第二次世界大戦終了後。
シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された山本幡男は、ほかの大勢の抑留者たちとともに飢えと寒さと重労働に苦しめられていた。
過酷な日々に耐えられず次々と仲間が死んでいく中、日本にいる妻や4人の子どもとの再会を信じ、懸命に生きていく。
管理人評価
★★★
|
|
ドラマ/戦争/実話 | |
瀬々敬久 | |
二宮和也 (山本幡男) 北川景子 (山本モジミ) 松坂桃李 (松田研三) 中島健人 (新谷健雄) 寺尾聰 (山本顕一(壮年期) 桐谷健太 (相沢光男) 安田顕 (原幸彦) 奥野瑛太 (鈴木信二) 金井勇太 (高橋良太) 渡辺真起子 (坂口) 三浦誠己 (佐々木) 山中崇 (片山) 朝加真由美 (松田静子) 酒向芳 (玉田船長) 市毛良枝 (山本マサト) |
|
あなたに、会いたい。 | |
|
戦争は終わっているのに、理不尽に強制労働を課せられる日本兵たち。
日本側も分っていながら、12年間も何も出来なかったなんて・・・。
戦後の混乱期に起こった悲劇にしては酷過ぎます。
過酷な状況の中でも、生きる事を諦めなかった山本さん。
博識な彼の言葉に救われた人が沢山いたのですね。
唯一の肉親である母親を亡くしたと知って絶望した仲間に、「希望が何も無くても生きろ!」と諭しました。
どんな状況でも率先して行動する山本さんの言葉は、それだけで説得力があったんでしょう。
彼の人徳が成せる業です。
収容所生活が長期化すると、自作の将棋とか手作りのボールで野球なども出来たのですね。
抜き打ち検査で没収されますが、監視達も多めに見ていたようです。
すっかり生きる気力を無くしていた原さんが、フラフラとバッターボックスに立って、生気が蘇って来る様子には感動しました。
やはりスポーツには人に希望を持たせる力が宿っているのですね。
そして、唯一の癒しだったクロの存在。
収容所の外に出てしまった球を取りに行ったり、誰かの危険を察して警告したり、ととても良い仕事をしていました。
こんな劣悪な環境なのに、皆を笑顔にさせるなんて、本当に天使のような存在でした。
そんな中、悪化する山本さんの病状。
見るからに死にそうで見ているのが辛かったです。
最後の力を振り絞って、家族あての遺書を書くのでした。
捕虜たちが帰国してからの展開も感動的でしたね。
一人一人が順々に山本さんの家族を訪ねていく展開に涙涙です。
これは後世に語り継いでいかなければいけないお話です。
戦後の混乱期に起こった最大の悲劇。
奇跡的に生き残った方々が、その後の人生を幸せに送られた事を願わずにはおれません。
苦手な戦争ものでしたが、見てみて良かったと思いました。
小説原作作品。