--REIの映画感想--

全体的にネタばれがありますので、未見の方は注意して下さいませ
評価の★の内容は次の通りです
管理人の独断に基づいておりますのでご了承くださいませ
★★★★★:大好き!何度も観たい作品!
★★★★:好き!強く心に残る作品!
★★★:なかなか良い
★★:まあまあ損はしない
★:いまいちかも・・・
X:二度と観たくない


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spink.gif ユアン・マクレガー/荒野の誘惑(2015)   アメリカ
  LAST DAYS IN THE DESERT  [100分]
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ
監督 ロドリゴ・ガルシア
出演者 ユアン・マクレガー  (ヨシュア/悪魔)
キアラン・ハインズ  (父親)
アイェレット・ゾラー (母親)
タイ・シェリダン   (息子)
コピー 劇場未公開
あらすじ
ヨシュアは自分の内に秘めた悪魔と共に、砂漠をひたすら歩き祈り続けるという40日間を過ごす。
砂漠を歩き続けそこから抜け出そうとした時、ある家族に出会う。
しかし、彼の内なる悪魔がその家族の運命に襲い掛かり、危機的な状況に陥れようとしていた。
そして、彼は今、その内なる悪魔と闘い、自分の宿命に直面することになる。
感想
Gyaoにユアンの名前の映画があったので見てみる事にしました。
しかし、訳が分からな過ぎて感想が難しいです。
私はユアンが大好きなので、彼が見れただけでも満足ですが、内容が分からないので評価は上がりませんでした。

見始める前にGyaoのあらすじを読んでいたので、映画で説明が無くてもこれはキリストなんだと分かりました。
映画としては最後の張り付けのシーンで、彼がキリストだと気が付く感じなのでしょうか。
彼が死ぬ前の出来事を描いた作品で良いのかな。

キリスト教の事はさっぱり分かりませんが、彼の中に悪魔がいたというのは知られたお話なんでしょうね。
終始悪態をつく悪魔も、清廉潔白な彼の中にいるのだと思うと不思議な気がしました。

印象的なのは、そんな悪魔が綺麗な流れ星に魅せられるシーン。
それを指摘されて気まずそうにしてましたね。
自然の美しさに心奪われるのは、悪魔も同じみたいです。

田舎にいる子が東京に憧れるように、この息子もエルサレムに憧れていました。
父は誘惑の多い大きな街から、彼を遠ざけたいようです。
しかし、水を汲むのも一苦労する砂漠では、誰でも嫌気がさすのではないでしょうか。
父が危険な状態になった時も、真っ先にロープを切った息子。
自由になりたいという意志の表れだったのでしょうか。

何も分からない為、見たままの感想しか書けません。
ユアンファンとしては、善人と悪魔の2役が堪能出来たので良かったです。
鑑賞日 2022.05.31

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spink.gif 誘拐(1997)   日本     [109分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル サスペンス/アクション
監督 大河原孝夫
出演者 渡哲也   (津波浩)
永瀬正敏  (藤一郎)
酒井美紀  (米崎マヨ)
柄本明   (橘警視)
新克利   (折田英正)
石濱朗   (跡宮壮一郎)
西沢利明  (神崎守)
山本清   (山根伸一)
磯部勉   (安藤刑事)
木村栄   (門田刑事)
岡野進一郎 (佐々木刑事)
渕野直幸  (田畑刑事)
西川忠志  (中本刑事)
江藤漢   (狭間兼人)
奥村公延  (浜口)
深江卓次  (川島啓司)
上田耕一  (原田堅吾)
梅垣義明  (オカマ)
近藤芳正   (クラブハウス支配人)
伊藤淳史   (少年時代の藤)
渡辺哲   (刑事)
大森嘉之  (刑事)
コピー 日本中が、目撃する――。

ひとは誰も、一生に一度、死に物狂いの嘘をつく。
あらすじ
東昭物産の常務:跡宮壮一郎が誘拐された。
犯人グループは身代金3億円に加え、身代金受け渡しのテレビ中継を要求してきた。
犯人に指名された運び人は3億円入りのカバンを抱え、命じられるままに東京中を走り回った末に倒れてしまう。
テレビクルーを装った津波警部が後を引き継ぎ、次に指定された公衆電話に向かって走る。
感想
想像を超える展開で涙が止まりませんでした。
3億円の身代金を担がせて、テレビ中継しながら、どうやって取引するんだろうと思っていたら、マジックのように消えてしまったお金。
大掛かりな事件の真相が、次第に明らかになるにつれ、荒れていく藤刑事。
これはまさかの展開でした。

グイグイ引き込まれる展開で、一気に見終わってしまいました。
久し振りに良い映画見たな〜の声がもれましたよ。
これだから映画を見るのを止められないんです!

この作品は真っ新な状態で見て欲しいので、ネタバレ全開の感想は、下のコーナーで思い切り語りたいと思います。
興味のある方のみご覧ください。
ここからはネタばれです。ボタンをクリックで開閉します
鑑賞日 2022.09.28

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spink.gif 誘拐騒動/ニャンタッチャブル(1996)   アメリカ
  THAT DARN CATS  [90分]
管理人評価   ★★
ジャンル コメディ/アドベンチャー/動物
監督 ボブ・スピアーズ
出演者 クリスティーナ・リッチ  (パティ・ランドル)
ダグ・E・ダグ      (ジーク・ケルソ)
ジョージ・ズンザ     (ボティカー)
マイケル・マッキーン   (ピーター・ランドル)
ディーン・ジョーンズ   (フリント)
ダイアン・キャノン    (フリント夫人)
ミーガン・カヴァナグ   (ルー)
エステル・パーソンズ   (マクラッケン)
レベッカ・コーン     (リジー)
ブライアン・ヘイリー   (マーヴィン)
コピー 劇場未公開
あらすじ
世紀末の米、マサチューセッツ州。
金持ちのフリント家で家政婦をしていたリジーが、フリント夫人と間違われて誘拐された。
その頃、田舎町エッジフィールドに住む高校生パティは、ペットの猫D.C.がメイドの時計を持っているのに気付き、警察に相談に行く。
しかし、まともに取り合ってもらえず、直接FBIに掛け合う。
すると、間抜けな捜査官ジークがやって来て、この事件を担当する事に。
彼はD.C.を一晩見張り、猫の尾行をする。
感想
芸達者な犬は多いけど、猫ちゃんは珍しいかも!
まあ、特にこれといって技を見せてくれるわけじゃないけどね。
そんな猫ちゃんを見張る人達。
初めは思いっきりバカにしてたのに、実際追って見ると皆必死になっているのが微笑ましいです。

8時になるといつも同じ場所を通るのが面白い!
ブルドッグにボケた老婆の飼っている鳥、おめかししたルー、お互いに邪魔し合う修理工のダスティなど、ちゃんと町を一周している。
町の人たちが全員個性的なんです。
しかし、点灯する外灯の意味は??

あととジーク役のダグ・E・ダグがコミカルで楽しいです。
例えるならマーティン・ローレンスって感じかな。
FBIのお荷物で、優秀な父とは真反対のキャラでした。
そういえば、メルヴィン役の人って「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のいじめっ子の人でしょ。
どっかで見た事あると思った!

でも、やっぱり主役のパティが一番上手いかな。
終始落ちついているのが良いよね。
大真面目にとぼけた事言うしね。
彼女が黒い服ばかり着てると「アダムス・ファミリー」を連想してしまう。
しかし、こんな作品にクリスティーナ・リッチが出てるとは驚きです。
一応ディズニーだからかな。

コメディなんだけど、カーチェイスは見物です。
こんな所に力いれてどうするって気もするけど、迫力満点なので楽しんじゃいました。

しかし、まさかあの人が犯人とはね。
こんな退屈な町に住んでいると、とんでもない事を思い付いてしまうんだな。
ドライビング・テクニックも素晴らしかったわ。

これは昔のディズニー映画のリメイクだそうです。
鑑賞日 2003.12.16

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spink.gif 誘拐の掟(2014)   アメリカ
  A WALK AMONG THE TOMBSTONES  [114分]
管理人評価   ★★★
ジャンル サスペンス/アクション/犯罪
監督 スコット・フランク
出演者 リーアム・ニーソン       (マット・スカダー)
ダン・スティーヴンス      (ケニー・クリスト)
デヴィッド・ハーバー      (レイ)
アストロ            (TJ)
ダニエル・ローズ・ラッセル   (ルシア)
コピー 誘拐犯に告ぐ――。
殺したら、殺す。
あらすじ
1999年、ニューヨーク。
かつて酒に溺れ、刑事を辞めた冴えない私立探偵マット・スカダー。
ある日、ドラッグ・ディーラーの男から、“妻を誘拐して惨殺した犯人を突き止め、捕まえて欲しい”との依頼が舞い込む。
やがて犯人は2人組で、警察に通報できない麻薬関係者の身内ばかりを狙い、猟奇的な凶行を繰り返していることが明らかとなってくる。
そんな中、新たな誘拐事件が発生する。
被害者は別のディーラーの14歳になる娘ルシア。
同一犯の仕業と確信し交渉役を引き受けると、残忍で狡猾な犯人を相手にギリギリの駆け引きを展開し、徐々に追い詰めていくスカダーだった。
感想
もっと裏があるのかと思ってたけど、意外にそのままでしたね。
徐々に犯人を追い詰めていって、最終対決に持ち込むって感じでした。

元警官の探偵スカダー。
酔っぱらって犯人に発砲した結果、民間人に被害を与えたのが原因で、警官をやめたんです。
断酒の会に今も通っていて、自分と向き合いながら日々を過ごしています。

そんな彼の元に舞い込んだ誘拐事件の話。
身代金を払ったのに、人質が殺されたという残忍な事件です。
警察を頼れないヤクの売人である被害者からの依頼で、スカダーの腕の見せ所です。

犯人は冷酷で残忍な手口を使い、すぐに人質を殺して切り刻んでしまう殺人鬼。
そんなやっかいな相手に手を焼きながら、徐々に犯人へのヒントをつかんでいきます。

地味ながらも確実に犯人に近づくスカダーは、頼りがいがある探偵でしたね。
元警官というのが結構至る所で効果を発揮してました。

相棒のTJもなかなか良い味出してました。
彼のイラスト、上手でしたね。
最後も彼のおかげで、犯人の後をつけることが出来たしね。

結構グロテスクでぎょっとするシーンが多かったです。
鳩の世話をしていた青年が、すっと飛び降り所なんて、来るかもと思っていても背筋が凍りました。
最後も痛いシーンの連続なので、苦手な人は気を付けてください。

超強い訳じゃないのに、凶悪犯と交渉したり、実際に金の受け渡しに行ったり。
かなりアクティブな動きで、犯人を追い詰めていきます。
自信たっぷりだからこちらも安心して任せてられるんですよ。
でも、結構あっさりやられたりするんで、普通の警官レベルなんでしょうね。

まあ、それなりに楽しめました。
有名な小説が原作みたいですね。
機会があれば読んでみたいと思います。
鑑賞日 2018.11.19

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spink.gif 誘拐犯(2000)   アメリカ
  THE WAY OF THE GUN  [119分]
管理人評価   ★★★
ジャンル サスペンス/犯罪
監督 クリストファー・マッカリー
出演者 ライアン・フィリップ  (パーカー)
ベニチオ・デル・トロ  (ロングボー)
ジェームズ・カーン   (ジョー・サーノ)
ジュリエット・ルイス  (ロビン)
テイ・ディグス     (ジェファーズ)
ニッキー・カット    (オベックス)
スコット・ウィルソン  (ヘイル・チダック)
ディラン・カスマン   (ペインター医師)
クリスティン・レーマン (フランチェスカ・チダック)
ジェフリー・ルイス   (アブナー・マーサー)
コピー 胎児の身代金は1500万ドル
完璧な計画のはずだった・・・
あらすじ
チンピラコソ泥のロングボーとパーカー。
小銭稼ぎの為に精子バンクへとやって来た二人は、大富豪チダックの子を宿した代理母ロビンの存在を知る。
ロビンを誘拐し、身代金で儲けようと企むが、チダックが実は裏組織と通じていたことから、二人は殺し屋にも追われることになってしまう。
感想
アクションは得意じゃないけど、この作品はさらっと見れました。
最初のチダックの手下とのカーチェイスから、一気にドキドキの展開に!
何をしでかすんだ〜!!と一喜一憂している自分がいました。
店の中を突っ切ったり、車を進めながらの銃撃戦は迫力ありますね。

徐々に事件に絡む真相が見えてくるのですが、いちいちそうだったのか!!と驚くばかり。
犯人の二人と同じように騙されました。

ジュリエット・ルイスの迫真の演技も見応えありです。
こちらまで手に汗握ってしまい、歯を食いしばって肩が凝っちゃいました。
本当に痛そうで見てられない!

最後も珍しいパターンで、作品を堪能した!って素直に言える作品です。
こんだけ優しいなら犯罪者には向いてないよね。
しかも、間抜けすぎるし、相手が悪すぎたね。
最後の皮肉も良かったな。

なんと!!一回目と二回目、見た日にちが一緒だ。

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spink.gif 勇気ある追跡(1969)   アメリカ
  TRUE GRIT  [129分]
管理人評価   ★★★
ジャンル 西部劇
監督 ヘンリー・ハサウェイ
出演者 ジョン・ウェイン    (ルースター・コグバーン)
キム・ダービー     (マティ・ロス)
グレン・キャンベル   (ラビーフ)
ロバート・デュヴァル  (ネッド・ペッパー)
デニス・ホッパー    (ムーン)
ジェフ・コーリー    (トム・チェイニー)
ジョン・ピカード    (ロス)
ジェレミー・ストレート (エメット・クインシー)
ロン・ソブル      (ブーツ)
コピー 14才の少女の幼い勇気に
西部男ふたりが立ちあがった!!
あらすじ
父親を殺された少女マティ。
犯人は家に住まわせていたトム・チェイニーという男だった。
どうしても犯人を縛り首にしたいマティは、凄腕の保安官コグバーンを雇おうと奮闘する。
しかし、酒飲みで問題行動の多いコグバーンの評判は最悪だった。
マティの申し出も軽くあしらわれてお終い。
それでも食い下がるマティ。
約束通りのお金を用意して、ようやくコグバーンは犯人の追跡を始める。
感想
マティは14歳だったんですか。
若いとは思ってましたが、そんなに若いのにあの堂々たる態度。
御見逸れしました。
男でもきつそうな道のりなのに、ちゃんとついて行くのも、父への思いが成せる業です。
きちんと決着がつけられて良かったね。

そして、年は取ってもジョン・ウェイン
馬上での二丁拳銃さばき。
カッコ良かったです。

眼帯姿も似合ってました。
戦争で負った傷だそうです。
紆余曲折あって保安官になったコグバーン。
この時代の保安官は、本当に命がけで犯人を追っていたんですね。

もう一人、テキサスレンジャーのラビーフ。
彼の活躍も忘れてはいけません。
最初はマティの事を邪険に扱っていたけど、旅が進むにつれて、良き理解者になってくれましたね。
それだけに最後は切なかったです。
最期まで助けてくれてありがとう。

昔のアメリカの風景が素晴らしいですね。
そして、この頃の文化も興味深かったです。
縛り首は大人気の行事だったとか、悪党どもはインディアン地区に逃げ込むとか。
いつも、こういう映画を見て勉強させてもらってます。

マティの為に命がけで仇を探しに行く3人。
色々あったけど、最後は思いが遂げられて、後味も良いです。
久しぶりの西部劇でしたけど、結構楽しめました。

アカデミー賞主演男優賞受賞作品。
鑑賞日 2018.06.07

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spink.gif ユー・キャン・カウント・オン・ミー(2000)   アメリカ
  YOU CAN COUNT ON ME  [111分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ
監督 ケネス・ロナーガン
出演者 ローラ・リニー     (サミー・プレスコット)
マーク・ラファロ    (テリー・プレスコット)
マシュー・ブロデリック (ブライアン・エヴェレット)
ジョン・テニー     (ボブ・スティーガーソン)
ロリー・カルキン    (ルディ・プレスコット)
ジョシュ・ルーカス   (ルディ・コリンスキー)
コピー 劇場未公開
あらすじ
幼い頃に両親を事故で亡くした姉弟サミーとテリー。
サミーは銀行で働きながら、シングルマザーで息子ルディを育てている。
テリーは定職に就かず、刑務所にも入っていた。
そんなテリーが半年ぶりに帰ってくると聞いて、楽しみにしていたサミー。
しばらくテリーが居候する事になり、ルディの世話も見てくれることに。
しかし、テリーは遊びまわって、ルディの世話は疎かになっていた。
感想
まあまあかな。
何だか皆空回りしていて、かみ合ってないので、すごくもどかしい気持ちになりました。

テリーの行動でルディは成長したのかな。
でも、母親として許せないのはすごく分かります。
だって、まだ小さいのにあまりに酷だよ。
「俺の子じゃない」と言ってるのを聞いちゃって傷付かない訳がない。

サミーもサミーだ。
「信仰心持ってないからダメなのよ」
って言ってたけど、持ってるあなたも全然上手くいってないじゃないか。

しかも、「不倫は楽しい」とか言っちゃってるし。
品行方正に見えても中身は分からんね。

サミーは壁にぶつかるとSEXでストレス解消するタイプ。
男に頼るけど、自分の都合の良いようにしか会わないんだよね。
それだって、子供がいるからだけど・・・。

ルディが良い子に育っているのが唯一の救いかな。
「どうでも良い」が口癖だけど、あれは完璧な強がりだからね。
テリーに懐いていたのがその証拠。
まだまだ子供なんですよね。

サミーを演じたローラ・リニーが良かったです。
地味だけど魅力的な女性ですね。

テリーは生理的に合わなくて、最後まで好きになれなかったです。

メイキングを見て、ちょっとだけ理解出来ました。
大人だからと言って誰しも答えは持っていない。
確かにそうだな。
大人っていつになったらなれるのかな。
鑑賞日 2007.06.18

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spink.gif 友罪(2017)   日本     [128分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ/サスペンス
監督 瀬々敬久
出演者 生田斗真  (益田純一)
瑛太    (鈴木秀人/青柳健太郎)
夏帆    (藤沢美代子)
奥野瑛太  (清水)
飯田芳   (内海)
小市慢太郎 (川島社長)
坂井真紀  (桜井さちこ)
村上淳   (飯島武士)
西田尚美  (山内智子)
片岡礼子  (飯島麻奈美)
大西信満  (岸上)
宇野祥平  (タクシー会社事務員)
渡辺真起子 (篠塚朝子)
光石研   (篠塚)
忍成修吾  (唐木達也)
矢島健一  (村上院長)
青木崇高  (青柳の同級生:小杉)
古館寛治  (須藤編集長)
山本美月  (杉本清美)
富田靖子  (白石弥生)
佐藤浩市  (山内修司)
コピー 心を許した友は、
あの少年Aだった。
あらすじ
ジャーナリストの夢に破れ、寮のある町工場で勤める事となった益田。
彼はそこで同じ日に入った鈴木という男と出会う。
最初は他人との関わりを拒んでいた鈴木だったが、次第に2人は友情を育んでいく。
そんな中、近くの町で児童殺害事件が起こったのをきっかけに、17年前に日本中を震撼させた凶悪事件について調べ直した益田。
そこで犯人である少年Aの写真を見つけ、鈴木に似ている事に愕然とする。
感想
かなり重々しい作品です。
罪を犯した本人、犯人の家族、遺族、少年院の精神科医、マスコミ。
犯罪に巻き込まれた人々の苦悩を描いていて、誰もが過去の犯罪に苦しめられていました。
一度犯した罪は消えない。
その大前提は分かります。
でも、それに囚われたままだと、前へは進めないようです。

犯罪者は幸せになってはいけないのか。
凄く難しいテーマだと思います。
遺族からしたら絶対に許せないし、自分たちは苦しんでいるのに、犯人が幸せになるなんてありえません。
でも、更生する為には、希望や明るい未来がないと難しいと思います。

生きる為にどうやって折り合いをつけるのか。
罪を償うとはどこまでやれば許されるのか。
そんな事を考えさせられました。

重い過去を持つ鈴木を演じた瑛太くん。
表情から感情が読み取れない暗い青年を見事に体現していましたね。
無口で物静かだけど、キレると度の過ぎた自傷行為をしてしまう鈴木。
美代子の元彼の前で見せた常軌を逸した行為が、怖くてたまりませんでした。

あの有名な少年Aも今は39歳のおじさんなんですね。
出所後も生きて行かないといけない訳ですから、こうした交流も少なからずあるかもしれません。
一生事件の事は言われ続ける訳だし、罪をずっと抱えながら生きなくてはいけません。
普通に暮らすのは不可能でしょうね。

そんな中で生まれる恋や友情。
正体がバレるまでの短い間かもしれないけど、彼には一瞬でも癒しになったのではと思います。

本当に犯罪に関わると悲劇しか起きません。
出来れば一生関わらずに暮らしていきたいと心から思いました。

小説原作作品。
鑑賞日 2022.04.20

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spink.gif ユージュアル・ネイバー(2013)   アメリカ
  THE HARVEST  [104分]
管理人評価   ★★
ジャンル サスペンス/ドラマ/ホラー
監督 ジョン・マクノートン
出演者 サマンサ・モートン    (キャサリン・ヤング)
マイケル・シャノン    (リチャード)
メドウ・ウィリアムズ   (サンドラ)
チャーリー・ターハン   (アンディ・ヤング)
ナターシャ・カリス    (マリアン)
レスリー・ライルズ    (マリアンの祖母)
ピーター・フォンダ    (マリアンの祖父)
コピー 劇場未公開
あらすじ
両親を事故で亡くした中学生のマリアンは、郊外に住む祖父母の家で暮らす事になった。
裏庭から山へ散歩に出た彼女は、お隣のヤング一家の一人息子アンディと知り合う。
彼は病気で車いす生活を送り、自宅学習で勉強をしているという。
彼の母キャサリンは医師で、マリアンとの仲を良く思っておらず、家にはもう来ないでくれと拒絶される。
感想
なかなか怖いお話です。
医師で医療の知識があるだけに、自分の子を諦めきれなかったのでしょうね。
だからと言って、こんな事をやって言い訳がありません。

ヤング家の地下室で、この家の秘密を知ってしまったマリアン。
子供一人でどうにかしようなんて無謀過ぎます。
祖父母にもヤング家の異常を訴えましたが、「自分の心に従え」と言うだけで、手助けをしてくれることはありませんでした。

そんな中、一人この異常な状況に苦しむアンディの父リチャード。
キャサリンがおかしいと分かっていても、元同僚の看護師サンドラに協力をしてもらい、大量の薬を調達していました。
でも、いよいよ危険な領域に踏み込もうとした時、正しい判断をしてくれて良かったです。
人間としてそれだけは出来なかったのでしょう。
ここまで来てようやく現実を受け入れたのです。
本当はずっと前から分かっていて苦しかった事でしょう。
彼に一番同情してしまいます。

そして、一番怖い人物だった母キャサリン。
母親は自分の子供の為なら何でも出来るとは言いますが、これは完全に間違ったやり方でしたね。
医師の力で出来る事にも限界はあります。
そこで切り替えられていれば、次の子が出来て違う幸せがあったのではないかと思ってしまいます。

家の中で酷い状況に置かれていたアンディ。
脚が不自由で寝ている事が多かったですが、常に具合が悪そうで見ているのが辛かったです。
明るい未来が待っている事を願っています。

期間限定無料公開で見たのですが、ウリが「最後の15分が凄い!」だったんです。
でも、そうでもなかったのでガッカリでした。
それまでに何となく分かったし、最後の最後でどんでん返しがある訳でもないですしね。
そういう点で評価が上がりませんでした。
鑑賞日 2024.01.23

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spink.gif ユーズド・カー(1980)  アメリカ
  USED CARS  [113分]
管理人評価   
ジャンル コメディ
監督 ロバート・ゼメキス
出演者 カート・ラッセル    (ルディ・ラソー)
ジャック・ウォーデン  (ロイ/ルーク・フュークス)
デボラ・ハーマン    (バーバラ・フュークス)
ジェリット・グラハム  (ジェフ)
クランク・マクレー   (ジム)
コピー
あらすじ
ニューディール中古車販売の店員で、お調子者のルディ。
彼は上院議員に立候補する為に、1週間で6万ドル稼がなければいけない。
ルディが勤める店の店主ルークはお人好しで、お金儲けには興味がなく、単純に車が好きという性格だった。
しかし、道路の向かい側にいる同業者の弟ロイとは仲が悪く、いつも何かと張り合っていた。
兄の店が欲しいロイは、心臓の弱いルークを殺したが、今店主に死なれては困ると思ったルディたちは、ルークの遺体を敷地内に埋め、旅行へ行った事にした。
それからルディたちは大胆な宣伝でお客を集め、ルークの仇を取る為ロイに反撃をする。
感想
う〜ん、全然笑えなかったです。
こういうコメディが一番苦手なんですよね。
後でロバート・ゼメキスが監督だって知って、かなり驚きました。
だってこれが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と同じ監督だなんて信じられませんよ〜!

確かに終盤のアクションシーンは良かったですけど、それまでが最悪でした。
とりあえずお調子者でいいかげんな主人公ルディが好きになれませんでした。
ボロ車を平気で売りつける神経も信じられないし、それで良いと思っている根性も許せません。
これで笑えと言われても、無理な相談ですね。(-_-;)

笑えないし、下品だし、つまんないし、ちっとも楽しくありません。
かなり安っぽいのも頂けないです。

そんな中、唯一私を癒してくれたのが、ルークのワンちゃんトビーです。
ドライバーを持って来たり、トランシーバーを持って来たりと、細かい芸で和ませてくれました。
前足で目を塞いでたのも可愛かったな〜。
かなりの芸達者さんです。

コメディ部分では不満爆発でしたけど、アクションは本格的で迫力ありました。
特に1マイル分の車が、長い直線道路を颯爽と走るシーンは圧巻です。
思わず鳥肌が立つくらいカッコ良かったですよ。
その後の走っている車を渡り歩く妙技も良かったです。
監督はここに力を入れすぎて、笑いは二の次だったのかもしれないですね。

結局最後までルークとロイが同じ人とは気付きませんでした。
似てると言えば似てるけど、言われて初めて気付くくらい別人でしたよ。
この作品は見終わってから驚く事が多かったです。(^_^;)

赤い車は災いの元だって信じているジェフに一言。
車にはもっと良く見てから乗りましょうね。
鑑賞日 2003.09.01

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spink.gif 遊星からの物体X(1982)   アメリカ  PG−12
  JOHN CARPENTER'S THE THING  [109分]
管理人評価   ★★
ジャンル SF/ホラー
監督 ジョン・カーペンター
出演者 カート・ラッセル      (R・J・マクレディ)
A・ウィルフォード・ブリムリー (ブレア)
リチャード・ダイサート   (ドクター・コッパー)
ドナルド・モファット    (ギャリー)
T・K・カーター      (ノウルス)
デヴィッド・クレノン    (パーマー)
キース・デヴィッド     (チャイルズ)
チャールズ・ハラハン    (ノリス)
ピーター・マローニー    (ベニングス)
リチャード・メイサー    (クラーク)
ジョエル・ポリス      (フュークス)
トーマス・G・ウェイツ   (ウィンドウズ)
ノーバート・ウェイサー   (ノルウェー人)
ラリー・フランコ      (ライフルのノルウェー人)
コピー 南極大陸の氷の下から宇宙最大の恐怖が甦える!

10万年前、UFOが南極大陸に落下していた――
そして今、彼らが<人間になるため>に復活した!
あらすじ
1982年、冬の南極大陸。
ノルウェー観測隊のヘリが雪原を駆ける1匹の犬を追って、全12名の隊員がいるアメリカ南極観測隊第4基地へ現れた。
ヘリから降りて来たノルウェー人が、銃で撃ってきた為射殺。
異変を感じた隊員たちは、ノルウェー基地へ行き、10万年前に地球に飛来した謎の巨大UFOを発見した事を知る。
やがてノルウェー隊の犬を媒介にしてアメリカ基地に未知の生命体が侵入する。
感想
タイトルから勝手にSFかなと思っていたので、こんなにグロテスクな映像のオンパレードとは思いませんでした。
臓器やら焼けただれた物体やらで、目を背けたくなるシーンが満載でした。

これはリメイク作品なんですね。
もう怖くてオリジナルは見れそうにありません。(汗)
終わり方も救いが無くて、評価は上がりませんでした。

あんなに完璧に擬態されたら、偽物を見抜くのは至難の業です。
偽物を特定する為にした血液検査が画期的でした。
こんなに見事に反撃してくるとは・・・。
これも恐怖映像でした。

限られた建物内で、誰も信じられない状況は、絶望しかありません。
疑心暗鬼に陥った隊員たちの攻防は、仲良い時を知ってるだけに見るのが辛かったです。

一番衝撃だったのは、やっぱり犬がパッカリ開くシーンですね。
ベロンとめくれた真っ赤な内側が目に焼き付いて離れません。

タイトルに騙されて、一番苦手な映画を見てしまいました。(涙)
でも、意外にも完走出来た自分に驚いています。
若い時だったら絶対途中で止めていたと思います。
そういう意味では、最後まで見させる力はある作品です。

リメイク作品。

《関連作品》
「遊星よりの物体X(1951)」オリジナル
遊星からの物体X ファーストコンタクト(2011)
鑑賞日 2022.02.20

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spink.gif 遊星からの物体X ファーストコンタクト(2011)   アメリカ  PG−12
  THE THING  [103分]
管理人評価   ★★
ジャンル SF/ホラー
監督 マシーズ・ヴァン・ヘイニンゲン・Jr
出演者 メアリー・エリザベス・ウィンステッド (ケイト・ロイド)
ジョエル・エドガートン        (サム・カーター)
アドウェール・アキノエ=アグバエ   (デレク・ジェイムソン)
ウルリク・トムセン          (サンダー・ハルヴァーソン博士)
エリック・クリスチャン・オルセン   (アダム・フィンチ)
トロンド・エスペン・セイム      (エドヴァルド・ウォルナー)
ヨルゲン・ラングヘーレ        (ラース)
クリストファー・ヒヴュ        (ジョナス)
スティグ・ヘンリック・ホフ      (ペダー)
ポール・ブローンスタイン       (グリッグス)
キム・バッブス            (ジュリエット)
コピー それは、細胞の一つ一つが単独で生きている
それは、生物に同化して擬態する
それは、すでに我々の中にいる…
あらすじ
ある日、南極大陸の太古の氷層から未知の生命体が発見される。
さっそくコロンビア大学の古生物学者ケイトが、調査のためにノルウェー基地へと向かう。
しかし発掘された生命体が生き返り隊員たちを襲い始める。
その生命体は取り憑いた生物に擬態する能力を持っており、体内に侵入されてもしばらくは誰も気づくことができなかった。
感想
こちらの作品は、「遊星からの物体X(1982)」の前日譚を描いた作品です。
南極のノルウェー基地で何が起きたのかを知りたかったので見てみました。

でも、ほぼオリジナルと同じでしたね。
エイリアンが人間に寄生し次々と襲いかかるのも、隊員同士が疑心暗鬼になり殺し合うのも、ほとんど同じです。

ただCG技術は進んでいるので、オリジナルより作り物感が薄かったかな。
あと再生しかけの人間のクオリティも高かったです。
皮膚が薄くて、歯が透けて見えているのとかリアルで怖かったです。

今回のエイリアンの見分け方は、銀歯の有無。
血液を攻撃するというオリジナルの見分け方より簡単で確実です。
反撃してくる血液も面白かったですけどね。

そして、最後は「遊星からの物体X(1982)」のオープニングに繋がる雪上を走る犬で終了。
この終わり方は良かったですね。
続けて見るとよりオリジナルを楽しめると思います。

やっぱりオリジナルよりインパクトはありません。
まあ、私が何も知らずにオリジナルを見たからというのが大きいですが、期待した以上のものはなかったです。

《関連作品》
「遊星よりの物体X(1951)」オリジナル
遊星からの物体X(1982)
鑑賞日 2022.04.04

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spink.gif 続 夕陽のガンマン(1966)   イタリア
  IL BUONO, IL BRUTTO, IL CATTIVO  [155分]
管理人評価   ★★★
ジャンル 西部劇
監督 セルジオ・レオーネ
出演者 クリント・イーストウッド (ジョー・ブロンティ)
リー・ヴァン・クリーフ  (セテンサ)
イーライ・ウォラック   (トゥコ)
ラダ・ラシモフ      (マリア)
マリオ・ブレガ      (ウォラス)
ルイジ・ピスティッリ   (パブロ・ラミレス)
コピー 空を真赤な血の色に、
そめて夕陽が沈む時、
あのさすらいの口笛に、
死人の臭いをかぎつけた
ガンを片手のまよい犬
あらすじ
コンビを組んでお尋ね者の懸賞金をだまし取っていたジョーとテュコ。
二人はある日、逃走中の強奪犯から、20万ドルもの大金を奪う。
だがその金をねらって、セテンサという凄腕のガンマンがやってきた。
感想
クリント・イーストウッドが出てたから頑張って見てみたけど、それなりの作品でした。
戦争物が苦手なもんで、★3つでも良い方なんですけどね。

この作品、終始、男・男・男、男しか出てきません。
だから、共感できるキャラが居なくて、ただただ見守るという形での鑑賞でした。

やっぱりクリント・イーストウッドはカッコ良かったです。
スラっとした長身で、身のこなしが素敵です。
葉巻の吸い方が渋いんですよ。
短めの葉巻を煙たそうに吸うのが好きでした。

反対にトゥコはすごく苦手でした。
心底腐っていて、根っからの悪なので、やる事なす事イラッと来てしまいます。

最後はあんまり納得いかなかったですね。
汚いことやってても上手くいくって事!?
二人ともそんなに変わらないのに・・・と思ってしまいました。

この独特な音楽は、エンリオ・モリコーネなんですね。
ヒュルヒュルヒュ〜ン♪

「続」とついているけど、「夕陽のガンマン」との繋がりはないそうです。
鑑賞日 2006.09.25

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spink.gif 誘惑のアフロディーテ(1995)  アメリカ
  MIGHTY APHRODITE  [95分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル ドラマ
監督 ウディ・アレン
出演者 ウディ・アレン        (レニー・ワインリブ)
ヘレナ・ボナム・カーター   (アマンダ・ワインリブ)
ミラ・ソルヴィノ       (レスリー)リンダ・アッシュ
マイケル・ラパポート     (ケヴィン)
ピーター・ウェラー      (ジェリー・ベンダー)
クレア・ブルーム       (アマンダの母)
F・マーレイ・エイブラハム  (コロスのリーダー)
ジャック・ウォーデン     (盲目の予言者テレシウス)
ジェフリー・カーランド    (オイディプス)
オリンピア・デュカキス    (ジョカスタ)
コピー でも、きっとだいじょうぶ
愛の女神が微笑みかえす――――
あらすじ
友人が妊娠したのをきっかけに、養子が欲しいと言い出した妻:アマンダ。
スポーツ記者の夫:レニーは反対したが、実際家に赤ちゃんがやってくると、その子を溺愛するようになる。
マックスと名付けられた男の子はすくすく成長し、5歳になる頃には周りも羨むほどの優秀な子になった。
幸せの絶頂にいたレニーだったが、この頃から仕事ばかりのアマンダとの暮らしに疑問を感じ始める。
アマンダに構ってもらえない事もあり、レニーの興味はマックスの実の母親へと向いていく。
彼は養子紹介所で資料を盗み見て、彼女が住むペンシルベニアにやってきた。
感想
これはとても素敵で面白いお話ですね。
ウディの映画は、キャラは良いけど話がいまいちというのが多かったのですが、これは両方が素晴らしい良作です。

登場人物は好きなタイプが多いというのが、私の中でのウディ映画なのですが、今回も多分にもれずお気に入りキャラが存在しました。
それはキュートな娼婦のリンダです。
大人のおもちゃ的なインテリア(!)をふんだんにあしらった部屋に住む、あっけらかんとした性格の、頭の悪そうな甲高い声の女性。
これだけ聞くととんでもない女性のようですが、これをセクシー美女のミラ・ソルヴィノが演じると、可愛い魅力的な個性として輝くのです。
特に彼女の話し方が好きですね。
お客と接する時の棒読みのような話し方が耳から離れず、何回も聞きたくなるんですよ。
やみつきになる声って初めてです!

あと前にも書きましたが、彼女の部屋にあるインテリアが良いですね。(笑)
すごくさり気なく置いてあるサボテンとか、水槽の中のアレとか…。
それにそれに!出演作を誤魔化した末に出てきた"潮吹きサラダ"には爆笑です。
(下品ですいません!!)

そして、物語のナビゲーター的役割のコロスの人達も忘れてはいけません。
かなり怪しい出で立ちで、おどろおどろしいのに、完璧に揃った動きで清々しさを与えてくれる素敵な軍団!
この発想が面白いですね〜。
すっかりファンになってしまいました。

特にレニーが暴走してマックスの母親に会おうとする度に出てきて、彼を戒める役割のコロスのリーダーが面白い!
彼を止める役割のはずなのに、レニーがリンダと電話で会う約束をしている時は、鉛筆を取ってあげたり、書きやすいように紙を押さえてあげたりするんですよ。
何気ないシーンなのに、彼のさり気なさに爆笑してました。

素敵なキャラクターが多いので人物のことばかり語ってしまいましたが、物語も大好きです。
レニーはマックスの母親が娼婦では困るという一心で、リンダに色々してあげてたんですよね。
それが回り回って皮肉な結果に…。
でも、皆が幸せになったのだから、これでも良いっか〜と思えます。

これまで見てきたウディ映画の中で、一番好きな作品になりました!
「どうもウディが苦手で…」という方は、この作品から挑戦してみてはどうでしょう!
かなりおすすめです!!
ここからはネタばれです。ボタンをクリックで開閉します
鑑賞日 2004.04.02

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spink.gif 誘惑の恋人たち(1996) アメリカ
 MR.SPRECKMAN'S BOAT    [100分]
管理人評価   
ジャンル ドラマ
監督 ジョン・ハドルズ
出演者 ジェニファー・コネリー    (エリー・バーネット)
ジム・トゥルー        (レイランド・バーネット)
エドワード・アタートン    (フリック・リンダマン)
マーシャ・ゲイ・ハーデン   (アラベラ)
ダン・ファターマン      (ブラッドレー)
コピー
あらすじ
ロングアイランドの海辺に建つバーネット夫妻のサマーハウス。
ここに妻エリーの姉アラベラ、夫レイランドの友人で映画監督のフリック、医師のブラッドレーと彼女のキキ、酪農家のジョーダンと彼氏のトレイが集まった。
精神を病んでいるエリーを気遣う仲間たち。
皆それぞれに悩みを持つ仲間たちが、お互いにぶつかり合い、支え合いながら成長していく一夏を描く。
感想
奥が深いのか、底が浅いのか、分かりませんが、よく分からなかったです。(^_^;)
物語が進むにつれて、ここに集まった人たちの人間関係が見えてくる作りなのですが、それが見えてきても良く分からなかったです。
これは困った…。
分からなくてもいいのかな?
どこで楽しむ映画なのかな?
こんな疑問を抱えたまま、フェードアウト。
置いてけぼりです。(泣)

しかし精神を病んでいるエリー役ジェニファー・コネリーは、とても良かったです。
気丈に振る舞いながらも、どこか怯えているようで、いつも瞳を潤ませている表情からは、彼女の苦しみがリアルに伝わってきます。
その原因がすごく重い…。
これに耐えていたんだと思うと、こっちまでウルウルしてしまいます。(T_T)

集まった仲間たちは、そんな彼女を気遣いながら話すのですが、映画監督フリックだけは違うのです。
いつも周りの人間を怒らせるような事を言うのです。
ここにも何かあるんだと思うんですけど、分からないんですよね〜。

これだけ人がいるのに、活きているのはエリーだけで、他の人達のインパクトが弱いんですよ。
それが意図なのかな?
だったら群像劇にしないで、エリーの話を掘り下げた方が良い作品になったのではないかなと思いました。

入江に停泊していた豪華クルーザーに乗ってみたいですね。
何かとこの船がキーになってましたけど、結局スプレックマンって誰だったんでしょうね…。
鑑賞日 2003.05.11

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spink.gif 行きずりの街(2010)   日本     [123分]
管理人評価   ★★
ジャンル ミステリー/サスペンス/ロマンス
監督 阪本順治
出演者 仲村トオル  (波多野和郎)
小西真奈美  (手塚雅子)
南沢奈央   (広瀬ゆかり)
菅田俊    (大森幸生)
窪塚洋介   (中込安弘)
佐藤江梨子  (木村美紀)
谷村美月   (藤本江理)
杉本哲太   (園部行雄)
ARATA    (神山文彦)
石橋蓮司   (池辺忠賢)
江波杏子   (手塚映子)
コピー 出逢ったのは、絶望か、愛か。
あらすじ
郷里の丹波篠山で塾講師をしている波多野。
上京後に連絡の取れなくなった教え子のゆかりを追って、東京へとやって来る。
そして、彼女が住んでいたマンションで怪しげな男に追跡される。
ゆかりの身を案じた波多野は、心当たりを捜して回り、やがてとあるバーへと辿り着く。
そこにいたのは、別れたかつての妻、雅子だった。
彼女は、波多野が名門高校で教師をしていたときの教え子で、波多野は彼女との結婚がスキャンダルとなり学園を追われたのだった。
やがて、今回のゆかりの失踪が、偶然にもこの彼の忌まわしい過去と繋がっていることを知る。
感想
普通の二時間サスペンスって感じの作品でした。

行方不明になった教え子の事を探しに行って、事件に巻き込まれる塾講師:波多野。
何でこんなに一生懸命になるんだろうと思ってたけど、それは別れた元妻の事を重ねていたからなんですよね。
教え子一人守れないで、好きな人なんか守れないって。

教え子には自分たちと同じく年の離れた恋人がいて、彼の起こした行動によってある組織から追われるはめになったのでした。
その人が元の勤め先である名門女子高校に勤めていたので、またその学校と関わる事になったのです。

もっと学校時代の二人を描いてくれたら、感情移入も出来たと思うんですけどね。
ちらっと思い出話をされた程度なので、そんなに思い入れが沸いてこないんです。
二人が仲直りしたシーンは良かったですけどね。
それまでの他人行儀な感じから、一気に距離をつめた瞬間。
感情が爆発しあって、ぶつかりあって、溶け合う二人。
12年もの空白が一気に埋まりました。

池辺の手下だった元ボクサーの中込は、結構悪い奴なのですが、窪塚洋介があってないのか、迫力に欠けているのがもったいないです。
彼がもっと魅力的に描かれていたら、もう少しクオリティもあがりそうです。

最後の終わり方も何だか中途半端です。
まあ、主人公が普通の人ですから、これくらいがリアルですかね。
ちゃんと事実が公表されるんでしょうか。
ゆかりの恋人の事もあるし、その後の事が気になりました。

主人公の仲村トオルは、なかなか良かったと思うのですが、彼がこの件に一生懸命になる理由がもっとリアルだと良かったと思います。
妻と重なるからだけで、ここまで体張っていけるものなのか、疑問です。

原作小説はかなり人気だったようなので、機会があったら読んでみたいと思います。
鑑賞日 2018.07.31

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spink.gif 雪の華(2018)   日本     [125分]
管理人評価   ★★
ジャンル ロマンス
監督 橋本光二郎
出演者 登坂広臣   (綿引悠輔)
中条あやみ  (平井美雪)
高岡早紀   (平井礼子)
浜野謙太   (岩永)
箭内夢菜   (綿引初美)
江崎政博   (綿引浩輔)
山中聡    (美雪の父)
田辺誠一   (岩村医師)
コピー 東京―フィンランド
あの名曲から生まれた最高のラブストーリー

100万円で、私の恋人になってください。
1か月だけ――。
あらすじ
幼い頃から病気がちだった美雪は、ついに余命1年を宣告されてしまう。
全てを諦めてしまっていた彼女だったが、ひったくり被害に遭ったときに、偶然助けてくれた男性に心惹かれる。
半年後、その男性と偶然の再会を果たす。
彼は悠輔という名で、男手ひとつで兄弟を育てながらガラス工芸家を目指していた。
しかし彼が働くカフェが経営危機に陥ってしまい、それを知った美雪は勇気を振り絞り、“100万円を援助する代わりに1ヵ月だけ恋人になってほしい”と申し出る。
感想
主役の男性が苦手なタイプだったので、録ったままずっと見なかった作品です。
でも、今回中条あやみちゃんを見る為に頑張って見ました。
期待通り中条あやみちゃんの可愛いこと!
本当にお人形さんみたいで、可愛いの頂点にいると思います。

しかし、映画自体は面白くありませんでした。
やっぱり主演の男性が想像通りで気分が乗りません。
表情がなく魅力もありません。
残念でした。

名曲『雪の華』をモチーフにしたという事ですが、全然イメージと違います。
一致しているのは雪だけじゃないでしょうか。
エンドロールで曲を聴き、やっぱり違うと確信が持てました。

余命1年でもこんなに行動力があるのは素晴らしいです。
でも、リアリティが無さすぎますよね。
薬いっぱい飲んでいれば、時々胸が苦しくなるくらいで済むのですから。

まあ、可愛い中条あやみちゃんを堪能出来たので良しとします。
こうなったら彼女の出演作を制覇しなければ!!
少しずつ頑張ろうと思います。
鑑賞日 2020.11.10

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spink.gif 夢売るふたり(2012)   日本     [137分]   R−15+
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ
監督 西川美和
出演者 松たか子    (市澤里子)
阿部サダヲ   (市澤貫也)
田中麗奈    (棚橋咲月)
鈴木砂羽    (睦島玲子)
安藤玉恵    (太田紀代)
江原由夏    (皆川ひとみ)
木村多江    (木下滝子)
やべきょうすけ (岡山晃一郎)
大堀こういち  (中野健一)
中村靖日    (白井)
山中崇     (日野洋太)
村岡希美    (松山和子)
猫背椿     (園部ますみ)
倉科カナ    (佐伯綾芽)
佐藤和太    (木下恵太)
伊勢谷友介   (太田治郎)
古館寛治    (東山義徳)
小林勝也    (金山寿夫)
香川照之    (外ノ池俊作/外ノ池明浩)
笑福亭鶴瓶   (堂島哲治)
コピー 人間最大の謎は、男と女
あらすじ
東京の片隅で小料理屋を営む貫也とその妻、里子。
2人が懸命に働いてようやく手に入れたその店は、調理場からの失火が原因で全焼、一夜にして全てを失ってしまう。
一からやり直そうと前向きな里子に対し、すっかり投げやりになってしまった貫也。
そんなある日、貫也は店の常連客だった玲子と再会し肉体関係を持つと、同情から大金を手渡される。
里子はそんな夫の浮気に怒りながらも、彼を使って結婚詐欺をすることを思いつく。
こうして2人は、孤独な女を見つけ出しては、巧みな結婚詐欺を繰り返し、店を再開するための資金集めに邁進する。
感想
なんかずっと似合わない事してるなって思いが付きまとってたんです。
火事の前の真面目に働く2人の印象が強かったし、俳優さんの印象もあったと思うんですけど・・・。
だから、詐欺が上手くいく事に違和感がありました。

そんな2人だからこそ女性が騙されたんでしょうね。
まさかこんな人の好さそうな人たちが騙すわけないって。
そう考えると、すごくぴったりなキャスティングだと思います。

一途に貫也を愛する里子は、最初に浮気された時に壊れてしまったんですね。
自分で考えた作戦で貫也が女性を騙しに行っている間の切なそうな表情が印象的です。
そんなになるくらいなら止めたら良いのに・・・。
でも、2人はもう戻れない所まで犯罪に手を染めってしまっていたんです。

これ、どうやって終わらせるんだろうと思っていましたが、なるほど、そう来ましたか。
やっぱり悪い事はしてはいけませんね。
自分に倍になって返ってきますから。

良くニュースでも結婚詐欺って聞きますけど、やっぱり女性は結婚という誘惑に弱いんですね。
確かにある程度の年齢になると、結婚しているのが当たり前みたいな世間の風潮は否めません。
しかも、ある程度の年齢の女性は、お金持ってるんですよね。
そこに目を付け、ちょっと借りるだけという気持ちだったみたいですが、やり方が最低でした。

松たか子さんの演技はさすがの一言。
お金は欲しいけど貫也が女性の所に行くのは嫌という葛藤が、痛いくらい伝わってきました。

最後まで飽きることなく見る事が出来たのは、やっぱり俳優さんの魅力ではないでしょうか。
暗くなりそうな物語が、こんなに軽いタッチで進むのも、阿部サダヲさんのキャラクターによる所が大きいと思います。
母性本能をくすぐる頼りない男にぴったりでした。
鑑賞日 2020.10.25

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spink.gif ユリシーズの瞳(1995) ギリシャ/イタリア/フランス
 TO VLEMMA TOU ODYSSEA   [177分]
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ/シリアス
監督 テオ・アンゲロプロス
出演者 ハーベイ・カイテル     (A)
マヤ・モルゲンステルン   (女性)1人4役
エルランド・ヨセフソン   (イヴォ・レヴィ)
タナシス・ベンゴス     (タクシー運転手)
ヨルゴス・ミハラコプロス  (記者)
コピー
あらすじ
35年振りに故郷ギリシャに帰国したアメリカの映画監督A。
その目的は、バルカン半島初の映画を撮った映画作家マナキス兄弟についての記録映画を作る事だった。
Aは、マナキス兄弟の幻の未現像フィルム3巻を探して、長い旅に出る。彼は色々な人と出会いながら、マナキス兄弟の足跡を辿り、アルバニア、スコピエ、ルーマニア、ドイツ、サラエボと各国を渡り歩く。
感想
う〜ん、かなり難しい…。(-_-;)
最近同じ監督の「永遠と一日」を観たばかりですが、やっぱり意味が理解しきれませんでした。(汗)

映画監督Aの"マナキス兄弟"を辿る長い旅のお話だと言う事は分かるのですが、最初に出てきた道を占領する人々の意味や、傘を持っている人々の影の意味が分かりませんでした。

始めから理解不能な雰囲気がプンプン出ていたので、観るのを止めようかと思いましたが、幻の未現像フィルムを探すという流れから面白そうになったので、最後まで観る事にしました。

しかし、動乱のバルカン半島を舞台にした作品なので、ある程度その歴史について知っておかないと、何が何だかさっぱり分かりません。
でも、Aがマナキス兄弟にこだわる執念と、彼の映画に対する信念だけは、きっちり伝わって来ました。

この監督の作品の特徴は長回しです。
ただず〜っとロングショットで長回しというシーンが多いです。
印象的だったのは、アルバニアの閑散とした町に佇む老婆のシーンです。
彼女はこの先どうなるのだろうという不安がよぎります。
この長回しによって、色んな感情が湧いてくるので、上手い手法なのかもしれません。
でも、しっかりあくびも出るのが辛い所ですね。(^_^;)

何の前触れもなく、いきなり現実から妄想の世界へと入っていくので、かなり混乱しました。
駅の詰め所で死刑宣告されたり、自分より若い女性をお母さんと呼んだり、分かれば面白い作りだと納得できますが、そこに行くまで時間がかかりました。

面白かったのは、場面は変わらないのにどんどん年が明けて行く新年パーティーです。
色々な人が出入りする中で、「1945年、おめでとう」等と言い、最後は1950年まで過ぎて行きました。
『蛍の光』で踊っていましたね〜。
何となく親しみが持てます。

旅の最終目的地、内戦真っ只中のサラエボの風景はリアルでした。
砲弾によってボロボロになった建物が並ぶ町の様子は痛々しかったです。
どこで撮影したのでしょうか。

深い霧の映像も効果的に使われていました。
霧の中演奏する音楽隊、それに聴き入る住民たち。
かなり切ない映像です。
そして、衝撃的だったイヴォ・レヴィ一家の最後。
画面は真っ白のままなのに、声と音だけでその悲惨さは十分に伝わってきました。

3時間という長丁場、エンドロールも無音でどっしりと重い空気。
その割には後味は悪くなかったです。
もっと歴史を勉強してから観ると、また違った味わいの映画になるのでしょうね。

船に乗っていたレーニン像が、当分頭から離れませんでした。(汗)
心に残るインパクトの強いシーンが多かったです。
鑑賞日 2003.07.19

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spink.gif ゆれる(2006)   日本     [119分]
管理人評価   ★★★★★
ジャンル ドラマ/サスペンス
監督 西川美和
出演者 オダギリジョー  (早川 猛)
香川照之     (早川 稔)
伊武雅刀     (早川 勇)
蟹江敬三     (早川 修)
真木よう子    (川端智恵子)
新井浩文     (岡島洋平)
木村祐一     (検察官:丸尾明人)
ピエール瀧    (警部補:船木)
田口トモロヲ   (裁判官)
コピー あの橋を渡るまでは、兄弟でした。
あらすじ
東京でカメラマンをやっている猛は、母の一周忌の為に山梨の実家に帰った。
父の経営するガソリンスタンドに立ち寄ると、そこには幼なじみでかつての恋人:智恵子がいた。
いつも優しい兄:稔は、翌日3人で近くの渓谷に行こうと誘う。
しかし、渓谷にある細い吊り橋から智恵子が転落して死亡。
始めは事故として処理されたが、この事件以降人格の変わってしまった稔は、「自分が殺した」と自供し逮捕されてしまう。
感想
地味映画推進委員会でも一押しの作品。
ずっと気になっていたので、レンタル屋で見つけて速攻借りてきました。

これはすごいですね。
見終わってから当分「すごい。これはすごい。」という独り言が止まりませんでした。
色んな所で良い良いという評判を聞いていたので、すごく期待して見たんですよね。
過剰な期待は逆効果な事が多いですが、この作品は「もっと何かあるはず、もっと何かあるはず。」の上を行く作品でした。

最高です。
ベタ褒めしたくて堪りません。

とにかく全てが素晴らしい!
どこから褒めたら良いか迷うくらいです。

お話も良いし、見せ方も良いし、撮り方も良いし、俳優さんも良いし、歌も良い。
いつもみたいに細かく語りたいけど、それを始めちゃうときりがないんですよね。
褒め倒したいのにきりがない。
贅沢な悩みだ〜〜!!

やっぱり語るとしたら、俳優さんですかね。
オダギリジョーと香川照之。
個性が強い2人だから、潰しあっちゃうんじゃ?とか思っていたんですけど、そんな心配はご無用でした。
お互いが個性を出しまくっているのに、絶妙にかみ合ってお互いを高めている。
素晴らしい〜〜!!
本当に素晴らしいです。
この一言に尽きます。

見終わった後、思いっきり泣いて、そのあと放心状態に陥りました。
でも、悪い意味の放心ではなく、全神経を「ゆれる」に費やしたいが為の放心とでも言いましょうか。
ただただ感動に浸って、脳内でもう一度「ゆれる」を思い返したんです。

1回の鑑賞では整理出来なかった時系列の確認、兄弟の心情、そして真実という名の結果。
考えれば考えるほど、奥にある意味を感じ取る事が出来て、また感動してしまいました。
こんな体験は滅多に出来ませんよ!

噛めば噛むほど味が出るって良く言いますけど、この映画には正にこの言葉がぴったり来ると思います。
この作品はこれが全ての完全体ですね。
これ以上何も足せないし、何も引けない。
あ〜〜、素晴らしい。(それしか言ってない・・・)

監督は女性なんですね〜。
初めて名前を聞きました。
他の作品も見てみたいな。
そして、今後の作品にも期待です。

実は、昨日久しぶりにレンタル屋さんに行って、たまたま発見したので借りてきたんですけど、この作品って昨日レンタル開始だったんですね。
知らなかったわ〜。
これもまた運命って事かな。
鑑賞日 2006.02.24

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spink.gif 許されざる者(1960)   アメリカ
  THE UNFORGIVEN  [120分]
管理人評価   
ジャンル 西部劇/ドラマ
監督 ジョン・ヒューストン
出演者 バート・ランカスター     (ベン・ザカリー)
オードリー・ヘプバーン    (レイチェル・ザカリー)
オーディ・マーフィ      (キャッシュ・ザカリー)
リリアン・ギッシュ      (マチルダ・ザカリー)
ダグ・マクルーア       (アンディ・ザカリー)
ジョン・サクソン       (ジョニー)
チャールズ・ビックフォード  (ゼブ・ローリンズ)
アルバート・サルミ      (チャールズ・ローリンズ)
ジョセフ・ワイズマン     (エイブ・ケルシー)
コピー 許されぬ恋なればこそ――大荒野を
紅に染めて戦った恋人たちの物語。
あらすじ
テキサスで質素に暮らすザカリー家。
レイチェルは養女だが、本当の子供と同じように愛情を受けて育った。
母と彼女が女2人で家にいるとき、腰にサーベルを下げた薄汚れた格好の老人が現れた。
母:マチルダは彼を知っているようだが、レイチェルには何も教えてくれない。
そこへ兄のベンが長い旅を終えて帰って来た。
レイチェルがあの老人のことを話すと、ベンと弟のキャッシュは翌朝早く身支度をして出かけていった。
2人はその老人を探しに行ったのだ。しかし、馬をしとめただけで逃がしてしまう。
その後、老人は村の人々にレイチェルが先住民の子だという噂を流して歩いた。
感想
初めてです。
評価がつけられない作品と出会ったのは。

どんなに迷っても、最終的には★をつけてきました。
しかし、この作品には、どんなに考えても、どんなに自問自答しても、★をつけられません。
それくらい壮絶な作品でした。

とにかくすごいの一言につきます。
最後はあまりの怖さに泣きじゃくっておりました。

「辛すぎる!逃げたい!これ以上見たくない!」
ただ停止ボタンを押すだけなのに、それは出来ませんでした。

「ザカリー家の最期なんて見たくない!」そう思っても、目を離すことが出来ません。
本当にこんなちぐはぐな現象が起こったんです!
自分でもすごく不思議な体験でした。

鑑賞中も見終わってからも私の頭の中には、ありとあらゆる意味の言葉が沸いて来ました。
辛い、悲しい、切ない、惨い、やるせない、嬉しい、愛おしい、はかない、愛、憎しみ、偏見、差別、理不尽、人間、牛、馬・・・。
もうとめどないほど溢れてきて、それが整理できないまま、ただ頭の中で回り続けている状態。

それがビタッ!とはまったのは、ケルシーが捕らえられたとき。
この時は「憎しみ」というキーワードが私を支配して、非情にも「早く死んでよ」と思ってるんです。

でも、その後に真実を知って、「理不尽」というキーワードが代わって出てきて、ものすごい自己嫌悪に陥りました。
一方でベンのレイチェルに対する愛情を感じては嬉しい気分になり、真実を知って絶望を感じ底の方まで落ちる。
なんてこともあり、常に感情が動いている状態なのです。

また役者さんたちが良いんですよね。
特にオードリーの美しさは秀逸でした。
乾いた砂漠の中にあっても、瑞々しさを微塵も失わないオーラが花開いてます。

悲劇って良く使われる言葉ですけど、このお話こそ正に悲劇。
どんないざこざだって両方に言い分があって、両方に落ち度があると思うんです。

でも、この当事者たちは誰も悪くないし、落ち度も無い。
それこそが正に悲劇だなと感じる点ですね。
まあ、大元を作ったのはあの夫婦だろと言われればそうなんですけど、ただ巻き込まれただけの子供たち、そして村の人々。
結果的にはあのハンターも。
あまりに理不尽に扱われてるのよね。
それによって追い詰められた結果、自ら過ちを犯してしまい、後戻りできなくなってしまった。
どこまでも辛い作品です。

作品の印象としては、良い所半分、悪い所半分、衝撃度100%なんです。
どこに重きを置くかで★の数は恐ろしく違ってきます。
だったら、間を取って★3つで良いじゃんとも思うのですが、それは違うという思いが強くて踏み切れません。

なので、ここは潔く★をつけるのを諦めました。
そんな作品が一つくらいあっても良いですよね。

ちなみにクリント・イーストウッドの「許されざる者」とは全くの別物だそうです。
そちらも気になりますね。
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鑑賞日 2006.08.26

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spink.gif 許されざる者(1992)   アメリカ
  UNFORGIVEN  [131分]
管理人評価   ★★★
ジャンル 西部劇/ドラマ
監督 クリント・イーストウッド
出演者 クリント・イーストウッド   (ウィリアム・マニー)
ジーン・ハックマン      (リトル・ビル・ダゲット)
モーガン・フリーマン     (ネッド・ローガン)
リチャード・ハリス      (イングリッシュ・ボブ)
ジェームズ・ウールヴェット  (スコフィールド・キッド)
ソウル・ルビネック      (W・W・ボーチャンプ)
フランシス・フィッシャー   (ストロベリー・アリス)
アンナ・トムソン       (デライラ・フィッツジェラルド)
デヴィッド・マッチ      (クイック・マイク)
ロブ・キャンベル       (デイヴィー・バンティング)
アンソニー・ジェームズ    (スキニー)
コピー
あらすじ
1880年。ワイオミング。
荒事からは足を洗っていたウィリアム・マニーの元へ若いガンマンが訪れる。
娼婦に傷を負わせ賞金をかけられた無法者を追うためだ。
マニーのかつての相棒ネッドを加えた3人は追跡行に出かけるが、その頃、町の実力者の保安官ビルは疎ましい賞金稼ぎたちを袋叩きにしているところだった。
やがてビルの暴力が黒人であるネッドにも及んだ。
感想
すごくあっさり人が殺されて唖然としてしまいました。
これが現実なんですね。

俺は昔とは違うと言っていたけど、正直何も変わってないように思います。
金のために人殺しをするんだし、子供たちがいると言っても殺人者には変わりない。

牧童の二人だって、罰は受けるべきだとは思うけど、殺されるほどではないでしょう。
保安官への報復は仕方ないけどね。
ネッドは無実の人間です。
それを殺してさらし者にするのは、あまりに惨いです。

ラストのシーンでは誰かを撃つかと思って、ハラハラドキドキしてました。
やっぱりあんな悲惨な現場を見たら、手出しは出来ないですよね。
確実にやり返されるもん。

クリント・イーストウッドは相変わらず渋さ満点です。
陰のある役が似合う人ですね。
今回はヒーローじゃなくて、一人の男の物語だったから、余計に良さが目立ちます。

いきがっていたスコフィールド・キッドは、人を殺せないんじゃないかと思っていたから、3発も撃ち込んだのはびっくり。
でも、普通はそうだよね。
もう1回でこりごりになると思います。

アカデミー賞受賞作で、かなり評判も良かったから、かなり寝かせておいたんですが、私はそんなに良いとは思えなかったです。
何かスッキリしないんですよね。
善悪なんてはっきり分かれるものではないです。
やられたらやり返す。
生きていく為には非道な事も厭わない。
それが現実なのかもしれません。

アカデミー賞作品賞、監督賞、助演男優賞受賞作品。
鑑賞日 2008.09.14

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spink.gif 許されざる者(2013)   日本     [135分]  PG−12
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ/時代劇
監督 李相日
出演者 渡辺謙  (釜田十兵衛)
柄本明  (馬場金吾)
柳楽優弥 (沢田五郎)
忽那汐里 (なつめ)
小池栄子 (お梶)
近藤芳正 (秋山喜八)
國村隼  (北大路正春)
滝藤賢一 (姫路弥三郎)
小澤征悦 (堀田佐之助)
三浦貴大 (堀田卯之助)
佐藤浩市 (大石一蔵)
コピー 人は、どこまで許されるのか。
あらすじ
1880年、北海道。
かつて幕府軍最下層の兵士として幕末の志士を斬りまくり、“人斬り十兵衛”と恐れられた男、釜田十兵衛。
彼は落ち延びたこの地で一人の女性と出会い、その妻に先立たれた今は残された2人の子どもとつましく静かな生活を送っていた。
しかし、最北の地での暮らしは過酷を極め、食べるものにも事欠く有様。
そんな時、かつて幕府軍として一緒に戦った仲間、馬場金吾が現われ、賞金首の話を持ちかける。
感想
クリント・イーストウッドの監督・主演した「許されざる者(1992)」のリメイク作品です。

その時も思ったけど、女郎の顔を傷付けた二人は、同じように傷を付けられるとかなら分かるけど、殺される程ではないと思ってしまいます。
この無法地帯ならもっと悪い奴が沢山いるでしょ。

あと、十兵衛が人斬りに復帰する決意をする追い込まれ方が弱い気がします。
食べ物がなく貧しい暮らしの割に、子供が二人ちゃんと育っているからかな。
妻との誓いを破る程追い込まれているようには思えず、あっさり旅立ったなという印象でした。

鷲路での警察署長の独裁ぶりは見事でした。
刀や銃を徹底的に取り締まり、反抗する者は鉄拳制裁を加えて追い出す始末。
こんなやり方では、恨みを買うばかりで、平和な街になるはずもありません。
しかも、犯罪が起きても、男に甘い為、虐げられた女郎が金を出し合って、犯人である兄弟に懸賞金をかけたのです。

賞金首の殺害や警官たちとの戦いは、リアルに血しぶきが飛ぶ迫力ある映像でした。
最初に署長を殺してしまうとは意外ですね。
大人数を相手に圧倒的不利な中、ひとりで立ち回る十兵衛。
銃も刀も入り乱れていて、どこから狙われてもおかしくない状況で、あそこまで戦えるとは・・・。
最後の盛り上がりは良かったと思います。

ちょっと素直に見れなくて評価が上がらなかったのが残念です。
オリジナルも見た事ありますけど、すっかり忘れていたので新鮮な気持ちで見れたんです。
それでも同じ事を思ったって事は、私には合わないって事でしょう。
役者さんたちはそれぞれの役に合っていて良かったと思います。

リメイク作品。

《関連作品》
許されざる者(1992)
鑑賞日 2022.04.30

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spink.gif 湯を沸かすほどの熱い愛(2016)   日本     [125分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ
監督 中野量太
出演者 宮沢りえ    (幸野双葉)
杉咲花     (幸野安澄)
篠原ゆき子   (酒巻君江)
駿河太郎    (滝本)
伊東蒼     (片瀬鮎子)
松坂桃李    (向井拓海)
オダギリジョー (幸野一浩)
コピー 最高の愛を込めて、葬ります。
あらすじ
 銭湯“幸の湯”を営む幸野家。
しかし父の一浩が一年前に蒸発してしまい、銭湯は休業状態。
母の双葉は代わりにパン屋でパートをしながら中学生の娘・安澄を育てている。
そんなある日、突然倒れた双葉は、ガンで余命2ヵ月と非情な宣告を受ける。
ショックを受けつつも、現実に気丈に立ち向かい、問題を次々に解決していく。
感想
何度も泣かされたけど、★が伸びなかった作品です。
ちょっとネタを詰め込み過ぎてて、頭で整理する前に、次のネタになってしまった印象。

ただそのネタは作り込まれたもので、裏切りが多かったのも印象的。
特に、女3人で旅に出る目的にはやられました。
その中の母の教えとかね。
これは良かったと思います。

ただその途中で出会った青年:拓海くんの存在が違和感満載です。
女3人しかいないのに、若い男性のヒッチハイカーを乗せるって・・・。
しかも、自分は末期がんですよね。
それなのに逆上するかもしれないような会話にヒヤヒヤさせられました。
これも監督の厳選したネタですよね。
結局、良い人だったから良かったけど、この人いる??と終始疑問に思ってました。

あと、皆で組体操する所もちょっとあざといと感じてしまいましたね。
でも、しっかり泣かされてるんですけどね。

最後の最後にタイトルが出るんですけど、ここは素直に腑に落ちました。
そういうおくり方もあるんですね。
ダメなんでしょうけど、双葉に一番合ってます。

もう少しネタを厳選しても十分な内容で成立したんじゃないかなと思いました。
それだけに「おしい!」感が否めません。
評価が高い作品だったので、期待した分、★が伸びなかったのかも。
監督の次回作に期待したいと思います。
鑑賞日 2017.09.03

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