信仰深く生真面目な学者メンデルと結婚したソニアは、ニューヨークのユダヤ人コミュニティーの中で暮らしている。
夫は生まれたばかりの息子より、ラビやトーラに没頭し、ソニアの事もほったらかしだった。
夜の営みも儀式的な行為でしかなく、彼女は段々と欲求不満に陥っていく。
そんな時、ソニアは義兄のセンダーから宝石商の仕事を勧められ、彼に誘われるまま肉体関係まで結んでしまう。
そして、彼女はセンダーの店で働き始め、抑圧されていた自分を解放していく。
しあわせ色のルビー(1998) アメリカ
A PRICE ABOVE RUBIES [117分]
管理人評価
★★
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ドラマ | |
ボアズ・イェーキン | |
レニー・ゼルウィガー (ソニア) グレン・フィッツジェラルド (メンデル) クリストファー・エクルストン (センダー) ジュリアナ・マルグリース (レイチェル) アレン・ペイン (ラモン) キム・ハンター (ラビの妻) ジョン・ランドルフ (ラビ) シェルトン・ダン (ヨシ) |
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人は誰でも心の中に 赤く燃えるルビーのような 夢の宝石を持っている |
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そういう風に取れなくもないですね。
でも、どっちにしろ日本人の私(無宗教)には、これといった思い入れがないので、至って普通の映画でした。
しかし、ユダヤ教の堅苦しさには閉口します。
この映画で描かれている人たちは、アメリカに住むユダヤ人の中でも特殊な人たちみたいですけど、信心深くない人にはかなり辛い環境ですね。
閉鎖的で他を受け付けないので、信じれなくなった時点で自ら出ていくしかないようです。
物語はソニアが子供を産んだ所から始まります。
なので、ソニアとメンデルが、どういう恋愛を経て結婚したのかが分かりません。
流れを見ていると、子供が出来たから急に夫の態度が変わったという事でもなさそうなんですよね〜。
だから、ソニアがストレスで押しつぶされそうになっている状況に説得力がないんです。
しかも、欲求不満を解消するために不倫するというのはどうでしょう。
どの国に行ったって、不倫を認めてる宗教はないでしょうからね。
(あったりして…笑)
いつからユダヤ教に不満を持ち始めたのかは分かりませんが、もう少し押さえ付けていた不満の説明が欲しかったな〜と思いました。
あと、子供をあっさりと手放す所もどうかと思いました。
自分で決められるようになってから、好きな方を選べば良いという判断のようでしたけど、ある程度母親の導きも必要なんじゃないのかな〜。
ソニアはやっと本当の自分を見付けて自由になれたみたいだけど、他から見ると自分勝手に生きて色んなものを傷付けていると取れなくもないです。
どちら側から見るかによって、映画の印象も違うのでしょうけど、個人的にはあまりソニアに共感出来ませんでした。
でも、悩める主婦を演じたレニー・ゼルウィガーは、なかなか良かったと思います。
髪がブルネットだったせいか、今までの印象とは違って見えました。
兄のヨシや歩き疲れた老婆の存在もちょっと中途半端でしたね〜。
思い悩んだ時の相談相手的役割ですが、自分の都合の良いように解決するので、彼である意味がないんじゃないかな〜と思いました。
しかし、彼女の心の動きを知る事が出来たので、無駄ではなかったですけどね。
ラストのリングが出来ていく映像は、とても綺麗で印象的でした。