で月面の写真が撮れるようになった為、昔の月探査車が走行した跡などが確認されたと聞き、ようやく納得出来たのでした。

さすがに目標が火星となると、こういう事態にもなり得ますよね。
大勢のスタッフを騙して、何ヶ月も無人の宇宙船を操縦し、地球からの映像で誤魔化すなんて、一見バカげた計画に思えますが、プロの大人たちが本気を出したら、出来てしまうのが恐ろしいです。

計画を邪魔する者は、存在自体を消してしまうというのもまた怖い。
違和感に気付いたスタッフは、住んでるアパートにいなかった事になってるし・・・。
行方不明の彼について探っている新聞記者は、車のブレーキに細工されたり、捏造された違法ドラッグで逮捕。

しかも、帰還予定の宇宙船が爆発したら、乗組員たちを殺そうとするなんて!!
自分たちの計画の為なら、どこまでも現実を捻じ曲げてしまうという怖いお話です。

こんな内容の映画をこの時代に作ってしまう事が凄いです。
そりゃ、協力していたNASAも怒る訳だ。
ツッコミ所も多いですが、なかなか見応えのある作品です。
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鑑賞日 2023.05.12

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spink.gif カポーティ(2005)   アメリカ
  CAPOTE  [114分]
管理人評価   ★★★
ジャンル 伝記/犯罪
監督 ベネット・ミラー
出演者 フィリップ・シーモア・ホフマン (トルーマン・カポーティ)
キャサリン・キーナー      (ネル・ハーパー・リー)
クリフトン・コリンズ・Jr   (ペリー・スミス)
クリス・クーパー        (アルヴィン・デューイ)
ブルース・グリーンウッド    (ジャック・ダンフィー)
ボブ・バラバン         (ウィリアム・ショーン)
エイミー・ライアン       (マリー・デューイ)
マーク・ペルグリノ       (ディック・ヒコック)
アリー・ミケルソン       (ローラ・キニー)
コピー 何よりも君の死を恐れ、
誰よりも君の死を望む。
あらすじ
1959年11月15日、カンザス州ののどかな田舎町で一家4人惨殺事件が発生する。
翌日、ニューヨークでこの事件を知った作家カポーティは、これを作品にしようと思い立ち、すぐさま現地へと取材に向かう。
同行した幼なじみのネルと共に事件現場や関係者を訪ねて回るカポーティ。
やがて2人の容疑者が逮捕されると、カポーティは彼らへの接近を試み、その一人ペリー・スミスの不思議な魅力に創作意欲を刺激される。
感想
静かに淡々と見せてくれる作品でした。
こうして「冷血」が出来たんですね。
その小説にすごく興味が沸きました。

アカデミー賞主演男優賞に輝いたフィリップ・シーモア・ホフマン
彼の演技は素晴らしかったと思います。
ここまでなりきるには、相当な研究をしたんでしょうね。
これだけ特徴がある人は、かえって難しいと思うんです。
こういう人物だったんだろうという説得力のある演技でした。

殺人犯との日々は、彼に多大な影響を与えたようです。
最高の本が書けるという直感は当たりましたが、それによる副作用に苦しむことになりました。
それにぴったりのキャッチコピーで、正にこの言葉が映画そのものでした。

印象に残るのは、最後のネルの一言。
まさにその通りだったんでしょう。
ぐだぐだ言っているカポーティの本心をズバッと切り裂いた一言。
それで彼も堪忍したのでしょう。
自分が冷血だったという事に・・・。

何度も「ティファニーで朝食を」が出てきたので、また見たくなっちゃいました。

アカデミー賞主演男優賞受賞作品。

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spink.gif 蒲田行進曲(1982)  日本   [109分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル コメディ/ドラマ
監督 深作欣二
出演者 風間杜夫   (銀四郎)
松阪慶子   (小夏)
平田満    (ヤス)
高見知佳   (朋子)
原田大二郎  (橘)
コピー
あらすじ
時代劇のメッカ、京都撮影所。
大スター“銀ちゃん"こと倉岡銀四郎は、役者としての華もあり、人情家でもあるのだが、感情の落差が激しいのが玉にキズ。
そんな銀ちゃんに憧れているのが、大部屋俳優のヤス。
ある日、ヤスのアパートに銀ちゃんがやって来て、彼の子供を身ごもっている女優の小夏を預かってくれと言われた。
この事がばれるとスキャンダルになるので、ヤスと小夏が結婚して、ヤスの子供として育ててくれと言うのだ。
これを承諾したヤスは、彼女と子供を養う為に、いつも以上に仕事に精を出す。
感想
最初っから笑いっぱなしですよ!!

役者さんのハイテンションにつられてこっちもなんかテンション上がっちゃいました。
やっさんの故郷での大袈裟過ぎる歓迎も笑えました。
なんかすんごい田舎でしたけど、本当に京都なんですか??
駅というには小さすぎるような…。すごい所があるんですね。

銀ちゃんの為にむりやり結婚してしまうなんて、大部屋ってそんなに師弟関係が厳しいんですね。
しかも、そんな階段あり??って言うほどの高さからの階段落ちを志願するし…。死ぬよね、普通は。

やっさんの田舎でやっさんの母親が小夏に「裏切らないで!」って哀願するシーンはうるうるきちゃいました。
鑑賞日 2002.06.25

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spink.gif かまち(2003)   日本     [115分]
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ/青春/伝記
監督 望月六郎
出演者 谷内伸也   (山田かまち)
古屋敬多   (佐山勇一 )
鍵本輝    (浩介)
中土居宏宜  (飯島俊)
大沢あかね  (木下みゆき)
檀ふみ    (菅野洋子)
姫野史    (学生時代の菅野洋子)
風吹ジュン   (山田千鶴子)
コピー 生きることを
生きろ!
あらすじ
1977年、群馬県、高崎。 成績優秀で多才な才能を持つ山田かまち、17歳。
彼は受験に失敗して、中学浪人することになった。
しかし、勉強より女性に興味があり、白玉と名付けた陽子に告白。
友達として付き合うようになる。
それから、25年後。
陽子は塾の講師になった。
その塾に通っているみゆきは、かまちについて興味を持ちネットで調べてハーメルンのサイトに辿りつく。
感想
アイドルを主人公にして失敗した作品だと思います。
学芸会レベルの出来で、生徒役の役者さんがあまりにお粗末で、見るに忍びないです。
それに、まとまっているようでバラバラだし、中身があるようでないように感じます。
道徳の教材のような内容かと思えば、急にエロに走ったり、青春全開だったり。
ゆる〜く見ていたのに、急な変化で驚かされました。
あと、ホラーも入ってた??

しかし、「生きることを生きろ」というのは名言ですね。
辛い事から逃げるなってことね。
あと、青春時代の悩みを70年代と現代で比較して見せるのは面白かったですね。
受験戦争真っ只中の子供達、物に恵まれても感情に乏しい子供達。
どちらにしても悩みは尽きない。
ちゃんと大人が教えてあげないといけないのかもね。

若い人はすぐに"死"を口にするけど、自分とは関係ないと思っているから言えるんだと思うな。
本当に危機を感じている人は、軽々しく口にしないと思います。
そもそも山田かまちって人は有名なんでしょうか。
彼の詩もそんなに良いとは思わなかったのですが、私の見る目がないだけか。
疑問系が多いのが特徴ですね。
そんな詩が沢山出てきたけど、役者の魂が入っておらず、伝わってくるものがありませんでした。

しかし、彼の最期はすごいですね。
こんなことってあるんだな…。絶句しました。
かなり厳しい事を言いましたが、仕方がない内容なのです。
日本の映画にももっと頑張って欲しいな。
鑑賞日 2004.09.14

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spink.gif カミーユ・クローデル(1988)   フランス
  CAMILLE CLAUDEL  [150分]
管理人評価   ★★
ジャンル ロマンス/伝記
監督 ブルーノ・ニュイッテン
出演者 イザベル・アジャーニ     (カミーユ・クローデル)
ジェラール・ドパルデュー   (オーギュスト・ロダン)
マドレーヌ・ロバンソン    (ルイーズ=アテネーズ・クローデル)
ロラン・グレヴィル      (ポール・クローデル)
アラン・キュニー       (ルイ=プロスペール・クローデル)
カトリン・ブアマン      (ジェシー・リップスコム)
ジャン・ピエール・サンティエ (リメ)
ダニエル・ルブラン      (ローズ・ブーレ)
マキシム・ルルー       (ドビュッシー)
コピー 炎の女性カミーユ・・・ロダンへの愛と彫刻に賭けた生涯。
あらすじ
1885年、パリ。
才能を認められ、彫刻家ロダンの弟子となったカミーユ・クローデル。
やがて妻のいる彼と愛し合うようになり妊娠。
結婚を迫るが、ロダンは妻と別れられず、カミーユは彼の元を去る。
子供をおろし、何もかもを忘れる為に創作に没頭。
次第に評価を得るも貧困は続き、徐々に精神のバランスを失っていく。
感想
天才がその才能に潰されたという点では、「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」を思い出します。
カミーユの場合はロダンと出会ってしまったのが、運の尽きだったけどね。
彼が自分の作品を盗むのでは?という猜疑心に押しつぶされてしまいました。
彼女が「怖い」と泣く演技が真に迫っていて、心が痛くなりました。

『考える人』のロダンってこういう人だったんですね。
名前と作品しか知らなかったから、色々とショックでした。
これから作品を見る目が変わりそうです。
有名な作品も沢山登場してたのかな?
私は地獄の門くらいしか分からなかったな。
あとは、全然知らない作品ばかりでした。(汗)

完全に狂ってしまってからのカミーユがヤバイです。
悪魔が憑依したって表現がぴったり。
実家で父の詩を聞いて少し回復したのかと思ってたけど、違ってたようです。
どんどんひどい状態になって、個展の時の悪趣味なメイクや行列が痛々しい。
石膏の作品を壊して埋めたのも、自分の作品を盗まれるのが怖いという表れですね。
彼女の作品は、ブロンズと大理石しか残ってないのかな??

結構長い作品なので、すごく頑張ってみました。
途中何度も寝そうになったわ。
見ているこちらまで苦しくなる作品でした。
鑑賞日 2005.01.26

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spink.gif 紙の月(2014)   日本     [126分]  PG−12
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ/ミステリー/犯罪
監督 吉田大八
出演者 宮沢りえ  (梅澤梨花)
池松壮亮  (平林光太)
大島優子  (相川恵子)
平祐奈   (女子学生)
田辺誠一  (梅澤正文)
近藤芳正  (井上佑司)
石橋蓮司  (平林孝三)
小林聡美  (隅より子)
コピー 最も美しい横領犯。
あらすじ
1994年。
エリート会社員の夫と2人暮らしの主婦、梅澤梨花。
最近、銀行の契約社員として外回りの仕事を任されるようになった。
ある日、外で顔見知りの大学生・平林光太から声を掛けられる。
彼は、梨花の顧客・平林孝三の孫だった。
これをきっかけに、若い光太との逢瀬を重ねるようになる。
買い物中に持ち合わせが足りないことに気づいた彼女は、客から預かった金に手を付けてしまう。
感想
ずっと気になってはいたのですが、結末が分かっているだけになかなか手が出せずにいた作品です。
現実のニュースでも横領という言葉を聞く事が多いですよね。
いつの時代になっても、人間はお金の誘惑に弱いという訳です。

学生時代の梨花の行いから、良い事をするなら手段を選ばないという思考が伺えます。
純粋なのかおつむが弱いのか。
自分の行動がどんな結果を産むのか想像が出来ないようです。
両親が梨花にどういう接し方をしたのかも気になります。
貧しい子供達の為になるなら良いという方針なら、梨花の暴走にも拍車がかかったのが頷けます。

大学生の光太と過ごす為に、犯罪を重ねる梨花。
そうして手にした大金で、高級ホテルに連泊し、ハイブランドを買い漁る二人。
彼らが楽しそうにすればするほど虚しさが募ります。
本人たちもつかの間と分かりつつ、今を楽しんでいたのですね。
夢から覚めた時の最低な気持ちはどうだったのでしょうか。

金持ちの顧客に最高の笑顔を振りまき、お金をだまし取る様が、気持ち良いほどの滑稽さでした。
犯罪者や詐欺師が笑顔で近寄って来るという典型です。
子供たちに良く教えておかなくちゃ。

だから、平林に色気仕掛けをいなされた時、凄くスッキリしましたね。
やっと彼女の闇に気付いてくれた人がいたと・・・。
意外だったのは、横領がバレた彼女への対応が皆優しかった事。
もっと酷い詰められ方するかと思っていたので、美人はこんな時まで得なのかと呆れました。

彼女なら罪の意識も無く、これからも普通に生きて行けるのでしょうね。
「行くべき所に行く」とか行ってたのに、結局は逃亡するとかがっかりです。

お金に関してはどんなに関係のある人でも、信用せず自分で管理するしかお金を守る方法はなさそうです。
お金が絡むと人間は簡単に誘惑に負けてしまう。
この事は肝に銘じておきたいと思います。

角田光代小説原作作品。
鑑賞日 2023.03.13

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spink.gif 神は見返りを求める(2021)   日本     [105分]
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ/コメディ
監督 吉田恵輔
出演者 ムロツヨシ  (田母神尚樹)
岸井ゆきの  (川合優里)
若葉竜也   (梅川葉)
吉村界人   (チョレイ)
淡梨     (カビゴン)
柳俊太郎   (村上アレン)
田村健太郎  (印旛)
中山求一郎  (長井)
廣瀬祐樹   (南場慎介)
下川恭平   (ハイパーマリオ)
前原滉    (キムニー)
コピー 見返りを求める男 恩を仇で返す女
あらすじ
イベント会社に勤める田母神は、合コンで底辺YouTuberのゆりちゃんと出会う。
同情心から彼女のYouTubeチャンネルを手伝い、人気は無いながらも楽しい日々を送っていた。
そんな中、田母神の同僚・梅川に人気YouTuberを紹介してもらい、コラボ動画でバズったゆりちゃんは、一躍人気YouTuberの仲間入りを果たす。
人気になるにつれ、センスのない田母神とは距離を置き始める。
感想
今流行りのYouTuberを題材にした作品です。
とにかく見ているのが辛いくらい痛いシーンの連続でした。
特に田母神が暴露系YouTuberになって、お互いにけなし合う時とか、心が痛過ぎて見るのを止めたくなりましたよ。

まあ、見返りを求めたくなるくらい、ゆりちゃんに尽くしてましたからね。
田母神さんの言いたい事も少しは理解出来ます。
恩人がピンチの時に手を差し伸べてくれても良いかなとは思います。

自己中一直線で行くのかと思ったゆりちゃんも、ジェイコブを燃やすのを止めたり、ダサいと笑っていたジェイコブパーカーを着たりと、行いを改めようとしていたんですよね。
その矢先の事故で大怪我を負ってしまい、本当に痛々しかったです。

ちょこちょこ出てくる未成年のYouTuberも、現実にいそうで怖かったです。
子供だから加減も分かっていないし、他人のテリトリーにも土足で踏み込んでくるデリカシーのなさ。
そのくせ追い詰められると、未成年を強調。
大人を舐めていると痛い目に遭いますよ。
この作品が警鐘の役目を担ってくれると良いですね。

しかし、YouTuberが貶められているように感じて、あまり良い気分ではありません。
頑張っている人を純粋に応援している人もいますよね。
誰でも余裕が無くなると、現状を維持し続けるのは難しいと思います。
立場が変わって関係性が変わるのも自然なのではないでしょうか。
それをオーバーに描いたのかもしれないけど、私は面白いとは思えませんでした。

前半は見返りを求めない神様、後半は暴露系YouTuberになって切れまくる田母神を演じたムロツヨシさんはさすがの一言。
頭から血を流しながらコミカルに踊る映像は、背筋がゾクゾクするほど狂気を感じる映像でした。
鑑賞日 2022.12.09

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spink.gif 髪結いの亭主(1990)  フランス
 LE MARI DE LA COIFFEUSE  [80分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル ドラマ
監督 パトリス・ルコント
出演者 ジャン・ロシュフォール  (アントワーヌ)
アンナ・ガリエナ     (マチルド)
ロラン・ベルタン     (アントワーヌの父)
コピー かほりたつ、官能。
あらすじ
幼い頃から髪結いの亭主になる事だけを夢見て大人になったアントワーヌ。
少年時代に通いつめていた床屋の女主人の体臭と胸の感触が忘れられず、その女主人が突然死んでしまった為に髪結いに対する想いは一層深くなったのである。
中年になったアントワーヌは、ある日一軒の美容室にいた美女マチルドに一目惚れし初対面の彼女にいきなり結婚を申し込む。
感想
フランス映画特有の訳の分からない映画でしたが、そこが独特の雰囲気を醸し出していて惹き込まれました。
幼い頃にこれほどまでの執着を抱くとは、よっぽど深い意味があるのでしょうね。
好きになった人が、たまたま床屋の女主人だっただけかもしれませんが、大人になっても執着したままというのがアントワーヌのすごい所です。
しかし、そこまで執着しているのにマチルドに惹かれたのは何でなのでしょう?
共通点は髪結いということだけ。
アントワーヌの初恋の相手とはあまりに違いすぎます。
痩せているし、美人だし、黒髪だし、体臭もしない。
髪結いなら誰でもOKなら昔の想い出は全然深い意味はないという事になるのかな?という疑問が残りました。

ラストはあまりにも突然の出来事であっけにとられました。
二人はめでたく結婚して何の問題もなかったように思っていたのに、彼女はなぜあんな選択をしたのか?
今の私には彼女の真意が分かりません。
鑑賞日 2002.03.13

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spink.gif カムバック!(2014)   イギリス
  CUBAN FURY  [98分]
管理人評価   ★★★
ジャンル コメディ
監督 ジェームズ・グリフィス
出演者 ニック・フロスト    (ブルース)
ラシダ・ジョーンズ   (ジュリア)
クリス・オダウド    (ドリュー)
イアン・マクシェーン  (ロン・パーフィット)
ロリー・キニア     (ゲイリー)
オリヴィア・コールマン (サム)
ケイヴァン・ノヴァク  (ビジョン)
ティム・プレスター   (ミッキー)
アレクサンドラ・ローチ (ヘレン)
コピー メタボ de サルサ!?
あらすじ
子供の頃、イギリス中にその名を轟かせた天才少年サルサダンサー:ブルース・ギャレット。
しかし、全国大会決勝を前にイジメに遭い、それがトラウマとなってサルサを辞めてしまった。
25年後。
メタボな中年サラリーマンになったブルース。
相変わらず、結婚はおろか彼女もいない冴えない日々を送っていた。
そんなある日、アメリカから美人の上司ジュリアが赴任してくる。
一目で恋に落ちるブルースだったが、すっかり負け犬根性が染みついた彼は、最初から諦めムード。
ところが、そんな彼に最大のチャンスが訪れる。
感想
イギリスのコメディという事で、ちょっと期待して見始めました。
正直、可もなく不可もなくな普通のコメディでした。
さらっと見れてさらっと忘れる内容です。

でも、テンポは良いので、気楽にサクサク見れて良かったです。
昔、トロフィーを山ほどもらってた人でも、25年もやってないと1からやり直さないといけないんですね。
もう少し踊れるものかと思ってました。
すごい練習してもそこまで凄くはならなかったのが残念です。
劇的な変化が訪れるものだと思っていたので、そうでもなくて拍子抜けです。
しかし、それを受け入れていちから学び直すのは、潔くて男らしかったですね。

とにかく嫌な男ドリュー。
彼の口の悪さ、性格の悪さが、飛び抜けてて、イライラさせられっぱなしです。
ブルースは良く耐えてるよ。
あんな奴が会社にいたら、とっくに辞めてると思います。
最後はボコボコにしてくれてスッキリです!
ジュリアもはっきり断ってくれる強い女性で一安心。

あと、イラン人ゲイのビジョンが言うテロ関連ジョークは不愉快でした。
全然笑えないし、怖いとしか思えない。
悪趣味の極みです。
やってる本人は大丈夫なの!?
余計な心配をしちゃうほど、ヤバそうなネタでした。

久しぶりにイギリスのコメディ映画を見ました。
こういう軽い奴は大丈夫なんですけどね。
ブラックジョークがキツイものは苦手です。
また挑戦してみようと思います。
鑑賞日 2017.05.31

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spink.gif 亀は意外と速く泳ぐ(2005)   日本     [90分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル コメディ
監督 三木聡
出演者 上野樹里  (片倉スズメ)
蒼井優   (扇谷クジャク)
岩松了   (クギタニシズオ)
ふせえり  (クギタニエツコ)
要潤    (加東先輩)
松重豊   (ラーメン屋のオヤジ)
村松利史  (豆腐屋のオヤジ)
温水洋一  (パーマ屋のおじさん)
松岡俊介  (韮山)
嶋田久作  (福島)
伊武雅刀  (中西)
コピー ゆるくて、
可愛いい、
なんか変!

“脱力系”奥様スパイ!がやってくる!!
あらすじ
夫が海外単身赴任中の平凡な主婦:片倉スズメ、23歳。
日課は夫が大切にしているペットの亀にエサをあげる事。
そんな生活に飽き飽きしていた彼女は、幼なじみの親友:クジャクの奔放さを羨ましく思っていた。
そこで、偶然発見したスパイ募集!の広告に思い切って電話してみる。
3日後、指定された場所へ行くと、そこにはスパイだと名乗るクギタニ夫妻がいた。
平凡なスズメはスパイに向いていると、早速採用され、活動資金にと500万円をもらった。
その日から、出来るだけ目立たないように平凡に生きるというスパイ活動の日々が始まる。
感想
なんだ〜!!このゆるさは〜!!
隅々に散りばめられている小ネタが、ことごとくツボでした。
スパイ募集の広告が小さすぎるのから、すでに面白かったです!
スズメが暇つぶしで作った肝臓がヤバイ!
今度やってみようかな。(笑)
あと、ショパンの別れの曲を弾いていた”ノコギリさん”。
くだらねぇ〜〜!!!
本当に面白かったです。

とにかく、くだらない事を大真面目に話している面白さが満載です。
確かに普通に目立たないように生きるというのは、案外難しいのかもしれません。

上野樹里ちゃんはまだ垢抜けてなくて初々しかったです。
田舎の可愛い女の子って感じ。
対照的に、蒼井優ちゃんはとんでる子が良く似合う!
この頃から、あまり変わってないんですね。

サブキャラも怪しい人たちばかり。
「トリック」や「ケイゾク」で出てきた変な人たちもいましたね。
ふせえりさん、とても好きな女優さんです。
このうさん臭さが出せるのは、彼女ならではでしょう。
相変わらずの怪しさで、思わず頬が緩みました。

あと、商店街が効果的に使われていたのが良かったです。
町内放送が集合の合図とは・・・あっぱれな作戦です!

脱力系、ゆるキャラ、シュールな作品が好きな方にはたまらない作品だと思います。
私も当分、お金を見たら「フェッフェッフェッ」と言ってしまいそうです。

シズオさんの驚くほどデカイう〇こって、どれほどのものだったんでしょうか。
怖いもの見たさの好奇心が止まりません。(笑)
鑑賞日 2008.10.04

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spink.gif カメラを止めるな!(2018)   日本
  ONE CUT OF THE DEAD  [96分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル ホラー/コメディ
監督 上田慎一郎
出演者 濱津隆之    (日暮隆之)
真魚      (日暮真央)
しゅはまはるみ (日暮晴美)
長屋和彰    (神谷和明)
細井学     (細田学)
市原洋     (山ノ内洋)
山崎俊太郎   (山越俊助)
大沢真一郎   (古沢真一郎)
竹原芳子    (笹原芳子)
吉田美紀    (吉野美紀)
合田純奈    (栗原綾奈)
浅森咲希奈   (松浦早希)
秋山ゆずき   (松本逢花)
山口友和    (谷口智和)
藤村拓矢    (藤丸拓哉)
イワゴウサトシ (黒岡大吾)
高橋恭子    (相田舞)
生見司織    (温水栞)
コピー 最後まで席を立つな。この映画は二度はじまる。
あらすじ
とある自主映画の撮影隊が、山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影していた。
それは37分ワンカットのゾンビ・サバイバルというテレビ局の無理難題を受け入れた監督によるあまりにも無謀な挑戦だった。
感想
ホラーが苦手なので、見ようかどうか迷ってたんですけど、思い切って見てみて良かったです。
噂通りの面白さでした。

何を書いてもネタバレになりそうなので、↓で思いっきり語りたいと思います。
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鑑賞日 2019.03.09

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spink.gif 仮面病棟(2020)   日本     [114分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ミステリー/サスペンス
監督 木村ひさし
出演者 坂口健太郎  (速水秀悟)
永野芽衣   (川崎瞳)
内田理央   (佐々木香)
江口のりこ  (東野良子)
朝倉あき   (菜緒)
小野武彦   (国平義央)
鈴木浩介   (金本)
大谷亮平   (小堺司)
高嶋政伸   (田所三郎)
コピー 病院(ナゾ)の仮面を暴け。
あらすじ
若い医師・速水秀悟は先輩医師に頼まれ、田所病院で一夜限りの当直を引き受けた。
その日、コンビニ強盗を働いたピエロの仮面の凶悪犯が病院を占拠し、自分が撃った女子大生・川崎瞳の治療を速水に要求する。
戸惑いつつも治療に当たる速水は、通報を頑なに拒否する院長をはじめ病院関係者の不可解な言動にも次第に不審を抱くようになる。
感想
普段あんまりこういう系を見ないので、思ったより良かったです。
勝手に幽霊系かと思っていたので、仮面をかぶった強盗が犯人で拍子抜け。
そこからも犯人との攻防や、病院関係者の怪しい行動などに興味津々で、一気に見る事が出来ました。

真犯人は怪しいと思いながらも、ズバッと推理する事は出来ませんでした。
闇の深過ぎる事情があって、結構考えさせられる展開だと思います。
真実に行き付くまで二転三転状況が変わり、最後に一気に真相が明かされて「そうだったのか!」と腑に落ちる仕様。
原作小説も面白そうですね。

役者さんたちもみんな迫真の演技で、この病院に一緒に閉じ込められた感覚で見る事が出来ました。
ネタバレの感想は↓のコーナで語りたいと思います。
興味のある方はどうぞ。
小説原作作品。
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鑑賞日 2022.02.18

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spink.gif 仮面ライダー THE FIRST(2005)   日本
  MASKED RIDER THE FIRST  [73分]
管理人評価   ★★★
ジャンル SF/アクション/ヒーロー
監督 長石多可男
出演者 黄川田将也  (本郷猛/仮面ライダー)
高野八誠   (一文字隼人/仮面ライダー)
小嶺麗奈   (緑川あすか)
ウエンツ瑛士 (三田村晴彦/コブラ)
小林涼子   (原田美代子/スネーク)
津田寛治   (バット)
板尾創路   (スパイダー)
宮内洋    (立花藤兵衛)
風間トオル  (医師)
並樹史朗   (サラリーマン)
北見敏之   (「週刊ABBA」編集長)
仲程仁美   (めぐみ)
石橋蓮司   (大物代議士)
本田博太郎  (秘書官)
佐田真由美  (ショッカー幹部)
辺土名一茶  (ショッカー幹部)
天本英世   (ショッカー幹部)
コピー 継ぐのは、魂。

初めて観る、これが真のライダー。アクション
あらすじ
将来を嘱望されていた青年・本郷猛は、悪の組織ショッカーの陰謀でバッタの能力を持った改造人間=仮面ライダー1号へと変えられ、悪の手先として利用されてしまう。
しかしふとしたキッカケで自我が目覚めた本郷は、深い悲しみを抱えたまま組織を抜け出す。
記者のあすかは自分が取材した人たちが、次々と死んでいく事に気付き、独自の調査を始める。
感想
瑛ちゃんが見たかったので借りてきました。
まともに見た事なかったですが、なかなかしっかりした出来ではないですか。

開始25分で瑛ちゃん登場。
飛び降り自殺しようとして眩暈を起こしてしまった。
とっても性格の悪い男の子です。

個人的には後半より前半のツンツンした晴彦くんが好きですね。
強がってるのが可愛いです。
でも、晴彦くんより美代子が年上に見えなかったのは残念です。

あんなに突っ張っていたのに、いざとなったら女の子に跪いてすがる晴彦くん。
こりゃ、ある層には堪らないのではないでしょうか。

コブラスーツ、とっても似合ってました。
ハーフはこういう時に役立ちますね。

板尾さんが美味しい役でしたね。
蝶ネクタイのタクシー運転手って。(笑)
しかも、リーダー的な役ですからね。
とても良かったと思います。

男言葉を使っていたのは「正しい恋愛のススメ」の美保ちゃんか。
どっちが先だったんでしょう。

という事で、瑛ちゃん中心の感想になってしまいました。
何の参考にもならなくてすみません。(大汗)
鑑賞日 2005.07.21

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spink.gif 鴨川ホルモー(2009)   日本     [113分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル コメディ/ファンタジー/青春
監督 本木克英
出演者 山田孝之   (安倍明)
栗山千明   (楠木ふみ)
濱田岳    (高村幸一)
石田卓也   (芦屋満)
芦名星    (早良京子)
斉藤祥太   (三好:兄)
斉藤慶太   (三好:弟)
渡部豪太   (松永)
藤間宇宙   (紀野)
梅林亮太   (坂上)
和田正人   (清森平)
趙民和    (柿本赤人)
三村恭代   (竜造寺富子)
大谷英子   (細川珠美)
佐藤めぐみ  (立花美伽)
パパイヤ鈴木 (鈴鬼玄斎)
笑福亭鶴光  (ホルモー解説者)
石橋蓮司   (居酒屋「べろべろばあ」店長)
荒川良々   (菅原真)
コピー 笑う阿呆に〜
オニ来たる〜!
あらすじ
二浪してようやく京大生となった安倍明。
同じ新入生の帰国子女:高村と一緒に“タダ飯”目当てに怪しげなサークル“京大青竜会”の新歓コンパに参加した。
その席で安倍は、清楚な美女:早良京子に一目惚れし、勢いで思わず入会してしまう。
ただのレジャーサークルだと思っていた青竜会だったが、やがて会長の菅原から“オニ”と呼ばれる小さな式神の集団を操り戦わせる伝統の祭り、“ホルモー”を行うサークルだと告げられる。
こうして安倍は、高村や“凡ちゃん”こと大木凡人似のメガネ女子:楠木ふみら他の新人メンバーとともに、オニを操るための特訓と称して、意味不明なオニ語や恥ずかしい指令ポーズの習得を命じられるのだった。
感想
前に見た事あるんですけど、ほぼ全部忘れていたので、新鮮に見る事が出来ました。

この作品の特徴、独特な奇祭ホルモーが見応えあります。
ホルモーとは、小さな式神が主人の号令に従って戦うというものです。
号令にはオニ語という独特の言葉と、それに合わせた変なポーズが必要で、本人たちは至って真面目なんですが、端から見てると面白くて仕方ないです。
特に「潰せ」という意味のオニ語”ゲロンチョリー”のポーズが最高に良かった!
優勢の時は連続でこの”ゲロンチョリー”が飛び出して、更に可笑しさが増すんです。

そして、一番印象に残ったのは、代替わりの儀式で踊られた『レナウン娘』。
思わず一緒に踊りたくなる楽しい踊りなんですけど、この時は女人禁制なんですよ。
全裸ではっちゃける戯れが好みとは、神様も物好きですねぇ。

そんな中、繰り広げられる恋愛模様。
清楚な美女:早良京子に一目惚れした安倍。
安倍が心配な楠木。
この京子という女が曲者で、安倍の恋心を弄んで翻弄する嫌な奴なんですよ。
そこを後ろから支える楠木の健気さが良かったです。

キャラとして立ちまくっていたのは、やっぱり帰国子女の高村ですね。
ホルモー初戦でお漏らししてしまった彼は、髷を結って復活!
彼の髷への周りの反応がいちいち面白いんです。
思わずお盆を落としてしまうカフェの店員さん。
そりゃ、ビックリしますよね。
髷結ってる人がいたら。(笑)

この超絶特殊な世界観を、見事に映像化しましたよね。
オニたちは可愛いし、強いし!
大群でいると余計に可愛く見えるんですよ。

それに京都の観光巡りが出来るのも良いです。
街中を逃げ回って、各地でホルモー。
古都京都ならではの醍醐味ですね。

確か家に原作本があったはず。
色々な確認のために、読み返してみたいと思います。

万城目学小説原作作品。
鑑賞日 2018.12.19

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spink.gif かもめ食堂(2005)   日本
  ROUKALA LOKKI  [102分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ/コメディ/料理
監督 荻上直子
出演者 小林聡美         (サチエ)
片桐はいり        (ミドリ)
もたいまさこ       (マサコ)
ヤルッコ・ニエミ     (トンミ・ヒルトネン)
タリア・マルクス     (リーサ)
マルック・ペルトラ    (マッティ)
コピー ハラゴシラエして歩くのだ。

かもめ食堂。
それはフィンランドの
ヘルシンキにありました。
あらすじ
フィンランド、ヘルシンキ。
そこに“かもめ食堂”をオープンした日本人女性サチエ。
おにぎりを看板メニューにした素朴な日本食食堂だ。
しかし、開店して一ヶ月は客が一人も来なかった。
初めて来てくれたのは、日本のアニメが好きなおたく青年。
そんな食堂で、色々な人との出会いが物語を生んでいく。
感想
異国の地で日本食だけの食堂をやるなんて、なんて勇気のある行動なんでしょう。
全然勝機が見いだせない勝負ですが、サチエさんは自信があるみたい。
フィンランド語も話せるし、真面目な仕事ぶりと温かい人柄に、自然と人が集まってきます。

異国の地で日本人に会うと、初めての人でも友達みたいに話せますよね。
それくらい環境は、人の行動に影響を及ぼすと思います。

また出会いがガッチャマンの歌というのが、また微笑ましい。
私も世代じゃないので、全部は分かりませんでした。

良い味を出していたのは、アニメオタクのフィンランド青年。
イチローのTシャツばりに、日本にちなんだTシャツを着てくるんです。
芸者のTシャツなんてフィンランドで手に入るんだ。
いつも彼の登場が待ち遠しかったです。

日本からふらっと行くにしてはハードルの高いフィンランド。
この国をチョイスしたのも、サーモンが名産だから、塩鮭定食が受け入れてもらえ易いというのが本当なら凄いです。
おにぎりは日本のソウルフードだから、メインメニューにしようというのも強気で好きです。

でも、「コピ・ルアック」って「最高の人生の見つけ方」という映画で、貴重なコーヒーだけど動物の糞だと知っていたので、美味しくなるおまじないが、かなりうさん臭く感じました。
挽いたコーヒーを指で触るのも、衛生的にどうなの?とは思いました。

それでも満席になったかもめ食堂を見て、私も拍手を送りたくなりました。
結局、地道で誠実な仕事をコツコツ積み上げるしかないんですよね。
マイナスな印象で出会った人が、仲良くなると一番の仲良しになるのも良かったです。

この映画を見ると、フィンランドに好感が持てると思います。
青空市場や白夜を体験したいですもん。
そして、かもめ食堂でおにぎりを食べる。
そんな旅をしてみたいです。
荷物が無くならないように祈りながら。(笑)

小説原作作品。
鑑賞日 2024.03.08

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spink.gif カラー・オブ・ハート(1998)  アメリカ
  PLEASASTVILLE  [125分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ロマンス/ファンタジー
監督 ゲイリー・ロス
出演者 トビー・マグワイア     (デイヴィッド)
リース・ウィザースプーン  (ジェニファー)
ジョアン・アレン      (ベティ・パーカー)
ウィリアム・H・メイシー  (ジョージ・パーカー)
ジェフ・ダニエルズ     (ビル・ジョンソン)
J・T・ウォルシュ     (ビッグ・ボブ)
ドン・ノッツ        (電気修理工)
マリー・シェルトン     (マーガレット)
ポール・ウォーカー     (スキップ)
コピー 恋を知り、夢を語り、心が色づき大人になった。
あらすじ
白黒TV番組"プレザントヴィル"マニアの高校生デイヴィッドは、朝からTVマラソンとカルトクイズを楽しみにしていた。
デイヴィッドの双子の妹ジェニファーは、彼氏のマークと一緒にMTVを観るのを楽しみにしていた。
二人はリモコンの取り合いをして、それを壊してしまう。
そこに突然電気修理工と名乗る老人がやって来て、新しいリモコンを置いて行った。
今度はそのリモコンを取り合いしていると、二人は"プレザントヴィル"の中に入ってしまった。
感想
とても面白かったので、あっという間に時間が過ぎました。
でも見る前の印象とはかなり違った作品でもあります。
白黒の古風な雰囲気で進むのかなと思っていたのですが、結構生々しくてカラー寄りでどんどん進んでいく所が良いですね。

自由奔放なジェニファーが取る掟破りな行動によって、白黒の世界が変化して行く所が見所ですね。
絶対に入っていたバスケットボールが外れるシーンは、こっちもヒヤっとしました。
その変化によって徐々に色付き始めるのですが、白黒とカラーが入り混じっている映像は、とても新鮮だと感じました。
特に原色を使い目立つようになっているので、カラーが目に飛び込んできます。

何も燃えないはずの世界なのに、ベティがお風呂で自分を慰め頂点に達した時に、爆発が起こり庭の木が火事になったんです。
これはどう表現したらいいのかな。
新しい種類の下ネタなのかな…。(^_^;)
でもこのシーンが一番印象に残っています。

その後の「火事だ!」という言葉より「猫」という言葉に反応する消防士たちに爆笑でした。(笑)
素早かったな〜。

あと、カラーになってしまった顔を隠す為に、白黒の化粧をするシーンも良かったと思います。
他は隠せても、目だけがすごくリアルなんです。
こういう時に、目の色が青とか緑の人は目立ちますね。
(こういう機会は滅多にないけど…)

トビー・マグワイアのマニアぶりが可愛いです。
彼の口元がキュッと上がる所が好きですね。
彼って顔は痩せてるけど、体は結構ぷよぷよしています。
ボテボテと走る姿が微笑ましいです。

リース・ウィザースプーンは、いつも優等生のイメージだったのですが、今回は結構大胆で破天荒な少女役でした。
はじけている彼女も魅力的です。

最後のカラーVS白黒の対決も見応えあったし、全体的にコミカルだけどホロっとさせられる所もあって、大満足な2時間でした。
こんなファンタジックな世界なのに、すっと入れる器がちゃんと出来ている所が素晴らしいと思います。
とても見易いので、気楽に楽しめると思いますよ。
鑑賞日 2003.06.30

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spink.gif カラスの親指(2012)   日本
  by rule of CROW's thumb  [160分]
管理人評価   ★★★
ジャンル サスペンス/ミステリー/コメディ
監督 伊藤匡史
出演者 阿部寛    (武沢竹夫)
村上ショージ (入川鉄巳)
石原さとみ  (河合やひろ)
能年玲奈   (河合まひろ)
小柳友    (石屋貫太郎)
古坂大魔王  (ノガミ)
ベンガル   (質屋の店主)
ユースケ・サンタマリア (競馬場の客)
戸次重幸   (豚々亭のマスター)
なだぎ武   (馬々亭の店員)
上田耕一   (ヒグチの手下)
鶴見辰吾   (ヒグチ)
コピー 5人のサギ師(カラス)が
挑んだ大勝負!!

驚きと感動の
爽快エンタテインメント!
あらすじ
悲しい過去を持つプロのサギ師タケと成り行きからコンビを組むことになった初老のサギ師テツ。
ある日2人のもとに、街で偶然知り合った少女まひろが姉のやひろとその彼氏を連れて転がり込んでくる。
こうして5人のまるで家族のような奇妙で温かな共同生活が始まる。
ところがそんな穏やかな日々は、タケを執拗に追う魔の手によってあっけなく破壊されてしまう。
もはや逃げ続ける人生に疲れ果て、崖っぷちまで追い詰められた5人は、ついに一世一代の大勝負に打って出る。
感想
なるほど!
とても良く出来たお話で楽しめました。
主人公がサギ師という事で、どこが嘘なのかと気を付けながら見たつもりでしたが、その想定を遥かに超えるお話で驚きました。

サギ師のお話なのに仕事より5人のほのぼのした生活が長めに描かれているのは気になってたんです。
でも、まさかそんな理由だったとは!!
想定外でした。

それぞれのキャラに皆はまっていて良かったです。
特に体は大きいのに気が小さい貫太郎くんは良い味出してました。

これは素直に騙されて楽しんだ者勝ちだと思います。
ネタバレの感想は↓のコーナーで語りたいと思います。
興味のある方はどうぞ。

小説原作作品。
ここからはネタばれです。ボタンをクリックで開閉します
鑑賞日 2021.10.07

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spink.gif 硝子の塔(1993)  アメリカ  R−15+
 SLIVER  [108分]
管理人評価   ★★
ジャンル サスペンス
監督 フィリップ・ノイス
出演者 シャロン・ストーン      (カーリー・ノリス)
ウィリアム・ボールドウィン  (ジーク・ホーキンス)
トム・ベレンジャー      (ジャック・ランズフォード)
ニナ・フォーク        (バイダ・ウォーレン)
マーティン・ランドー    (アレックス・パーソンズ)
CCH・パウンダー     (ヴィクトリア・ヘンドリックス)
コリーン・キャンプ     (ジュディ・マークス)
キーン・カーティス     (ガス・ホール)
アマンダ・フォアマン    (サマンサ・ムーア)
コピー 誰にも心の底には密かな欲望がある…
見たいですか それとも 見られたいですか
あらすじ
硝子張りのお洒落な高層マンションに引っ越してきた出版社に勤めるカーリー。
彼女は近所に住む老人ガスから、彼女が引っ越してきた部屋の前の住人はカーリーにそっくりで、この部屋から飛び降りて自殺したと聞かされた。
その内カーリーは、同じマンションに住むジークと付き合い出すが、知り合いの作家ジャックに「彼は完全にイカレてる、あいつと付き合うのは止めろ」と忠告された。
感想
いきなり高層マンションからの落下、というショッキングなシーンで一気に引き込まれました。
最初見た時は、今死んだはずの人物がまた出てきたので頭が混乱してしまいましたが、今回は2回目ということで落ちついて見れました。

硝子張りのお風呂が、何ともエロティックで美女が入浴中は絵になるんですけど、全室同じなので老教授のガスが死んだ時も、透けて見えてたのはいただけませんでした。
お尻の角度とかも結構きわどくて、ある意味ドキドキしましたよ。(^_^;)

ところでジャック役のトム・ベレンジャーって「再会の時」のサム役の人ですよね。
雰囲気が全然違って分からなかったです!
髭があるとないとではこんなにも違うものなんですね。
これが一番驚きました。(笑)

私はウィリアム・ゴールドウィンが出てくると絶対犯人か変態だと読みます。
そして大概当りです。
あの怪しくねちっこい笑顔に、変態っぷりが滲み出ていますよね。
この笑顔が苦手です。(ファンの方ごめんなさい!)
目がやらしいですよね。
思い出しただけで、鳥肌が…。(-_-;)

それにしてもマンション全室に監視カメラを装備しているなんて、すごいけど恐ろしいマンションですよね。
こういう所にだけは住みたくない!でも自分では分からないのが致命的ですな。
他人の行動が気になるというのは分かるような気がします。
それが実際見れちゃうとなると、はまってしまうのかもしれないですね。
私も見れるんだったら見たいかな…。
や、やばい!思考が変態チックに!!

覗き見はダメです。
止めましょう。(説得力ないな…)

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spink.gif カラミティ・ジェーン(1953)   アメリカ
  CALAMITY JANE  [103分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ミュージカル/西部劇
監督 デヴィッド・バトラー
出演者 ドリス・デイ      (カラミティ・ジェーン)
ハワード・キール    (ビル・ヒコック)
アリン・マクレーリー  (ケイティ・ブラウン)
フィリップ・ケリー   (ダニー・ギルマーティン)
ゲイル・ロビンス    (アデレード・アダムス)
ディック・ウェッソン  (フランシス・フライヤー)
ポール・ハーヴェイ   (ヘンリー・ミラー)
チャビー・ジョンソン  (ラッテルスネーク)
コピー
あらすじ
1870年代、ダコタ。
男勝りのカラミティ・ジェーンは、駅馬車の用心棒。
相棒のビルとは、いつも喧嘩ばかりしている腐れ縁。
ある日ジェーンは、町にスターを連れてくると約束しシカゴへと向かうが、間違って芸人の男性を連れてきてしまう。
感想
喧嘩ばかりしていた男女が、お互いを異性として意識し始め、カップルになるまでを描いた作品。
こういうお話ってすごく多いですが、そのパイオニア的作品なんでしょうね。
私も最近「ラブ★コン」を見たので、あまりに同じ展開に驚きました。
よくあるパターンだけど、大好きです。

でも、カラミティのケイティに対する態度はひどかったですね。
自分の恋が上手くいかなかったからって、銃をぶっ放すとか野蛮すぎます。
ビルの言っていた「女の浅知恵」とは上手い事言い当ててますね。
ここの人たちは何かあるとすぐに銃を抜くという習性があるみたいで、危険極まりないです。

男勝りのカラミティ。
喧嘩っ早くて、いつも大口をたたいている、扱いづらい人。
でも、ミュージカルパートでは、女らしいしなやかさを見せ、魅了してくれます。
ボロ小屋を見た瞬間、「大改造するんだろうな」と思ったけど、分かっていても楽しかったです。

女性陣の可愛いドレスが綺麗でわくわくさせてくれます。
この時代の衣装って大好きです。
ケイティの普段着が可愛かったです。

最後はあまりに早く心が変わったから、呆気に取られちゃったけど、後は恋に気付くだけだったから、リアルと言えばリアルなのかな。

劇中曲『シークレット・ラブ』でアカデミー歌曲賞を受賞。
他にも『ブラックヒル・オブ・ダコタ』とか『ア・ウーマンズ・タッチ』も良かったな。

というか、実在の人物だったとは驚きました。
「ワイルド・ビル」って見たはずなのに、全然覚えてなかった・・・。
また機会があれば、確認したいと思います。
鑑賞日 2006.03.23

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spink.gif 借りぐらしのアリエッティ(2010)   日本     [94分]
管理人評価   ★★★
ジャンル アニメ/ファンタジー/ドラマ
監督 米林宏昌
出演者 <声の出演>
志田未来   (アリエッティ)
神木隆之介  (翔)
大竹しのぶ  (ホミリー)
竹下景子   (牧 貞子)
藤原竜也   (スピラー)
三浦友和   (ポッド)
樹木希林   (ハル)
コピー 人間に見られてはいけいない。
あらすじ
父ポッドと母ホミリーに囲まれ3人で静かな暮らしを営む14歳の少女アリエッティ。
彼らは、郊外のある広大な古い屋敷の床下に住み、一家の生活に必要なモノを床上に住むふたりの老婦人に気づかれないようにこっそり借りてきて暮らす、“借りぐらし”の小人たち。
彼らの日常には危険がいっぱいで、特に要注意なのが人間という生き物。
もし見られたら、そこから引っ越さなければならないからだ。
そんなある夏の日、アリエッティは心臓病の療養のためにやって来た12歳の少年:翔にその姿を見られてしまう。
感想
こちらも前見た事あると思うのですが、あまり良い印象はなかったので、期待せずに鑑賞しました。
あの記憶はなんだったのか、なかなか良い作品じゃないですか!
アリエッティたちの暮らしぶりが素敵で、家の裏側に張り巡らされている仕掛けに興味津々でした。

人間に見られてはならないという掟の割に、歴代の住人に姿を見られているのが面白い!
まあ、それだけ借りぐらしが難しいって事でしょうね。

夜の狩り(借り?)に出かけるお父さん、カッコ良く描かれてるけど、「次はティッシュだ!」って決め顔されても笑いしかでません。
大真面目な所が可愛くて良かったです。

12歳男子の割に落ち着いた性格の翔くん。
同じ年の娘の周りの男子と比べたら、精神年齢が高過ぎて違和感ありありですが、持病の心臓病やあまり会えない両親との関係などで、人より早く成長しなくちゃいけなかったのかもしれません。

そんな彼に目撃されてしまうアリエッティ。
最初の出会いの場面は、すごい緊張感でした!
お気楽にティッシュを拝借しようと思っていたのに、その奥から痛い程の視線が!!
見つかっちゃ瞬間は、見ているこちらも思わず隠れたくなるくらいのインパクトでした。

そこから始まる不思議な交流。
小人の存在を当たり前のように受け入れてくれる翔は、アリエッティにとってすごく心強い存在だったでしょうね。
家族のピンチの時も助けてくれて、人間に対するイメージが変わっていきました。

でも、そこに出てくるハルという天敵。
良い人と思っていたらニヤニヤしながら小人の母親を捕まえたから、背筋がぞわぞわっとしちゃいましたよ。

あの豪華なドールハウスは素敵でした。
ホミリーが諦めきれなかったのも頷けます。
アリエッティたちが住めたら良かったんですけどね。
またどこかで手作りの素敵なお家を作って幸せに暮らしている事でしょう。

スタジオジブリ長編アニメ17作目。
鑑賞日 2020.08.30

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spink.gif カリフォルニア・ガール 〜禁じられた10代〜(2010)   アメリカ
  DIRTY GIRL  [93分]
管理人評価   ★★★
ジャンル 青春/コメディ/ドラマ
監督 エイブ・シルヴィア
出演者 ジュノー・テンプル       (ダニエル)
ミラ・ジョヴォヴィッチ     (スー・アン)
ウィリアム・H・メイシー    (レイ)
メアリー・スティーンバージェン (ペギー)
ドワイト・ヨーカム       (ジョゼフ)
ジェレミー・ドージア      (クラーク)
ニコラス・ダゴスト       (ジョエル)
ティム・マッグロウ       (ダニー)
コピー どうしようもなく、全てが憎かった10代。
あらすじ
1987年。
女子高生のダニエルは、ふしだらな素行が原因で、問題児ばかりの特別クラスに移される。
そして、ある課題で内気なゲイのクラークとペアを組まされたダニエル。
そんな時、母親の結婚話が持ち上がり、口論となってしまう。
やがて孤独な気持ちをクラークと共有していくダニエルは、彼と一緒に実の父を捜すためロサンジェルスへと旅立つ。
感想
思っていたよりしっかりとした青春ドラマでした。
すれた反抗期の少女が、実の父親を探す旅の中で、友人の男の子と心を通わし、思いやりや感謝を実感していくのです。
やっぱり人間一人じゃ生きていけないんだよね。
今の生活に不満だらけだったダニエルが、現実と向き合って母親の存在の大きさに気づく場面はグッときました。

根暗でぽっちゃり体型のゲイという、キャラが渋滞気味のクラーク。
彼も孤独を抱えて悩んでいたんです。
破天荒なダニエルとは対照的だけど、心の奥底では共通点が多かったんですよね。
だから、意外にも楽しく旅が出来たんだと思います。

あと、ちょいちょい出てくる小麦粉の赤ちゃんが可愛かった!
場面によって表情が変わるんですよ。
ベッドから落ちたら目が回ってたり、寝てるときは目をつぶっていたり。
二人にとっては、とても大切な課題となりましたね。
この子の親として恥ずかしくない様に行動しなくちゃと、ちょっとは大人の自覚が出来ているようでした。

動画のサムネイルから、もっとぶっとんだコメディかと思ってました。
こんなにまともなお話とは。
このギャップが良かったのかもしれません。

結局、クラークはバイだったって事で良いのかな?
鑑賞日 2019.03.20

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spink.gif カル(1999)   韓国  R−15+
  TELL ME SOMETHING  [118分]
管理人評価   ★★★
ジャンル サスペンス/ミステリー
監督 チャン・ユニョン
出演者 ハン・ソッキュ  (チョ)
シム・ウナ    (チェ・スヨン)
ヨム・ジョンア  (オ・スンミン医師)
チャン・ハンソン (オ刑事)
ユ・ジュンサン  (キム・ギヨン)
コピー 黒いゴミ袋に入っていたバラバラ死体。
体の一部はまだ見つかっていない。
数日後、新たなゴミ袋が発見された。
あらすじ
病気の母の入院費の為に、ある企業の社長から賄賂をもらっていたチョ刑事。
彼は仲間から冷たい目で見られながらも、職場に復帰した。
そんな中、死体がバラバラに切り刻まれる怪事件の担当になった。
被害者の身元を調べると、スヨンという女性が身元引きうけ人であると判明。
しかも、彼女は今までの被害者3人と面識がある事も発覚した。
感想
う〜ん、これはこれで終わりじゃダメなのかな?
後から提示された謎も特に気にならないけど…。
謎解きが苦手なのもあって、これを解こうと言う気が起こらず、見たままで納得しちゃいましたよ。
細かい謎が分からなくてもそれなりに楽しめましたし、徹底的に調べあげたいという方にも見応えのある作品だと思います。

この作品、実は以前途中まで見て、あまりのグロテスクさにギブアップした事があるんですよ。
あの黒い袋に入ったものがエレベーターの中で出てきちゃう所。
これは今回もきつかったです。
他にもあちこち血まみれで、本当に気持悪いわ〜。 でも、薄目で頑張りました。

チェ・スヨン役のシム・ウナさんは綺麗な人ですね〜。
少し影のあるところも魅力的に見えました。

見終わった後、正直どこが謎だったんだろう?と悩みました。そしたら、丁寧にも謎を提示してくれて、初めて「そういえばどうなんだろう?」と気付いたのです。(汗)
しかし、ほとんど分かりません。
というか、分からなくても良いかな〜。
とか思ったりして…。(笑)
ここからはネタばれです。ボタンをクリックで開閉します
鑑賞日 2004.06.19

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spink.gif 彼が二度愛したS(2008)   アメリカ  PG−12
  DECEPTION  [108分]
管理人評価   ★★★
ジャンル サスペンス/犯罪
監督 マーセル・ランゲネッガー
出演者 ヒュー・ジャックマン    (ワイアット・ボーズ/ジェイミー・ゲッツ)
ユアン・マクレガー     (ジョナサン・マコーリー)
ミシェル・ウィリアムズ   (S)
リサ・ゲイ・ハミルトン   (ルッソ刑事)
マギーQ         (ティナ)
シャーロット・ランプリング (ウォール街の美女)
ナターシャ・ヘンストリッジ (シモーヌ・ウィルキンソン)
コピー No Turning back
※この部屋に一度踏み入れたら後戻りは出来ません。
ご注意ください。
あらすじ
ニューヨークに暮らす真面目な会計士ジョナサン・マコーリー。
友だちもおらず、職場と家を往復するだけの退屈で孤独な人生を送っていた。
そんなある日、監査員として派遣された大手法律事務所で弁護士のワイアットと知合い、意気投合。
ジョナサンとは対照的に、セレブを絵に描いたような優雅な生活を送るワイアット。
ふとした偶然から、ジョナサンはエグゼクティブのための会員制秘密クラブを紹介され、美女との一夜限りの関係にのめり込んでいく。
感想
ユアンが好きだから見てみたけど、それほど面白くはなかったですね。
何だかやりたい事を無理やり繋いだって印象が強かったです。
ご都合主義な展開が多かったからかな。
そこの違和感が受け入れ切れなくて、冷めた目で見てしまいました。

「今夜、暇?」が合言葉の秘密クラブ。
後腐れなく性欲を満たす事の出来るシステムで、紹介でしか入会出来ない為、名のある人たちが利用している。
この設定は面白くて興味深かったです。
なのに、全然活かされてないのが残念過ぎます。
ここをメインにしても良いくらいなのに、やりたい事の引き立て役にしか使ってないのがもったいない!!
誰か、この設定を生かしたサスペンス書いてくれないかな。(笑)

毎度の事ながら、ユアンの脱ぎっぷりは健在です。
今回はかなり年上のお姉さまとの絡みもあって、鼻息が荒くなってしまいました。
いくつになっても愛くるしいユアン。
素敵です。

S役のミシェル・ウィリアムズも良かったです。
ミステリアスで綺麗で、ユアンが一目惚れしちゃうのも納得です。
ベッドでお話した時の、親しみやすい笑顔も素敵でした。

ただヒュー・ジャックマンだけはしっくりこなかったです。
良い人のイメージが強すぎて、受け入れるのに時間がかかってしまいました。

設定は魅力的なのに、色々おしい所だらけでもったいないですね。
まあ、ユアンの絡みを見れたので良しとします。
ここからはネタばれです。ボタンをクリックで開閉します
鑑賞日 2017.05.25

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spink.gif 彼と彼女の第2章(1995)  アメリカ
  FORGET PARIS  [101分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル ロマンス
監督 ビリー・クリスタル
出演者 ビリー・クリスタル      (ミッキー・ゴードン)
デブラ・ウィンガー      (エレン・アンドリュース)
ジョー・マンテーニャ     (アンディ)
シンシア・スティーヴンソン  (リズ)
ジョン・スペンサー      (ジャック)
ジュリー・カブナー      (ルーシー)
リチャード・メイサー     (クレイグ)
キャシー・モリアーティ    (ロイス)
ウィリアム・ヒッキー     (アーサー・アンドリュース)
コピー あなたの恋の、その先のストーリー
あらすじ
NBAの審判ミッチは、疎遠だった父親の遺体をフランスに埋葬する為に飛行機に乗り込んだ。
しかし、フランスに到着すると、どういう訳か父親の柩が行方不明になっていた。
とんだ不幸に見舞われながらも、ミッチは航空会社に勤めるエレンと出会い、たちまち恋に落ちる。
遠距離ながら着実に関係を深めていった二人は結婚する。
しかしNBAのロードのために家にいない事が多いミッチと、仕事が出来るキャリアウーマンのエレンは、すれ違いの生活を送る事になってしまう。
感想
これは面白かった!最初から最後まで笑いっぱなしでしたよ!
しんみりするシーンももちろんありますが、あちらこちらに散りばめられたネタに爆笑でした。
感覚としてはコテコテの吉本新喜劇で楽しんだという感じですね。(笑)
しかし、予めお断りしときますが、あくまで私の笑いのツボにはまったというだけで、万人受けするかは別問題です。
参考になるかどうか分かりませんが、私の母親は「笑えなかった」そうです。(^_^;)

あらすじには、普通にミッチとエレンの恋愛物語のように書きましたが、映画の構成はミッチの友人で新聞記者のアンディが、二人を知らない婚約者のリズに聞かせる話として二人の話題に触れるのです。
だから観客はリズの立場で映画を見る事になります。
友達にこういう男女がいるんだよ…そんな話から始まって、最後には波乱万丈な二人に親近感を覚えずにはいられないリズの気持ちが痛いほど分かりました。
入り込んで観れる作品です。

オープニングは男女の甘〜い感じの白黒写真からなんですけど、そこからいきなりNBAの試合になるんです。
その時、おばさんが電子オルガンで例の"チャラチャチャッチャチャ〜ン"という演奏をしているんです。
ここから爆笑でした。(注意:ここで笑えない人は、この作品ずっと笑えないと思います…)
一番笑ったのは、体外受精の為の精子を用意するエピソードでした。
これで爆笑している私って…(^_^;)
でも面白いモノはしょうがないです、はい。

笑いだけではなく、すれ違う男女の微妙な関係も見事です。
こういう展開の場合、どちら側から見るかによって登場人物の印象が違って来ると思うのですが、私はどちらも好きだったのですごく切ない気持ちになりました。
彼が正しい、彼女が正しいって言い切れないですからね。
どちらの気持ちも分かるから、やりきれなくて複雑な心境です。

一押しキャラは、エレンの父親アーサーでしょう。
病気で同じ事を繰り返し言う人なんです。
ゆっくり何度も同じ事を言われて「イ〜〜ッ!!」となってるミッチが面白かったな〜。
彼のタメ具合も良いんですよ。
ここもツボでした。(^O^)

個人的に★4つですけど、好き嫌いは分かれる作品だと思います。
私もやっと最近こういう話で笑えるようになったんですよね〜。
不思議だ…(笑)

エンドロールが終わった後の映像もお見逃しなく!!
ここが一番爆笑だったかも…。(^_^;)
鑑賞日 2003.06.20

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spink.gif カルテット!人生のオペラハウス(2012)   イギリス
  QUARTET  [99分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル ドラマ/音楽
監督 ダスティン・ホフマン
出演者 マギー・スミス     (ジーン)
トム・コートネイ    (レジー)
ビリー・コノリー    (ウィルフ)
ポーリーン・コリンズ  (シシー)
マイケル・ガンボン   (セドリック)
グウィネス・ジョーンズ (アン・ラングレー)
シェリダン・スミス   (ルーシー・コーガン先生)
アンドリュー・サックス (ボビー・スワンソン)
コピー さぁ、クライマックスはこれから――
あらすじ
引退した音楽家たちが暮らす老人ホーム〈ビーチャム・ハウス〉。
ここで暮らしているのは、カルテット(四重奏)仲間であるレジー、シシー、ウィルフの3人。
そこへもう一人の仲間であるジーンが新たな入居者としてやってきた。
彼女はかつてレジーを裏切った女性だった。
そんな中、〈ビーチャム・ハウス〉が閉鎖の危機を迎える。
存続の条件はただひとつ、コンサートを成功させること。
しかしジーンは過去の栄光に縛られ、歌を封印してしまっていた。
感想
終始音楽が流れていて、ノリノリで見ていたら、あっという間に時間が過ぎてました。

舞台が老人ホームなので、出てくるのはお爺さんとお婆さんばかり。
でも、皆音楽家だったので、品があって可愛らしいのが特徴です。

特にちょっと痴呆が入っているシシーが愛らしくてお気に入りのキャラでした。
明るい彼女が話すと、ぱっと場が華やいで楽しい雰囲気になるようです。
あと、セドリックと話す時に、健気に手を挙げるのが可愛くて可愛くて。
何故、彼は彼女にだけ手を挙げさせるのか。
面白いやり取りでした。

そして、公害だと言われているウィルフ。
女性を見つけると、老いも若きも関わらず、口説きまくるお爺さん。
密かにお酒を飲んだり、どこでもおしっこをしてしまったり。
やりたい放題の彼ですが、確実に老いも進んでいて、ひどいめまいで倒れそうになることも。
何だかんだあっても、憎めないキャラクターでした。

そして、元夫婦だったジーンとレジー。
まさか9時間だけしか結婚していなかったなんて・・・。
それだけにレジーは、あんなに根に持っていたのでしょう。
二人の仲がだんだんほぐれていくのも微笑ましかったです。

何もしない割に、すごく偉そうなセドリック。
彼の衣装が魔法使いみたいで、ダンブルドア先生を彷彿とさせます。

ダスティン・ホフマンがこんな作品を撮るなんて意外です。
オペラが好きなんでしょうね。
すごく音楽への愛、音楽を奏でてきた人たちへの愛を感じる作品でした。

出演しているのは、実際に活躍した音楽家の方々だそうです。

ひとつ残念だったのは、最後のカルテットの歌唱シーンがなかった事。
まあ、吹き替えにするよりは良かったのかな。
映画の方法が・・・。

テンポも良くて、とにかく楽しかったです。
こんな老人ホームに入れたら、毎日楽しいでしょうね。
鑑賞日 2018.06.08

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spink.gif 華麗なる賭け(1968)   アメリカ
  THE THOMAS CROWN AFFAIR  [105分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ロマンス/犯罪
監督 ノーマン・ジュイソン
出演者 スティーヴ・マックィーン (トーマス・クラウン)
フェイ・ダナウェイ    (ビッキー・アンダーソン)
ポール・バーク      (エディ・マローン警部補)
ジャック・ウェストン   (アーウィン・ウェバー)
ゴードン・ビンセント   (ジェイミー・マクドナルド)
ビフ・マクガイア     (サンディ)
アディソン・パウエル   (アビー)
アストリッド・ヒーリン  (グウェン)
コピー 男が燃え、女の哀調がむせび泣く――
社長の椅子をかけて彼が挑んだ
世界最大の賭けは!
あらすじ
とあるホテルの一室で、二人の男がボストンの市中銀行を白昼襲撃するという一大犯罪計画が密談されていた。
そこへ計画者と思われる男が、度肝を抜く秒刻みの作戦を披露する。
やがて計画は実行される。
感想
先に「トーマス・クラウン・アフェア」を見ていたので、最後にもうひと捻りあると思っていたのですが、オリジナルの方があっさりしているんです。
こちらの終わり方も良いですね。

強盗シーンの見せ方が面白いです。
分割を多用していて見応えありました。
堂々としている方が怪しまれないんでしょうね。

大金を手に入れて笑いが止まらないトミーがちょっと怖かったな。
でも、私が同じような状況になったら、笑いが止まらないのかも。
一度で良いから経験してみたいです。

チェスしながら誘惑するシーンが面白かったです。
誘っておきながらトミーが笑うと「何?」みたいな顔してとぼけるし。
完全なる小悪魔ですよ!
トミーのもの欲しそうな表情が良かったな。
正に袋のネズミ・・・これで落ちない男がいるのだろうか。

フェイ・ダナウェイのファッションがどれもこれも素敵でした。
60年代のカラーが大好きです!
特にお気に入りなのは、うぐいす色のスーツ。
幅広のプリーツミニスカートも可愛い。

とにかく、駆け引きが見所です。
男女の駆け引き、仕事と恋愛の駆け引き、刑事と犯人の駆け引き。
どれもどうなるんだ〜と惹き込まれます。

スティーヴ・マックイーンの映画、初めて見ました。
確かにカッコ良いおじさんです。
他の作品も見てみたくなりました。
鑑賞日 2006.10.03

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spink.gif 華麗なるギャツビー(1974)   アメリカ
  THE GREAT GATSBY  [141分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ/文芸
監督 ジャック・クレイトン
出演者 ロバート・レッドフォード (ジェイ・ギャツビー)
ミア・ファロー      (デイジー・ブキャナン)
ブルース・ダーン     (トム・ブキャナン)
カレン・ブラック     (マートル・ウィルソン)
スコット・ウィルソン   (ジョージ・ウィルソン)
サム・ウォーターストン  (ニック・キャラウェイ)
コピー 富と名声を得、愛に挑んだとき青春は崩れはじめた
ひたすらな優しさゆえの悲劇、ギャツビーその華麗な愛の世界!
あらすじ
1920年代のアメリカ。
ニューヨーク郊外のロングアイランドに豪華な邸宅を構えるジェイ・ギャツビーは、夜毎のようにパーティーを催していた。
彼の身分は謎に包まれていたが、招待客は密輸やスパイ、殺人など法に背く行為の末に大金持ちになったのだと噂し合っていた。
そんなギャツビーの隣に住むニック・キャラウェイは、ある日パーティに招待され、徐々に彼の秘密を知るようになる。
感想
昨日見た2012年のレオ版と連続して放送されたオリジナル版。
早速見てみました。
やっぱり原作が良いから、セリフもそのままでほとんど同じでした。
印象的な「美人なおバカさん」とか対岸の緑のライトとか、原作そのままなんでしょうね。
でも、ギャツビーの生い立ちとかは、レオ版の方が詳しく丁寧に描かれてました。
それを知っていたから、少し話が飛んでも分かったけど、こちらが先だったら分からなかったかもしれません。

私的にはロバート・レッドフォードのギャツビーの方がイメージ通りでしたね。
デイジーと再会する場面でもクールを保っていてカッコ良かったです。
レオのがちょっとコミカル過ぎたんですけどね。

それにストーカー感も薄く、一途な恋心が強調されていて、切なさはさらっとした印象です。
最後にお父さんが出て来たのが結構重要だったようにも感じます。
ギャツビーがどのように努力して今の地位にまで上り詰めたか。
そして、どれだけ一途にデイジーを愛していたのか。

しかし、ブキャナン夫妻の態度はないよね。
ニックの悔しさが痛いほど分かります。
人間関係ってこんなにあっさりで良いんですか。
それがギャツビーの生き方を表しているというのがまた切ない。

夏の暑さもキャストの汗の量で伝わってきました。
真夏にきっちりスーツはキツイですよね。

これはいよいよ原作を読まなければ!
どれくらいの再現率か、確かめたいと思います。

《関連作品》
華麗なるギャツビー(2012)」
鑑賞日 2019.06.09

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spink.gif 華麗なるギャツビー(2012)   アメリカ
  THE GREAT GATSBY  [142分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ/文芸
監督 バズ・ラーマン
出演者 レオナルド・ディカプリオ (ジェイ・ギャツビー)
トビー・マグワイア    (ニック・キャラウェイ)
キャリー・マリガン    (デイジー・ブキャナン)
ジョエル・エドガートン  (トム・ブキャナン)
アイラ・フィッシャー   (マートル・ウィルソン)
ジェイソン・クラーク   (ジョージ・ウィルソン)
アミターブ・バッチャン  (マイヤー・ウォルシャイム)
エリザベス・デビッキ   (ジョーダン・ベイカー)
コピー その名はギャツビー
男の憧れ、女の理想
その人生は――【嘘(ミステリー)】
あらすじ
証券会社に就職し、ニューヨーク郊外に移り住んだ青年ニック・キャラウェイ。
隣は宮殿のような豪邸で、夜な夜な豪華なパーティが開かれていた。
しかし、そんな騒乱の屋敷に住んでいるのはジェイ・ギャツビーという謎めいた男ひとりだけ。
ある日、ニックのもとにもパーティの招待状が届く。
招待客はギャツビーについて様々な噂をたてるが、誰も彼の素性はおろか、パーティを開く理由さえ知らなかった。
そんな中、ついにギャツビー本人と対面したニック。
やがて、ギャツビー自らが語る本当の生い立ちを聞かされる。
感想
悲しいお話ですね。
切なくてため息が出てしまいます。
まあ、男の勝手な妄想だったと言われればそうなのかもしれないけど、彼の一途な思いはそんなに悪いものでもなかったんじゃないかな。
女性の方が現実的で、浮気している夫への当てつけに、ちょっと昔の男と遊んじゃおう的な軽い気持ちだったんですかね。
それがまた悲しいじゃないですか。

終わった後に監督がバズ・ラーマンと知って驚きました。
でも、各所に使われていた音楽のチョイスが正にバズ・ラーマンでしたね。
特にギャツビーの屋敷でのパーティの盛り上げ方が上手くて、「ムーラン・ルージュ」のお祭り騒ぎを思い出しました。

ギャツビーってクールでキザで男前なイメージだったんですけど、デイジーの前ではこんなドギマギしちゃうくらいシャイな一面も持っていたんですね。
ガチガチに緊張している彼の姿が可愛くて笑っちゃいました。
でも、それも一時的なもの。
あっという間にイメージ通りの彼に戻ってました。
今思うと、この自信満々な所も切ないですね。

原作もレッドフォード版も見ていないのですが、俄然この二つが見たくなりましたね。
この作品とどれくらい違うのか、比べてみたいです。
旦那が原作と違うと言っていたのが気になってます。

《関連作品》
華麗なるギャツビー(1974)」
鑑賞日 2019.06.08

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spink.gif カレンダー・ガールズ(2003)   アメリカ
  CALENDAR GIRLS  [108分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ/コメディ
監督 ナイジェル・コール
出演者 ヘレン・ミレン        (クリス・ハーパー)
ジュリー・ウォルターズ    (アニー・クローク)
シアラン・ハインズ      (ロッド・ハーパー)
ペネロープ・ウィルトン    (ルース・レイノルドソン)
セリア・イムリー       (シーリア)
リンダ・バセット       (コーラ)
ジェラルディン・ジェームズ  (マリー)
ジョン・アルダートン     (ジョン・クローク)
フィリップ・グレニスター   (ローレンス・サグデン)
ジョージ・コスティガン    (エディ・レイノルドソン)
コピー
あらすじ
2002年、イギリス。
主婦達で結成された女性連盟。
毎年色々な講師を迎えて話を聞いたり、祭りを催してコンテストを開いたりしていた。
そんな中、会員であるアニーの夫ジョンが病気で他界した。
彼女を慰めるために、親友のクリスがヌードでカレンダーを作ろうと提案した。
仲間たちはしぶしぶながらも、その突拍子もない案に賛成し、準備に取りかかる。
感想
カレンダーが成功するまではテンポも良く、とても楽しかったです。
でも、TVのインタビューやなんかで町に人が沢山押し寄せてくるくらいから尻つぼみな感じで、なんだかな〜と残念な気持ちでいっぱいになりました。
もったいないよ〜!!
まあ、そこまで描かないと成功した事が分からないから仕方ないんだけど、もっと何とかなりそうだっただけに残念です。

でも、最初はすごくほのぼのしてて笑いがたえないんです。
クリスたちのキャラがツボですわ。
"女性同盟"の催し物も面白かった!
変なこだわりが堪らんね。

ここでも良い男発見!
クリスの息子ジェムくんのキュートさにクラクラしちゃいました。
ママの大胆さに戸惑う悩める青年だったけど、赤いほっぺが可愛すぎ!
いつも彼とガイくんが登っていた大きな岩が印象的です。
有名な岩なのかな??

笑いの要素も多々あるのですが、泣かす要素も沢山あります。
ジョンが集会で発表しようと思っていた文をアニーに聞かせる所でもうるうるしっぱなし!
とにかくジョンに関するエピソードでは、かなり泣きそうになりました。
「折り入って話がある」と言われ「行かないで」と引き止めるシーンですでに涙が…。

でも、しんみりする場面でもこまかい笑いがあって救われます。
病気について聞く時も「どれくらい悪いの?」「サダム・フセインくらいよ」なんてやり取りで和やかにしてくれるんですよね。
白黒写真にピンポイントで黄色のひまわり、そして熟女たちのヌード。
とってもビックリのアイデアだけど、とっても良い写真で心が洗われるようでした。
一番好きだったのは、クリスのジャムを作ってる風景の写真です。
鑑賞日 2004.09.03

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spink.gif 渇き。(2014)   日本
  THE WORLD OF KANAKO  [118分]
管理人評価   ★★
ジャンル サスペンス/ミステリー
監督 中島哲也
出演者 役所広司    (藤島昭和)
小松菜奈    (加奈子)
妻夫木聡    (浅井)
清水尋也    (ボク)
二階堂ふみ   (遠藤那美)
橋本愛     (森下)
森川葵     (長野)
高杉真宙    (松永)
國村隼     (辻村医師)
黒沢あすか   (桐子)
青木崇高    (咲山)
オダギリジョー (愛川)
中谷美紀    (東里恵)
コピー 愛する娘は、
バケモノでした。
あらすじ
妻・桐子の不倫相手に対して傷害沙汰を起こし警察を追われ、妻とも別れて自暴自棄になった男、藤島昭和。
ある日、桐子から娘の加奈子が失踪したとの連絡が入る。
成績優秀で容姿端麗な学園のカリスマだった高校3年生の加奈子。
そんな彼女が、何日も帰っていないというのだ。
自ら捜索に乗り出した藤島は、娘の交友関係を辿っていくうちに、優等生だとばかり思っていた加奈子の意外な一面が次々と暴かれていく。
感想
どこまでも胸糞悪い作品です。
人が簡単に殺されて、薬漬けにされて、レイプされる。
そのきっかけとなるのは、全て藤島の娘:加奈子なのです。

皆が夢中になってしまうカリスマ性を持つ女子高生:加奈子を演じるのは、これが映画デビューとなる小松菜奈
そうとは思えないほど余裕があって、小悪魔的な可愛さで、周りの人たちを惑わせていきます。
彼女の説得力がこの映画の肝と言っても過言ではないでしょう。
素晴らしい演技でした。

不死身かと思うくらい全身血まみれでも、前に進み続ける藤島。
今まで娘の事なんか見向きもしなかったのに、いなくなったと知って必死に彼女を探します。
全然知らなかった娘の事を調べていくと、友人を次々と闇の中に落としている事が判明するのです。

ここまで心底腐っているとは、さすがの藤島もショックだったでしょう。
普通の子を闇に引き込んでボロボロにする事に、喜びを感じているかのようでした。
本当に関わりたくない人種ですね。
どうしてここまで落ちてしまったのか。
両親に放っておかれた事、最悪な大人に出会ってしまった事、悪事でお金が手に入ってしまった事・・・。
全ての事柄が最悪に連鎖してしまったのでしょう。
最期もクズに相応しい最期でした。

こうはなりたくないと思う事が、全て凝縮されているような作品です。
終始眉間にシワを寄せてみる作品とでも言いましょうか。
元気がない時に見てしまうと、残りの精気まで吸い取られてしまいます。
覚悟して見た方が良いと思います。

小説原作作品。
鑑賞日 2022.03.21

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spink.gif 川の底からこんにちは(2009)   日本     [112分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル コメディ/ドラマ
監督 石井裕也
出演者 満島ひかり    (木村佐和子)
遠藤雅      (新井健一)
相原綺羅     (新井加代子)
志賀廣太郎    (木村忠男)
岩松了      (木村信夫)
並樹史朗     (高木正樹)
稲川実代子    (塩田敏子)
猪股俊明     (塩田淳三)
コピー 人生…もうがんばるしかない
あらすじ
上京して5年目のOL木村佐和子。
嫌味を言われる職場で派遣社員として淡々と働き、上京して5人目の恋人も連れ子のいる職場の上司:新井健一だ。
自分は”中の下”の人間で、何事も仕方ないと妥協して人生を歩んでいた。
そんなある日、父:忠男が倒れ、一人娘の佐和子が実家のしじみ工場を継ぐ事になった。
感想
コミカルとドラマのバランスが絶妙で、素直に笑えて素直に感動出来る作品でした。
最初は何事も仕方ないと諦めている佐和子が魅力的に思えなかったのですが、実家に帰ってからは嫌な事があっても仕方ないから頑張るという前向きな姿勢になり、自然と応援したくなりました。

普通は自分は”中の下”の人間だから、何しても駄目だと諦める所を、仕方ないから頑張るという思考になるのが素晴らしいです。
誰しもが主人公で生きている人生だから、なかなかそう認めるのは難しい事だと思うんです。
仕事や人間関係で悩んでいる人、体調や病気に苦しんでいる人。
色々な人の心に響く作品じゃないかなと思います。

登場人物のキャラが個性的で良いですね。
主人公の佐和子が一番ですけど、ダメダメな健一も、酔うと下品になるおじさんも、癖が強い従業員のおばちゃんたちも、みんな好印象で終わりました。

会社を立て直す為に一新した社歌が、迫力あって好きでした。
心の底から本気で歌ってるおばちゃんたちも面白かったし、団結力が増す効果がありそうで、思わず引き込まれてしまいました。

最後は泣き笑いでしたね。
不謹慎だけど笑っちゃう。
そんな絶妙なバランスが最高でした。

仕方ないってネガティブなイメージだったけど、この作品を通して一気にポジティブな言葉に変わりました。
駆け落ちした過去を悪く言われようが、恋人が子供を残して家を出ようが、父が病気で死にそうだろうが、全部仕方ないから頑張る!
そう簡単に割り切れない時、一旦仕方ないで受け入れる。
そういう選択肢もあるって教えられた気がします。

その根底にあるのは、母の死なんでしょうね。
世の中、どうしようもない事があるのは、母の死を経験して知っている。
そんな佐和子の言葉が印象に残りました。
鑑賞日 2023.10.25

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spink.gif 歓喜の歌(2007)   日本     [112分]
管理人評価   ★★
ジャンル コメディ/音楽/ドラマ
監督 松岡錠司
出演者 小林薫       (飯塚正)
安田成美      (五十嵐純子)
伊藤淳史      (加藤俊輔)
由紀さおり     (松尾みすず)
浅田美代子     (飯塚さえ子)
田中哲司      (北澤直樹)
藤田弓子      (大田登紀子)
根岸季衣      (塚田真由美)
光石研       (五十嵐恒夫)
筒井道隆      (「リフォーム大田」の客)
笹野高史      (伊藤茂)
塩見三省      (大河原勇)
渡辺美佐子     (大河原フク)
斎藤洋介      (宗方清市長)
波岡一喜      (塚田尚人)
片桐はいり     (宗方まりこ)
でんでん      (葛飾太郎)
於保佐代子     (飯塚千夏)
立川志の輔     (落語家)
立川談志      (小野寺住職)
リリー・フランキー (スナックの客)
コピー どうすりゃいいの?
この一大事。

きっとあなたの心にあかりを灯す、笑いと涙の音楽喜劇
あらすじ
小さな地方都市、みたま町。
町営のみたま文化会館に勤める飯塚主任はやる気ゼロの無責任公務員。
年も押し迫った12月30日。
私生活でもゴタゴタ続きの飯塚主任は、翌日のコンサート予約の確認の電話を受け、いい加減な受け答えをする。
ところが、それを聞いていた部下の加藤が、“みたま町コーラスガールズ”と“みたまレディースコーラス”をダブル・ブッキングしていた事実に気付いた。
感想
こちらは落語が元になっている作品なんですね。
このドタバタぶりを一人で演じる落語で表現しているなんて、凄過ぎます。
元の落語を聞きたくなりました。

しかし、どうしようもない主人公が、どうしても好きになれず評価が上がりません。
落語の主人公という事で、少々大袈裟に演じられているんでしょうけど、それがどうしても合いませんでした。
少々ダメでも憎めないという役所ですが、こういう男性には絶対に関わりたくないと思ってしまいます。

その点、コーラス隊の女性陣は素晴らしかったです。
いつまでも若々しい安田成美さん。
風格たっぷりの由紀さおりさん。
それぞれの生活をこなしながら、時間を合わせて練習して来た成果が素晴らしい!

文化会館の失敗のせいで、合同でコンサートをする事になりましたが、観客席の増設も間に合って、素敵なコンサートになりました。
最後のコンサートは見応えありましたね。

世界観の中で主人公だけ浮いてしまっているのが残念です。
他が良いだけに悪目立ちしてしまっていると感じました。
鑑賞日 2022.10.16

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spink.gif 巌窟の野獣(1939)   イギリス   白黒
 JAMAICA INN  [98分]
管理人評価   ×
ジャンル ドラマ
監督 アルフレッド・ヒッチコック
出演者 チャールズ・ロートン  (ハンフリー・ベンガラン)
モーリン・オハラ    (メアリー・エラン)
ロバート・ニュートン  (ジェム・トレハーン)
コピー
あらすじ
母親を亡くしたメアリーは、アイルランドから叔母ペイシェンスのいるコーンウォールにやってきた。
しかし、叔母のいる"ジャマイカ・イン"という宿屋は、ここに難破した船を襲う海賊の隠れ宿と噂され、地元の人達から恐れられていた。
どうしても"ジャマイカ・イン"に行きたいメアリーは、土地の地主であるベンガラン卿に助けを求める。
しかしそのベンガラン卿こそが、海賊の黒幕だったのだ!
感想
全体的にイライラする映画でした。
その中でも特にイライラしたのが、デブで不細工なベンガラン卿です。
彼の眉毛が可笑し過ぎる!付け眉毛か?とにかく見るだけでイライラしてしまう顔です。
役のイメージぴったりなんだけど、見続けている事が辛いほどです。こういう人も珍しいなぁ。

とことん嫌な人間として描かれているので、迎える最期はご想像の通りです。
小気味良い終わり方だったので、後味は良いのですが、そこまでが長かった…。
最後の「チャドウィック〜(ベンガランの使用人の名前)」という声が、「家族の肖像」の最後の足音を思い出させます。

船が海賊の待ち受けるポイントで難破するシーンは迫力がありました。
この当時だから、普通の水をあんなにダイナミックに見せるには相当な苦労があったと思います。
それを想像すると出来の良い映像なんだと納得してしまいます。

しかし、ジョスがあそこまでベンガラン卿に忠実だった理由は何だったのでしょう?
単に人が良かっただけ?
その裏に他の事情でもあったのか?
そこが引っかかりました。

あとメアリーが妙に偽善的だったのも嫌でした。
ヒッチコックにしては手を抜いた感が否めません。
やる気無かったのかな?
正直これは駄作だと感じました。
次に期待します。
鑑賞日 2003.04.25

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spink.gif ガンジー(1982)   イギリス/インド
  GANDHI  [188分]
管理人評価   ★★★
ジャンル 歴史劇/伝記
監督 リチャード・アッテンボロー
出演者 ベン・キングズレー   (マハトマ・ガンジー)
キャンディス・バーゲン (マーガレット)
ジョン・ギールグッド  (アーウィン卿)
マーティン・シーン   (ウォーカー)
エドワード・フォックス (ダイヤー将軍)
トレヴァー・ハワード  (ブルームフィールド判事)
ジョン・ミルズ     (総督)
ダニエル・デイ=ルイス (コーリン)
コピー 大英帝国を打ち負かし
3億5千万人の国民を自由にしたのは
1人の驚くべき男であった。

彼の目的はインドの自由
彼の戦略は平和
彼の武器は人間愛。
あらすじ
インド独立運動の指導者“偉大なる魂”マハトマ・ガンジーの波瀾に満ちた生涯の映画化。
ガンジーが商社の顧問弁護士をしていた若き時代から、インド人差別からの発起、様々な活動、そしてその死に至るまでの軌跡を壮大なスケールで追ってゆく。
感想
なるほど〜。
見応えのある作品ですね。
名前は有名なので知っていましたが、どういう活動をした人だったのか等は知らなかったので、物凄く勉強になりました。

印象的なのは、人々の暴力的な行動を止める為に断食をする事。
今の時代だとこの感覚が分かりづらいのですが、この時代にガンジーがどれほどの影響力を持っていたのかが分かるシーンですよね。
一人の老人を死なせない為に、3億人もの人が言う事聞くという凄さに震えが来ました。

また非暴力で独立を勝ち取った事もすごいです。
一口では言えない色々な事を乗り越えてだと思いますが、それを丁寧に描いていたと思います。
特に塩の工場の前に押し寄せた人たちが、ただただ殴られる為に行進するシーンでは涙が止まりませんでした。
非暴力で対抗するというのはこういう事だと具体的に見せられて、ガンジーの信念がいかに凄いか再確認させられました。

こんなに凄い事を成し遂げたガンジーですが、まだパキスタンの問題にも取り組もうと思っていたのですね。
その道半ばで銃弾に倒れたとは知りませんでした。

偉大な英雄ガンジーを演じたベン・キングズレー
彼の一つ一つの所作が繊細で、ガンジーという人物が甦ったと思えるくらいの演技でした。
イギリス人俳優さんだと思っていましたが、お父さんがインドの方なんですね。
本当にはまり役で、アカデミー賞受賞も納得です!

すごく勉強にはなるのですが、やはり3時間は長かったです。
しかも、辛い事が続くので余計に長いと感じてしまいました。
でも、一度は見ておくべき映画です。
良かったら是非。

アカデミー賞作品賞、監督賞、主演男優賞受賞作。
鑑賞日 2020.12.01

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spink.gif ガンズ&ゴールド(2013)   オーストラリア  PG−12
  SON OF A GUN  [115分]
管理人評価   ★★★
ジャンル アクション/犯罪
監督 ジュリアス・エイヴァリー
出演者 ユアン・マクレガー     (ブレンダン)
ブレントン・スウェイツ   (JR)
アリシア・ヴィキャンデル  (ターシャ)
ジャセック・コーマン    (サム・レノックス)
マット・ネイブル      (スターロ)
トム・バッジ        (ジョシュ)
デイモン・ヘリマン     (プライベート・ウィルソン)
エディ・バルー       (マーヴ)
ナッシュ・エドガートン   (クリス)
コピー この男、曲者。

450万ドルの金塊――
ゲームの支配者になるのは誰だ?
あらすじ
オースラトリア、パースの刑務所。
軽罪で送られてきた若者JRは、レイプが横行している獄中で格好の標的になってしまった。
そんな窮地を、長期服役中の囚人ブレンダンが救ってくれる。
彼に犯罪の才能を感じ取り、自ら庇護者を買って出て、その身を守るとともに師弟関係を築くのだった。
やがて半年の刑期を終えて出所したJRは、ブレンダンの指示で犯罪組織のボス:サムと接触。
彼の協力でブレンダンを脱獄させることに成功する。
感想
ユアンの作品、久しぶりに見ました。
彼と分からないくらいヒゲモジャで、大物ギャングの風格たっぷりです。
でも、ユアンの可愛らしさはこれくらいじゃ隠しきれませんね。
何かへまをするんじゃないかと心配しちゃいました。

そんなユアンの手下になるのが、若いチンピラのJR。
すぐ熱くなるのが悪い癖で、女にも弱いんですよね。
しかし、これは彼が主役の映画でした。
普通の作品なら真っ先に死にそうな彼が、ブレンダンの右腕になり、銀塊強盗まで成し遂げてしまいます。
しかも、美人な彼女まで出来ちゃって順風満帆です。

そんな二人は、ボスの裏切りにあい、命をねらわれるはめに。
ここから二人で反撃開始です。
不利な展開から一気に盛り返した所は小気味よかったですね。

せっかく上手くいったのに、最後の最後で仲間割れ。
ここの裏切りは予想外だったので、見事に騙されました。
でも、結局みんなが良い結果になったみたいで良かったです。

まあ、こんな若いチンピラが一人でどれだけ出来るか分かりませんけどね。
そこはちょっと疑問でした。

なかなか面白い作品でした。
ユアンの悪役も珍しいですしね。
見て良かったです。
鑑賞日 2018.03.04

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spink.gif 管制塔(2011)   日本     [67分]
管理人評価   ★★★
ジャンル 青春/ドラマ
監督 三木孝浩
出演者 山崎賢人  (藤田駈)
橋本愛   (滝本瑞穂)
松田美由紀 (駈の母)
利重剛   (駈の父)
コピー ここで見た未来に、届いてる?
あらすじ
日本の一番端っこにある、最果ての街「稚内」で生まれ育った15歳の少年・藤田駈。
どこにいても自分の居場所を見つけられず、クラスに馴染めないでいた。
そんな駈の中学校に家庭の事情で転校を繰り返している少女・滝本瑞穂が転校してくる。
クラスメイトと打ち解けようとしない瑞穂は、同じくクラスメイトと関り合いを持たない駈にだけは話しかけてきた。
彼女との出会いによって駈の毎日が変わり始める。
感想
とにかく山崎賢人くんが可愛い!
顔は幼くて可愛いんだけど、背が高いからしっかり男の子で。
本当に見ていて飽きませんでした。

お相手の橋本愛も美人で可愛い!
クラスの女の子は冷たい表情で無視するけど、駈には優しい笑顔をむけるんですよ。
そのギャップがまた良い!
顔面偏差値の高い二人の可愛いお話でした。

中学生なので二人乗りしたり、肩で眠ったりといった触れ合いだけですが、可愛い二人がやってるとそれだけで絵になるんですよね。
二人が意識してないからなのか、ドキドキキュンキュンという感じではないです。
それがあったらもっと評価が上がるんですけどね。

中学生がずっとジャージなのはあるあるなんですかね。
うちの子も高い制服買ったのに、週1回くらいしか着てません。
私たちの時には毎日制服着てたけどな〜。
冬は制服の下にジャージ着てました。

主題歌の「管制塔」を作ったGalileo Galileiってもう解散してるんですね。
名前聞いた事ないけど、この頃は人気だったのかな?
映画にするほどの曲かな?と思うけど、青春にはぴったりの曲だと思います。

山崎賢人くんファンなら見て損はない作品です。
鑑賞日 2021.08.31

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spink.gif 感染(2004)   日本     [98分]  PG−12
管理人評価   ★★
ジャンル ホラー
監督 落合正幸
出演者 佐藤浩市   (秋葉清一)
高嶋政伸   (魚住晴哉)
星野真理   (安積まどか)
真木よう子  (桐野優子)
木村多江   (立花七恵)
羽田美智子  (中園雪乃)
モロ師岡   (岸田考)
山崎樹範   (平田俊一)
草村礼子   (鏡の老女)
南果歩    (塩崎君江)
佐野史郎   (赤井潔)
コピー こっち来ないで。
あらすじ
経営危機に陥り、まともな治療も出来ないまま多くの患者を抱えるとある病院。
建物の老朽化も進み、医薬品や備品も足りない劣悪な環境。
給料も出ない状況に堪りかねた医者や看護婦が大勢辞めていった。
そんな中、患者を見捨てられず頑張っている医師:秋葉と魚住。
二人は急変した患者の対応に当たるが、ちょっとした不注意から患者を死なせてしまう。
明らかな医療ミスに動揺し、事故の隠蔽を図る医師たち。
そんな混乱する医師たちを尻目に、今度は内臓が溶け始めた急患が運び込まれてくる。
感想
う〜ん。頑張ってホラーに挑戦してみたけど、全然怖くなかったわ。
ホラーは苦手って思い込んでいるだけで、本当は全然平気なのかもしれないですね。

今回、舞台になった病院が、必要以上に古臭かったのも原因かな。
小奇麗だとリアリティがあって自分が入院したら・・・とか思っちゃうけど、これはないなって冷静に見れたと思います。

緑の粘々が人の体の溶けたものというのも、単に気持ち悪いだけで怖くなかった。

しかし、皆さんの怖がる表情がすごいです。
目を剥いて「きゃ〜〜〜!!」って叫ばれると、心臓が飛び出そうになりますね。
緑になった手とか、後ろの殺気に気付いてワナワナ震えるとか。
勉強になります。

一番怖かったのは、魚住先生の死にざまかな。
あの白目になる所はビビリました。
先生が謝っていた人って誰だ??

最初は「一人じゃ見れないかも・・・」と不安だったけど、終ったあとは期待外れで不満だらけです。
怖くないし、面白くないし、残念だという感想しかありません。
面白いホラーってあるのかな??
出会える事に期待します。
鑑賞日 2005.02.12

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spink.gif 完全なるチェックメイト(2015)   アメリカ
  PAWN SACRIFICE  [115分]
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ/伝記
監督 エドワード・ズウィック
出演者 トビー・マグワイア    (ボビー・フィッシャー)
ピーター・サースガード  (神父ビル・ロンバーディ)
リーヴ・シュレイバー   (ボリス・スパスキー)
マイケル・スタールバーグ (ポール・マーシャル)
リリー・レーブ      (ジョーン・フィッシャー)
ロビン・ワイガート    (レジーナ・フィッシャー)
コピー それは、
世界が震えた<神の一手>
あらすじ
1972年、アイスランドのレイキャビクでチェスの世界王者決定戦が開催された。
ソ連はこのタイトルを24年間も保持し続けていた。
現チャンピオンのボリス・スパスキーも冷静沈着で完全無欠な絶対王者。
対する挑戦者のアメリカ代表は、IQ187の天才にして我が道を突き進む自信家のボビー・フィッシャー。
常人の理解を超えた突飛な思考で数々の奇行を繰り返し、周囲を困惑させることもしばしばだった。
感想
天才なのは分かりますが、あまりに病み過ぎていて辛かったです。
これだけIQの高い人に共感出来る訳ないんですけど、チェスが上手いだけで魅力がない人物だったので、評価も上がりませんでした。

日本では将棋が人気ですが、世界的にはチェスが圧倒的人気のようです。
そして、規模が世界になると試合会場が世界各地になって移動だけでも大変そうです。
そんな中、神経質なボビーは、幻聴や被害妄想が酷くなり、自分が安心出来る条件じゃないと試合しないと無理難題を押し付けるのでした。

被害妄想と言っても冷戦時代のソ連なら、暗殺を企ててもおかしくないですからね。
大金が絡むとなれば尚更そのくらい慎重になっても仕方ないのかもしれません。

そんな人を相手にする世界チャンピオンも大変です。
集中出来ないから地下の卓球室でやりたいという注文も受けて立つなんて、どこまで懐の広い人なんでしょう。
チャンピオンの余裕でしょうか。
しかし、自分に有利な状況になった途端、ボビーは本領発揮。
反対に相手に飲まれたチャンピオンは、ボビーのように神経質になってしまいました。

本人も大変でしょうが、振り回される周りの人たちはもっと大変です。
私があの弁護士さんだったら、すぐに胃潰瘍になって入院してると思います。

これだけ我儘放題言っても許される程、皆彼のプレーが見たいというのが凄いです。
ご本人にはそういう魅力があったんでしょうね。
この作品ではそこが全然伝わってこなくて残念でした。
鑑賞日 2022.05.14

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spink.gif 鑑定士と顔のない依頼人(2013)   イタリア  PG−12
  LA MIGLIORE OFFERTA  [131分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ミステリー/ロマンス
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
出演者 ジェフリー・ラッシュ (ヴァージル・オールドマン)
シルヴィア・フークス (クレア・イベッソン)
ジム・スタージェス (ロバート)
ドナルド・サザーランド (ビリー・ホイッスラー)
フィリップ・ジャクソン (フレッド)
ダーモット・クロウリー (ランバート)
キルナ・スタメル    (バーの客)
リヤ・ケベデ      (サラ)
コピー ある日、舞い込んだ、ある屋敷の美術品鑑定依頼。待ち受けていたのは、
壁の向こうから姿を現さない女――。トルナトーレが仕掛ける極上のミステリー。
あらすじ
一流の美術鑑定士にして、カリスマ的オークショニアのヴァージル・オールドマン。
極端に人間嫌いで独身を貫く彼が唯一愛情を注ぐのが、女性の肖像を描いた名画たち。
これはと思う肖像画が出品されると、相棒のビリーを使い、不正な手段で自分のコレクションに加えてしまうのだった。
そんなある日、彼のもとに、亡くなった両親が遺した家具や美術品の鑑定をしてほしいという若い女性からの依頼が舞い込む。
ところが依頼人は、決してヴァージルの前に姿を見せようとはしなかった。
感想
こんなに後味の悪い作品、久しぶりで落ち込んでます。
ぐいぐい引き込むストーリー展開で、★4つだなと思いながら見ていたのに、最後は★2つか3つで悩みました。
結局、★3つにしましたが、二度と見る事はないと思います。
それくらい後味が悪い作品でした。

何を書いても物語の核心に触れそうなので、思いの丈はネタばれコーナーにぶつけたいと思います。
あ、でも一つだけ。
決して落ち込んでいる時に見てはいけません。
立ち直れなくなります。
ここからはネタばれです。ボタンをクリックで開閉します
鑑賞日 2016.11.10

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spink.gif カントリー・ベアーズ(2002)   アメリカ
  THE COUNTRY BEARS  [88分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ファミリー/ミュージカル/コメディ
監督 ピーター・ヘイスティングス
出演者 クリストファー・ウォーケン   (リード・シンプル)
スティーヴン・トボロウスキー  (ミスター・バリントン)
ミーガン・フェイ        (ミセス・バリントン)
イーライ・マリエンタール    (デックス・バリントン)
クイーン・ラティファ      (チャチャ)
M・C・ゲイニー        (ローディー)
ダリル・ミッチェル       (警官ハム)
ディードリック・ベーダー    (警官チーツ)
エルトン・ジョン        (エルトン・ジョン)
ウィリー・ネルソン       (ウィリー・ネルソン)

〈声の出演〉
ハーレイ・ジョエル・オスメント (ベアリー)
ディードリック・ベーダー    (テッド・ベターヘッド)
キャンディ・フォード      (トリキシー)
ブラッド・ギャレット      (フレッド・ベターヘッド)
トビー・ハス          (テネシー)
スティーヴン・ルート      (ゼブ)
ジェームズ・ギャモン     (ビッグ・アル)
コピー 「え?僕たち人間じゃないの?!」
人間の中で生まれ育った子ぐまのベアリー
ずっと自分も人間だと信じていた。
クマの音楽バンドと出会うまでは・・・。
あらすじ
そこはクマと人間が仲良く暮らす世界。
子グマのベアリーは人間のバリントン家で大切に育てられ、何不自由ない生活を送っていた。
自分を人間だと思い込んでいるベアリーだったが、他の家族に似ていないことを不思議に思っていた。
そんなある日、11歳になったベアリーはとうとう兄デックスから自分が養子だと知らされ、ショックで家出してしまう。
そしてベアリーが行き着いた先は、解散してしまった憧れのバンド“カントリー・ベアーズ”を生んだカントリー・ベア・ホール。
ベアリーは今にも取り壊されようとしているこのホールを救うため、バンド再結成の為、メンバーを探して旅に出る。

東京ディズニーランドにあるアトラクション「カントリーベア・ジャンボリー」(現在は「カントリーベア・シアター」)をモチーフにした作品。
感想
あまりにも奇妙な世界で、「なぜ?なんで?」がいっぱい出てくるのですが、そういうもの!で受け入れられたら、普通に見る事が出来ました。
そう思えるまで多少時間はかかりましたけどね。(汗)

無駄に質の良いクマの着ぐるみたち。
表情も細かく動いていて、一体どうやっているんだと興味津々です。
小さな子グマが一人で来たのに親の事とか誰も聞かないのが不思議だな。
いつも「この子は誰?」「ベアリーだよ」でオールOK。
平和です。

バンド再結成のためのメンバー探しの旅。
みんなそれぞれ頑張って生計を立ててます。
でも、やっぱりバンドに心残りがあるから、音楽に携わる仕事が多かったですね。
そんな中、元ギターのテネシーは、新婚カウンセラーという変わったお仕事。
最初は新婚夫婦の悩みを聞くのですが、最後には自分の恋人と別れた話をして大号泣。
そんなテネシーの姿を見てると、何故かスッキリして帰れるという事で人気があるみたいです。

メンバーを見つける度にミュージカルが始まるのですが、どれも素敵な曲でサントラが欲しくなりました。
特に最後の復活コンサートで歌った曲は盛り上がりましたね!

そんな中、コメディ担当の警官コンビが活躍します。
洗車場で体ごと洗われる所は、ドリフのような古典コントですが、なかなか面白かったです。
やっぱり王道は安心して見れますね。
このオモシロ警官のチーツ役の人は、テッド・ベターヘッドの声優もやってるんだ!!
面白いだけじゃなくて歌も上手いなんて、多才な俳優さんなんですね。

見始めた時は「あ!ハズレかも!」と思ったのですが、期待してなかったせいか、思いのほか楽しめました。
ベタな展開でもやっぱり家族の元に戻る所ではうるうるさせられちゃったし。
さすが、ディズニーですね。
今度、「カントリーベア・シアター」に行くときは違った視点で見る事が出来そうです。
鑑賞日 2016.10.25

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spink.gif カンバセーション…盗聴…(1974)   アメリカ
  THE CONVERSATION  [114分]
管理人評価   ★★
ジャンル サスペンス
監督 フランシス・F・コッポラ
出演者 ジーン・ハックマン    (ハリー・コール)
ジョン・カザール     (スタン)
アレン・ガーフィールド  (バーニー)
ハリソン・フォード    (マーティン・ステット)
テリー・ガー       (エミリー・フレデリックス)
ロバート・デュヴァル   (アンの夫)
フレデリック・フォレスト (マーク)
シンディ・ウィリアムズ  (アン)
マイケル・ヒギンズ    (ポール)
エリザベス・マクレイ   (メレディス)
コピー 現代メカが生んだ新プロフェッショナル!
地上200メートルから盗聴銃が…
目に見えぬ場所からミクロ・マイクが…
プライベートの秘密はすべて盗まれている
あらすじ
サンフランシスコ。
広場を散歩している一組の若いカップルを注視する一見ごく平凡な中年男ハリーは、プロの盗聴屋。
彼は依頼を受け、カップルの会話をテープに録音していた。
長年の経験から“好奇心”を捨て、淡々と仕事をこなすハリー。
彼はまた、自身のプライベートを決して明かすことはなかった。
だが翌日、ハリーは依頼主への疑念から自らのポリシーを破り、録音テープを再生。
すると、殺人事件をほのめかす声が記録されていた。
感想
皮肉な話だねぇ。
あんなに悩んでたのに・・・可哀想。

ハリーはしっかりしてそうで、本当は気の弱い男。
盗聴している割に、自分がされる事に怯えているんです。
それを上手く利用されたんですね。

見終わった後の後味の悪さが半端ないです。
結構、後引くので、気を付けて。

しかし、モラン社のS15型ハモニカタップって盗聴器。
嘘くさすぎて笑ってしまいました。

コッポラ監督だったから、期待したんですけど、私には合いませんでした。

カンヌ映画祭パルム・ドール受賞作品。
鑑賞日 2006.06.14

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spink.gif がんばっていきまっしょい(1998)  日本   [120分]
管理人評価   ★★★
ジャンル 青春/ドラマ/スポーツ
監督 磯村一路
出演者 田中麗奈   (篠村悦子)
中嶋朋子   (入江晶子)
清水真実   (中崎敦子)
葵若菜    (矢野利絵)
真野きりな  (菊池多恵子)
久積絵夢   (中浦真由美)
松尾政寿   (関野大)
本田大輔   (安田俊二)
森山良子   (篠村里子)
白竜     (篠村健作)
松尾れい子  (篠村澄子)
桜むつ子   (篠村フキ)
大杉漣    (校長)
有薗芳記   (数学教師・小池)
神戸浩    (港山の駅員)
徳井優     (渡し船の操縦士)
ベンガル   (現在の教師)
小日向文世  (現在の教師)
コピー この思い出の すべてが、 あなたの力になっている。
[強情じゃけん アタシ、 昔から]
あらすじ
1976年、松山。
高校入学を控えた15才の悦子は、ある日夕方の海で、逆光にきらめくボートを見た。
その美しい風景に感動した悦子は、高校に入学しボート部に入ろうとするが、そこには女子部がなかった。
しかし、彼女はあの時の思いを抑えられず、たった1人で女子ボート部を作ってしまう。
男子に混ぜてもらい練習を始めた悦子。
ナックル・フォアという5人競技が女子の主流であると聞いた悦子は、新人戦のある10月までという条件で何とか4人のメンバーを揃えることに成功する。
感想
私も学生時代の部活は一生懸命やってたなぁ。
朝練の時なんかは6時くらいには家を出てたし、よくやってたなぁなんてしみじみ思っちゃいました。
田中麗奈が今よりぽっちゃりしいて、短いおかっぱ頭も初々しくとっても可愛らしいです。
私も頑張らなくっちゃ!と勇気が湧いてきて、元気になれる映画でした。
鑑賞日 2002.11.26

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spink.gif カンパニー・マン(2002)  アメリカ
  CYPHER  [95分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ミステリー/サスペンス
監督 ヴィンチェンゾ・ナタリ
出演者 ジェレミー・ノーサム
           (モーガン・サリバン/ジャック・サースビー)
ルーシー・リュー      (リタ・フォスター)
ナイジェル・ベネット    (フィンスター )
ティモシー・ウェッバー   (キャラウェイ)
デヴィッド・ヒューレット  (バジル・C・ダン)
コピー 今度の迷宮(キューブ)は記憶の中
あらすじ
サンウェイズ社の試験を受け、神経テストを5回もクリアしたモーガンは、晴れて産業スパイとして採用される事になった。
彼は初仕事に戸惑いながらも、バッファローで行われている講習会に出席する。
途中、急な眠気に襲われたものの、何とか任務を遂行し、初仕事は成功した。
講習会が終わった後、モーガンは隣接されたバーで、衛生監査に来たというアジア系美女リタと出会う。
その後、次の任務地へと赴くが、激しい頭痛に襲われて気を失い、目覚めると知らない間に家に帰っていた。
一体モーガンの身に何が起こっているのか!?
感想
無機質な感触の渇いた映像が印象的です。
普通の映画とはちょっと違う雰囲気で、独特な空気が漂っていました。

始めから意味不明なフラッシュ映像で次の場面に展開する謎がついてまわります。
謎の美女リタもミステリアスで、どんな展開が待っているのか興味深々でした。
こういう謎解きは苦手なのですが、常に面白そうな雰囲気が伝わってくるので、この世界に入り込んで見る事が出来ました。

入り込んでいた割には、途中で頭が混乱してしまいましたが、後半何とかぶり返しついていく事が出来ました。
一つ一つ整理しながら見ておかないと、あっという間に置いていかれますね。
危ない、危ない…。(^_^;)

誰の言っている事が本当で、誰の言っている事が嘘なのか。
これが分からずに更に頭がぐちゃぐちゃになりました。
こんな疑心暗鬼の中で、命がけの仕事をしなくちゃならないなんて心臓に悪いです〜!

いや〜、良く出来たミステリーですね。
二転三転する展開にハラハラドキドキの連続です。
事の成り行きを見守るのが精一杯で、結末を予測する事は早々と諦めました。(^_^;)

モーガン役のジェレミー・ノーサムが、奇妙な世界に巻き込まれる主人公を熱演してました。
一番最初に出てきた時は、存在オーラを消しているのかと思うくらい地味で驚きましたよ〜。
彼は時代劇のコスチューム衣装は似合うけど、現代もののスーツは似合わないのかな〜と思ってたんです。
でもそうじゃなくて、わざと変化を見せるための狙いだったんですね〜。
恐れ入りました。

謎の美女リタ役のルーシー・リューも良かったです。
モーガンが一目惚れてしまうのも納得出来るくらい魅力的でした。
個人的に大好きな女優さんです。

頭がパニックになりそうでしたが、素直に作品を堪能出来ました。
自分で謎解きが出来たらもっと面白かったんだろうけど、私はまだまだ修行が足りないので無理ですね。

見終わった後に「CUBE」と同じ監督の作品だと知って、物語の難易度の高さに納得しました。
どうりで難しいわけだ…。
ここからはネタばれです。ボタンをクリックで開閉します
鑑賞日 2003.09.22

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spink.gif がんばれ!ベアーズ(1976)  アメリカ  PG−12
  THE BAD NEWS BEARS  [103分]
管理人評価   ★★★
ジャンル スポーツ/ファミリー
監督 マイケル・リッチー
出演者 ウォルター・マッソー      (バターメイカー)
ベン・ピアッツァ        (ホワイトウッド議員)
ヴィク・モロー         (ロイ・ターナー)
テイタム・オニール       (アマンダ・ワーリッツァー)
ジャッキー・アール・ヘイリー  (ケリー・リーク)
クリス・バーンズ        (タナー・ボーイル)
ゲリー・リー・キャバナロ    (マイク・エンゲルバーグ)
クイン・スミス         (ティミー・ルーパス)
コピー 愛を投げ、打ち、走る
はじめて燃えたちびっ子13人
あらすじ
元プロ野球選手だが、今はしがないプール清掃員のバターメイカー。
彼は、顧客のホワイトウッド議員から、自分の息子の為に作った少年野球チーム"ベアース"の監督をやって欲しいと頼まれた。
それを受けて子供たちの待つ球場に行ってみると、そこには悪ガキや変わった子たちが勢ぞろいしていた。
しかもみんな野球の「や」の字も知らないのだ。練習もそこそこに少年リーグの開幕戦に出て、惨敗し大恥をかいた。
今までいい加減に教えていたバターメイカーだが、落ち込んでいる子供たちを見て心を入れ替える。
感想
とにかく出てくる子出てくる子がみんな可愛いです。
それぞれにちゃんと個性があって、誰が誰だか分からなくなるって事はありませんでした。
最初は、おデブで悪態つきながらチョコバーを頬張るキャッチャー:エンゲルバーグがムカツイてたけど、最後にはそういう所も可愛い!に変わってました。(^_^;)
あと小さいのに喧嘩っぱやいタナーも最高!
どんな相手にでも容赦なく飛びかかって行く勇ましさが良いんですよ!
一押しは気弱な少年ティミー・ルーパス役のクイン・スミス。
本当に美形で目が眩みました。
今はどうなっているのかしら…。

そして最年少でアカデミー賞を取った天才子役テイタム・オニール。
当時9歳とは思えないくらいの魅力的な色気があります。
剛速球を投げる姿も様になってました。

個人的にいつも腹が立つ役柄が多いウォルター・マッソーが、この作品でもまただらしない親父役かと思いきや、段々良い親父になってくる展開でほっとしました。

心温まるスポコン映画の王道で安心して見れます。
単純で読める展開では無く、気の効いた一捻りもあって楽しめました。
ユニフォームに「保釈金融資」って書いてあったのには笑ったな…。(^_^;)
あと"カランスキー・シフト"も!

沢山笑って、少し泣けて、後味も爽やかな作品です。
鑑賞日 2003.05.21

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spink.gif がんばれ、リアム(2000)  イギリス
  LIAM  [91分]
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ
監督 スティーヴン・フリアーズ
出演者 アンソニー・ボロウズ      (リアム)
イアン・ハート         (リアムの父)
クレア・ハケット        (リアムの母)
ミーガン・バーンズ       (テレサ)
デヴィッド・ハート       (コン)
ラッセル・ディクソン      (ライアン神父)
アン・リード          (アバナシー先生)
ジュリア・ディーキン      (アギーおばさん)
アンドリュー・ショフィールド  (トムおじさん)
コピー リバプール生まれ、7歳。
あらすじ
1930年代、イングランドの港町リヴァプール。
7歳のリアムは、造船所で働く父と専業主婦の母、家政婦をしている姉テレサと兄コンの5人で暮らしている。
最近は不景気で失業者が増えており、父が働く造船所も閉鎖になった。
失業し、収入がなくなっても、父は神父から恵んでもらう事だけは拒否し続ける。
リアムは小さいながらも、家族の置かれた状況を把握しており、彼なりに見守っていた。
感想
私にはちょっと難しかったですね。
キリスト教の儀式にどんな意味があるのかも分からないし、貧しいイギリス人が裕福なユダヤ人やアイルランド人に持つ感情もあまり理解出来ませんでした。

これを見て、子供が見つめる大人たちの厳しい現実という観点で似ている「イノセント・ライフ」という映画を思い出しました。
この映画は主人公がユダヤ人の血をひく少年で、彼自身が辛い目にあうので、リアムとは全然違うんですけど、純真な子供の目で見るという所が同じだな〜と思ったんです。
どうしても大人になると、色々なしがらみや偏見が邪魔して、物事を真っ直ぐに見れない事が多いですよね。
それに対して、子供目線でみると本当に純粋な現実だけを伝える事が出来るんです。
そういう意味では、不条理な現実を伝える映画にとって、子供の目線というのは非常に大事な要素なんでしょうね。

この主人公のリアム君が、とっても愛嬌のある顔なんです。
美形とは程遠いのですが、その一生懸命さには母性本能をくすぐられます。
普通に話そうとするとどもってしまうリアム君も、歌にするとスラスラと言葉が出てくるんです。
懺悔の時も泣きながら歌って告白する頑張りぶりには、ちょっと感動しちゃいました。
でも、その悩みには驚きましたね。また何と言って良いのやら…。(^_^;)

しかし、かなり暗くて重いお話ですので、リアムの可愛さだけでは救われません。
それほど現実は厳しく、理不尽だと言う事でしょうね。
もっとこの頃の時代背景が分かれば感想も変わってくると思うのですが、ほとんど何も知らないもので、悲惨だという言葉しか浮かびませんでした。

そんな中、リアム君が何かを言おうとして「スー―」と顔を歪めている可愛い表情が印象的でした。
鑑賞日 2003.11.11

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spink.gif ガン・ホー(1986)  アメリカ
 GUNG HO  [111分]
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ/コメディ
監督 ロン・ハワード
出演者 マイケル・キートン  (ハント)
ゲディ・ワタナベ   (高原カズヒロ)
ミミ・ロジャース   (オードリー)
山村聡        (坂本)
ジョージ・ウェント  (バスター)
ジョン・タトゥーロ    (ウィリー)
コピー 劇場未公開
あらすじ
ハドレービルという田舎町にある自動車工場が閉鎖。
落ち込む町に何とか活気を取り戻そうと、職場長のハントが町の代表として単身日本に乗り込んだ。
日本のアッサン自動車の工場を誘致しようと、ハントは自分なりに一生懸命交渉した。
誘致決定はしたものの、あまりに自分たちと違う日本のやり方に従業員たちはついて行けない。
文化の違う日本人と米国人の戦いが始まった。
感想
かなり間違った日本の姿が多々ありましたが、それを全然違うと言いきれないのが悲しいです。
朝の体操だったり、名刺交換だったり、お昼にインスタントラーメンを食べたりとか、無いわけじゃありませんからね。
でもかなり誇張してありました。
これはあまりにやり過ぎだろうと思ったのは、ふんどし一枚で川に入り寒中修行するとか管理職研修の時、空手着を着て大声で発声するシーンとかですね。
あと赤絨毯の上を丁寧に靴を脱いで歩くとか…。

日本と米国の文化(?)の違いを比較的良い形で描いているとは思いますが、まだバカにしている感が否めないです。
この映画でも日本代表の高原さんは七三分けで眼鏡をかけてますし、会議では発言が少ない消極的な所とか、家族より仕事優先とか日本を小バカにしたように描かれていました。
確かに米国から見たら日本人は働き過ぎでみんな同じ格好をしていて神経質かもしれないけど、それのどこが悪いのでしょうか?
車だって日本車が一番高性能で安全性も高いと思います。
それは日本人がきっちり神経質に仕事をした結果であるわけですし、これには誇りを持っていいと思います。
製造過程において欠陥品があっていいという米国の考え方に疑問を感じました。

でも最後はお互いの良い所は見習って一緒に力を合わせて頑張りましょう!
という終わり方だったので後味は良かったです。
一般的な映画の日本人像とは違いますね。
日本人の特徴を大袈裟に見せた上で、ここは良い、ここは問題ありと提示してくれたように思います。
こういう映画があったという事が嬉しいですね。
自分が日本人であると言う事を改めて確認させられる映画でした。
鑑賞日 2003.01.23

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