あるホームレスの男。
彼は空き地を寝床とし、職安に通っては見るものの、その日暮らしの日々が続いていた。
そんなある日、道端で沢山の犬に襲われている弱い犬を発見。自分の姿と重なったのか、いても立ってもいられなくなった男は、その犬を助けて一緒に暮らすことにした。
そんな彼の楽しみは、バーにこっそり忍び込み、新人歌手のショーを見ること。
たまたまお目当ての女性歌手とダンスすることになったのだが、文無しがバレテしまい、店からつまみ出されてしまう。
管理人評価
★★★★★
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コメディ | |
チャールズ・チャップリン | |
チャールズ・チャップリン | |
チャールズ・チャップリン (放浪者) エドナ・パーヴィアンス (新人歌手) シド・チャップリン (ランチ・ワゴンの主人) チャック・ライスナー ヘンリー・バーグマン |
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サイレントらしい映画とでも言いましょうが、サイレントの良いところをこれでもかと詰め込んでる作品です。
チャップリン作品も結構見てきましたが、正直ここまで楽しかったのは今回が初めてでした。
最初にチャップリン本人が「サイレントとはコミカルなバレエだ」と言ってましたが、正にその通りですね。
至るところに職人技が光ってました。
最初の警官との追いかけごっこから始まり、職安でのバトル、沢山の犬とのバトル、強盗とのバトルまで、見所が盛り沢山です。
動きネタでハズレは一つもなかったですよ。
何十回もリハーサルを繰り返して出来上がった芸なんですよね。
すごいすごいとは思ってましたが、本当の意味でそれを実感したように思います。
私が一番気に入ったのは、犬を隠して犬連れお断りのバーに潜入するくだりです。
ダボダボのズボンに隠して入るんだけど、ズボンに穴が開いてて尻尾が出ちゃってるんですよね。
もう犬は嬉しいもんで思いっきりフリフリしちゃって、可愛いったらありゃしない!
また、その尻尾が図らずもリズミカルにドラムを叩いちゃった日には、あまりの可愛さに一人悶絶!
傍から見たら、ニヤニヤしながら映画を見ている、かなりキモイ人になっていた事でしょう。
もう一つのツボは、強盗の一人になりすますくだり。
後ろで目だけ出ている絵が面白過ぎる!
気絶している男になりすまして、相棒の男から財布を取り戻すまで、ヒヤヒヤしながらもワクワクが止まりませんでした。
これぞ、チャップリンですね!
短編の中ではNO1だと思います。
本当に私好みの作品でした。
まだ全部を見たわけではないのですが、今のところは暫定1位に決定です!