--REIの映画感想--

全体的にネタばれがありますので、未見の方は注意して下さいませ
評価の★の内容は次の通りです
管理人の独断に基づいておりますのでご了承くださいませ
★★★★★:大好き!何度も観たい作品!
★★★★:好き!強く心に残る作品!
★★★:なかなか良い
★★:まあまあ損はしない
★:いまいちかも・・・
X:二度と観たくない


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spink.gif ニードフル・シングス(1993)  アメリカ
  NEEDFUL THINGS   [120分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ホラー
監督 フレイザー・C・ヘストン
出演者 マックス・フォン・シドー  (リーランド・ゴーント)
エド・ハリス        (アラン・パングゴーン)
ボニー・ベデリア      (ポリー・チャーマーズ)
J・T・ウォルシュ     (ダン・フォース・キートン)
アマンダ・プラマー     (ネティシア・コップ)
コピー 人を殺してまで、手に入れたい品物ありますか。
あらすじ
メイン州の田舎町キャッスル・ロック。
ここに新しく骨董品屋「ニードフル・シングス」がオープンした。
店の主人はリーランド・ゴーントと言うよそ者で、素性の知れない老人だったが、町の住民は珍し物見たさに次々と店を訪れた。
元から住民たちの間でいざこざが多い町だったが、彼の店が出来てから一層揉め事が多くなった。
リーランドの店に行くと、貴重な品物を安く売る代わりに、ちょっとした悪戯をするようにそそのかされるのだ。
その悪戯は連鎖的に繋がり、やがて大きな事件に発展していく。
感想
オープニングから怖そうな雰囲気全開だったので、見ようかどうか迷ったのですが、結局見ちゃいました。(^_^;)
するとホラーにしては大丈夫で、意外と楽しんで見れました。

今思うと最初の音楽が一番怖かったですね〜。(笑)
確かにその後の殺し合いとかも気持ち悪かったですが、一番心理的な恐怖を感じたのはオープニングでした。

「ニードフル・シングス」にやって来た人が、次々と輪のように繋がって行って、当人同士では無い第三者が悪戯を仕掛ける事により、誤解がまた誤解を招くという悪循環はスリルがありました。
これは田舎町特有の現象でしょう。
都会では誰かに悪戯されても、犯人の見当なんか付きませんからね。

骨董品屋の店主リーランドの持つ怪しい雰囲気がポイントです。
彼が不思議な力と不思議な魅力を持っているように見えないと、話が始まりませんからね。
その点でマックス・フォン・シドーははまり役でした。
怪し過ぎます。(笑)

怒りが頂点に達した女同士の包丁VS鉈の戦いは迫力満点でした。
腕が立つ者同士の争いではないので、両方共ザクザク切れて行くんです。
ヒ〜、痛そう〜!(>_<)
これは凄まじかったです。

でも、ホラーが苦手な私でもあっさり見る事が出来ました。
という事は、ホラーが大好き!という方には物足りないかもしれませんね。

スティーヴン・キング原作のホラーはほとんど見ていませんが、唯一見た「トラックス」の方が怖かったです。
私はこちらの方が見易いので好きですけどね。

スティーヴン・キング原作作品。
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鑑賞日 2003.07.02

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spink.gif にがくてあまい(2016)   日本     [96分]
管理人評価   ★★
ジャンル コメディ/ロマンス
監督 草野翔吾
出演者 川口春奈   (江田マキ)
林遣都    (片山渚)
淵上泰史   (立花アラタ)
桜田ひより  (青井ミナミ)
真剣佑    (馬場園あつし)
SU      (ヤッさん)
中野英雄   (江田豊)
石野真子   (江田操)
コピー 野菜が苦手なオンナと、女が苦手なオトコの、オーガニック・ラブコメディ!

愛はすべての調味料。
あらすじ
広告代理店に勤めるキャリアウーマンの江田マキ。
実家は農家なのに野菜が苦手で性格はズボラ。
部屋も散らかり放題で男運もナシ。
そんなある日、バーで酔いつぶれた彼女は、偶然居合わせたイケメンの男子校美術教師・片山渚に介抱され、自宅まで送り届けてもらう。
しかも部屋まで片付けてくれて、朝食には野菜嫌いのマキでもおいしいと感じる野菜料理を用意してくれた。
イケメンできれい好きで料理上手な渚にすっかり心奪われたマキ。
しかし渚は、なんとベジタリアンのゲイだった。
そんな2人が、ひょんなことから同居することになる。
感想
う〜ん。
良い所も沢山あるけど、何か評価が上がらないな〜。

まず、出てくる野菜づくしの料理が美味しそう!
ベジタリアンの渚が作る料理は、本当にどれも美味しそうでよだれが出てきます。
またマキが美味しそうに食べるのよ。
その相乗効果で料理は満点をあげたい!

でも、コミカルなノリが私に合わないというか、何と言うか。
川口春奈ちゃんは頑張ってると思うけど、コメディエンヌとしてはまだまだかなと感じてしまいます。

何か真剣佑に似てる人いるな・・・と思っていたら本人でした。
こういう役もやっていたんですね。
意外です。

田舎のお母さんが腐女子なのは笑いました。

確かにイケメンにゲイが多いというイメージがありますよね。
女子からすると”ずるい!”って思うの、すごく分かります。
渚と馬場園君がくっついたら、顔面偏差値最強のカップルですよ!

結構良い所もあるんですけどね。
だけど、評価が上がらない!
おしいのに残念な作品となってしまいました。

漫画原作作品。
LGBT作品。
鑑賞日 2020.10.30

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spink.gif 肉体の冠(1951)   フランス  白黒
  CASQUE D'OR  [98分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル ドラマ
監督 ジャック・ベッケル
出演者 シモーヌ・シニョレ    (マリー)
セルジュ・レジアニ    (ジョルジュ・マンダ)
クロード・ドーファン   (フェリックス・ルカ)
レイモン・ビュシェール  (レイモン)
ウィリアム・サバティエ  (ロラン)
クロード・カステン    (フレード)
ポール・バルジュ     (ジュリアーニ警部)
ジャン・クラリクス    (ポール)
エミル・ゲネヴォス    (ビリー)
コピー  
あらすじ
1898年のパリ。
娼婦のマリーは、カフェで出会った大工マンダと一曲ダンスを踊った。
情夫のロランとケンカしていたため、見せ付けてやろうとしたのだ。
気を良くしたマンダがマリーに近づこうとすると、短気なロランがケンカをふっかけてきた。
マンダはロランを一発ノックアウト。
大恥をかいたロランは、ボスのルカに相談に行く。
しかし、ルカはマリーを自分の女にしようと画策していた。
そんな中、たまり場のバーで再会したマリーとマンダ。
嫉妬したロランはマンダに決闘を申し込み、ルカが見届ける中、一本のナイフを使って死闘を繰り広げる。
感想
くぅ〜〜!!なんてカッコイイ男なんだ!
最初はスーパーマリオだと思ってたのに、最後はユアンよりカッコイイと思っちゃってたよ。
彼こそ男の中の男だ!マンダ、万歳!
しかも、彼は昨日見たばかりの「山猫」にも出てたんですよ。
この偶然にはビックリこきました。
貧しい音楽家チッチョが彼ですよね。

またマリーが良い女なんですよ。
マンダの熱い思いに答えるかのような立ち回り。
見上げた女だわ。
彼女は正装しておしゃれしている時より、ブロンドの髪をおろしてベッドで横たわっている時の方が美しかったです。

しかし、まあ、一人の女をめぐってここまで大きな事件になるとはね。
男と女って本当に物語の宝庫ですね。
始めはなんでこんな変な男に惚れるんだろう?と納得いかなかったんです。
良く言えばウィリアム・H・メイシー、悪く言えば年老いたスーパーマリオでしょ。

しかし、段々と男気溢れる彼の魅力を実感していくのです。
チンピラ相手でも堂々と渡り歩き、一度キスしただけの娼婦のために決闘してしまう強さ。
そして、何より友情に厚く、知り合いを見捨てたりは絶対に出来ない人なんです。

そんな彼を陥れるのが、マリーを自分の物にしようと躍起になるチンピラのボス:ルカ。
くっそ〜!!上手いこと考えやがったな!
ルカの賤しさに鳥肌が立ちましたよ!
マンダの性格を完璧に把握し、いかに違和感なく彼を地獄に落とすか。
自分は一切手を汚さず、マリーを手に入れる作戦には、かなり怒り心頭!
本当に非道な男です。
そんな悪党にはふさわしい最期が待ってましたね。
これにはスッキリ!
正義の鉄槌、思い知ったか!

むごい話のはずなのに、最後は後味良かったです。
白黒映画もあなどれませんよ!
本当に素晴らしい作品!
是非、ご覧下さい!
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鑑賞日 2006.03.28

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spink.gif 西の魔女が死んだ(2008)   日本     [115分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル ドラマ
監督 長崎俊一
出演者 サチ・パーカー   (おばあちゃん)
高橋真悠      (まい)
りょう       (ママ)
真実一路      (おじいちゃん(写真のみ)
諏訪太朗      (ゲンジの父)
大森南朋      (パパ)
高橋克実      (郵便屋さん)
木村祐一      (ゲンジ)
コピー 人はみんな
幸せになれるように
できているんですよ
あらすじ
中学に進んで間もなく不登校になってしまったまい。
困ったママは、“西の魔女”と呼ぶおばあちゃんの所にまいを預ける。
おばあちゃんは英国人で、日本人の夫に先立たれてからは田舎で一人暮らしをしていた。
そんなおばあちゃんとの田舎暮らしは、まいにとって驚きと感動の連続だった。
感想
とても静かで穏やかなおばあちゃんとの生活。
テレビも携帯もない中、自然の中で楽しく生活出来るまいには、確かに魔女の才能があると思います。

そんな魔女になる修行の基本は、早寝早起き。
自分でスケジュールを決めて、規則正しく生活する。
その中で揺るがない精神力が鍛えられるそうです。

野イチゴのジャム作り。
楽しそうでしたね。
ただ山の中を歩くだけでも、運動になるし、家事をすれば自立心も芽生えます。
何気ない生活の中で、生きる力を手に入れていく過程が、丁寧に描かれていました。

そんな時に起こる小さな事件。
飼っている鶏が殺されていたり、ゲンジさんがサンクチュアリに勝手に入り込んだり。
動揺するまいを、優しく諭すおばあちゃん。
生理的に合わない人って、どうしても受け入れる事が難しいですよね。
だけど、おばあちゃんは長い付き合いの中で、ゲンジさんの不器用さも受け入れて来たのです。

仲違いしたまま、共同生活を終えてしまったまい。
いつでも会えるからと思っていたのに、別れは突然やって来るのです。

この最後の終わり方だけで、★4つにしたい気持ちにさせてくれる作品ですね。
悲しくて辛い別れを、少しだけ軽くしてくれるおばあちゃんの言葉。
さすが魔女という仕掛けでした。

おばあちゃん役のサチ・パーカーさんが、優しくて穏やかだけど、ミステリアスな魔女という雰囲気もあって、役にぴったりでした。
煙草を燻らせる後姿がカッコ良かったです。

以前見た事があるはずなのに、すっかり忘れていて新鮮な気持ちで見る事が出来ました。
時間をあけておいて良かったです。

小説原作作品。

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spink.gif 虹の女神 Rainbow Song(2006)   日本     [118分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ロマンス/青春/ドラマ
監督 熊澤尚人
出演者 市原隼人    (岸田智也)
上野樹里    (佐藤あおい)
蒼井優     (佐藤かな)
酒井若菜    (麻倉今日子)
鈴木亜美    (久保サユミ)
相田翔子    (森川千鶴)
小日向文世   (佐藤安二郎)
佐々木蔵之介  (樋口慎祐)
尾上寛之    (服部次郎)
田中圭     (尾形学人)
ピエール瀧   (カメラマン小沢)
コピー 近くにいたのに。
あらすじ
小さな映像制作会社で忙しい毎日を送る岸田智也。
ある朝、ふと見上げた空に水平に伸びる不思議な虹を発見する。 なんとなく、今はアメリカにいる大学時代の親友・あおいのことが頭をよぎる。
しかし、ほどなくして、あおいが飛行機事故で亡くなったことを知るのだった。
2人の出会いは、智也が片思いの女の子に近づきたいがために、その友人のあおいに声を掛けたのがきっかけだった。
最初はしつこくつきまとう智也を敬遠していたあおい。
それでも、どこか憎めないところのある智也を、映画研究会に所属するあおいは、自分が監督する映画の主演に抜擢する。
感想
地味な印象ですが、なかなか良かったと思います。
樹里ちゃんは「のだめ」を見たばかりだったけど、ちゃんとあおいだったから、スッと切り替えられました。
やっぱり上手いです。

市原くんもちょっとおっちょこちょいで鈍感な男の子がぴったりはまってます。
「ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド」はもっとすごいオチというか、意味があるのかと思っていたけど、案外普通でしたね。
ちょっと期待し過ぎちゃったわ。

話は結構デカイのに、意味ある所は小さいという感じ。
まあ、現実何てそんなものかもしれませんね。

手紙の裏に書いてあったあおいの本当の気持ちには泣かされました。
でも、これに気付いてなかったのって、岸田だけなんですよね。

妹も知ってたし、観客の私たちも知ってる。
だから、正直ちょっと引いて見てしまう所もありました。

キーワードのつながりは上手かったです。
1万円の指輪とか、自主映画のオチとか、虹とかね。
鑑賞日 2008.01.05

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spink.gif 二重生活(2015)   日本     [126分]  R−15+
管理人評価   ★★★
ジャンル ミステリー/ドラマ
監督 岸善幸
出演者 門脇麦       (白石珠)
長谷川博己     (石坂史郎)
菅田将暉      (鈴木卓也)
河井青葉      (石坂美穂子)
篠原ゆき子     (澤村しのぶ)
宇野祥平      (大学院の先輩)
岸井ゆきの     (大学院の友人)
西田尚美      (篠崎の妻)
烏丸せつこ     (春日春江)
リリー・フランキー (篠原弘)
コピー 理由なき尾行、はじめました。
あらすじ
大学院で哲学を学ぶ白石珠は、修士論文の題材がなかなか決められず頭を悩ませていた。
担当教授の篠原に相談したところ、“哲学的尾行”の実践を勧められる。
それは、無作為に選んだ赤の他人を理由もなく尾行し、その生活や行動を詳細に観察することで人間の実存について考察していくという試み。
唯一のルールは対象者と接触してはならないというもの。
やがて戸惑いつつも、たまたま見かけた隣人の石坂を対象に選び、尾行を開始する珠。
立派な一軒家に妻子と暮らし、理想的な家庭人に思われた石坂だったが、次第に彼の秘密の顔が明らかになっていく。
感想
面白い設定のお話ですね。
理由なき尾行。
自分がされるのは絶対に嫌ですが、見ている分にはとても面白いと思いました。

また対象者Aが研究題材にふさわしい秘密を持っているんですよ。
真昼間からビルの隙間で行為とか、盛るにも程がある!!
そこを何回も通り過ぎる珠に、思わず笑ってしまいました。

その後も期待を裏切らない対象者A。
どんどん泥沼な展開になっていきました。
元々は理由なき尾行だったのに、対象者にも気づかれてしまい、現実に巻き込まれるのも期待通り!
こうなると面白いなという展開にどんどんなって行って目が離せませんでした。

大好きな菅田将暉くんは今回脇役で、あまり見せ所はありませんでした。
まあ、最初の甘い絡みが一番の見所ですけどね。

対象者Bの秘密は、薄々そうかなと思っていたので驚きは薄かったです。
何故教授は”理由なき尾行”にこだわったのでしょうか。
そこは謎のままでした。

珠が書き上げた修士論文、かなり興味があります。
その過程を見ているだけに、そう結論付けるまでを見てみたいなと思いました。

門脇麦が素晴らしかったです。
彼女がのめり込めば込むほど、こちらも先が見たくなって楽しめましたからね。
素朴な見た目とは違う面も、積極的でとても色っぽかったです。
鑑賞日 2020.12.09

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spink.gif 日輪の遺産(2010)   日本     [134分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ/戦争/サスペンス
監督 佐々部清
出演者 堺雅人   (真柴司郎(近衛第一師団・少佐)
中村獅童  (望月庄造(座間五百一連隊・曹長)
福士誠治  (小泉重雄(東部軍経理部・主計中尉)
森迫永依  (久枝)
土屋太鳳  (スーちゃん)
松本花奈  (サッちゃん)
遠藤恵里奈 (マツさん)
金児憲史  (伝令の男)
三船力也  (イガラシ中尉(GHQ通訳)
柴俊夫   (阿南惟幾(陸軍大臣)
麿赤兒   (杉山元(第一総軍司令官)
串田和美  (梅津美治郎(参謀総長)
山田明郷  (田中静壱(東部軍司令官)
野添義弘  (森赳(近衛師団長)
ユースケ・サンタマリア (野口孝吉(森脇女学校教師)
八名信夫  (金原(望月)庄造)
麻生久美子 (金原涼子(森脇女子学園中等部教師)
塩谷瞬   (後藤俊太郎(森脇女子学園中等部教師)
北見敏之  (金原荘一郎)
中野裕太  (ダニエル・ニシオカ(日系新聞記者)
ミッキー・カーチス (マイケル・エツオ・イガラシ)
ジョン・サヴェージ (ダグラス・マッカーサー)
八千草薫  (金原久枝)
コピー いつか、この国が
生まれかわるために
あらすじ
1945年8月10日、敗戦前夜の日本。
陸軍大臣のもとに呼び出された真柴少佐にある密命が下される。
それは、山下将軍がマッカーサーより奪取した900億円(現在の金額で200兆円)の財宝を、秘密裏に陸軍工場へ移送し隠匿せよというものだった。
この極秘任務には、真柴少佐、小泉中尉、望月曹長の3人の軍人。
それに加え、女学校の20人の少女と彼女たちを引率する平和主義者の教師、野口孝吉が勤労動員されることになった。
任務の本当の内容など知らされることもなく、それでも素直にお国のためにと過酷な労働に励む健気な少女たち。
いつしか真柴たち3人の軍人ともうち解けていく。
感想
作家別コーナーを作ったので、早速作家さん原作の作品を見てました。
今回は浅田次郎さん原作の作品です。

なんて悲しいお話なんでしょう。
時代に翻弄された人々の物語です。
命令に逆らう事なんて許されなかった時代。
ただ皆国の為を思って行動しているのです。

そんな中、極秘任務を与えられた真柴少佐。
私は知らなかったのですが山下将軍の財宝というのは有名なんですね。
旦那が反応したのでそれで知りました。
そこからインスピレーションを受けた作品なのでしょうか。

何も知らずに与えられた仕事をこなす女生徒たち。
屈託なく笑う彼女たちが輝けば輝くほど、この後どうして悲劇が起こったのかに思考が行ってしまいます。
平和主義の野口先生の教育により、しっかりとした考えを持っていたはずなのに・・・。
最後の言葉がその理由なんでしょうけど、純粋過ぎるあまりに起こってしまった悲劇です。

展開は魅力的でぐいぐい引き込まれる力がありました。
でもやっぱり時代が時代なだけに嫌な雰囲気が常に付きまとっています。
特に終戦間近の混乱期ですからね。
命令を出していた軍上層部も攻撃され、この計画が危うくなるのです。

せっかく見えた希望の光をどうして消してしまったのか。
それを思うと悔しくてなりません。
誰が悪かったのか、止めるすべはなかったのか。
そればかり考えてしまいます。

この作品は戦争について考える良いきっかけになると思います。
一緒に見た旦那ともしばらく作品について疑問のぶつけ合いをしました。
戦争映画は苦手ですが、こういう機会を得た事は良かったです。

浅田次郎小説原作作品。
鑑賞日 2021.09.28

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spink.gif ニック・オブ・タイム(1995)  アメリカ
  NICK OF TIME  [89分]
管理人評価   ★★
ジャンル サスペンス
監督 ジョン・バダム
出演者 ジョニー・デップ       (ジーン・ワトソン)
クリストファー・ウォーケン  (スミス)
ローマ・マフィア       (ジョーンズ)
マーシャ・メイソン      (エレノア・グラント)
ピーター・ストラウス     (ブレンダン・グラント)
グロリア・ルーベン      (クリスタ・ブルックス)
チャールズ・S・ダットン   (ヒューイ)
コートニー・チェイス     (リン・ワトソン)
ビル・スミトロビッチ     (ホワイト)
コピー 90分の命――偶然が選んだ一人の平凡な男
あらすじ
一人娘のリンと一緒にLAにやって来た会計士のジーン・ワトソン。
二人が駅に降り立つと警察だと名乗る男女に連行され車に押し込まれた。
そして銃を押し付けられスミスという男に「娘の命が惜しかったら、一時半までに写真の女を殺せ」と脅迫される。
ジーンは娘の為に要求を受け入れ、90分以内に写真の女性を暗殺する事になる。
スミスに言われた通りボナベンチャーホテルに行くと、ターゲットが現職知事のエレノア・グラントだと知らされる。
追い込まれたニックが迎える結末とは!?
感想
オープニングの時計と銃が交互にアップで映される映像が印象的です。
時間に追われながら、暗殺をしなければいけない緊張感がここから始まっています。

そして、ジーンの居る所にはどこにでも現われるスミスの神出鬼没さが良いですね。
ジーンが誰かに助けを求めようとしても、どこからともなく現われて妨害&忠告を残していくのです。
こんな動きが出来るんだから、スミスが暗殺すればすぐ済むのにね。(それじゃ意味ないか…)

追い込まれたジーンがヒューイたちに協力してもらって裏工作をする所が好きです。
裏方の機動力は侮れないな〜と感心しきりでした。
しかし、あんな手に騙されるとは、スミスも甘いですね。

普通ならドキドキハラハラの展開のはずなのに、かなりの平常心で観ちゃいました。(汗)
何でだろう…あんまり緊張感が感じられませんでした。
最後の10分くらいはすごい緊張感で成り行きを見守る形でしたけど、それまでがあんまりだったんですよね〜。
どうやって全てが決着するのか!は見応え十分です。
それ意外で一番ドキドキしたのは、トイレで身代わりの人が見えそうになる所でした。

今回ジョニー・デップは、珍しく普通のお父さんを演じています。
でも、彼は癖のある役の方が持ち味を出せる役者さんだなと思いました。
あくまで個人的な意見ですが、彼なら何やっても大丈夫だと思えて、追い込まれている感じが伝わってきませんでした。
それが変に平常心で見れた理由かもしれません。

ジーンの娘リン役のコートニー・チェイスちゃんが可愛かったです。
鑑賞日 2003.08.18

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spink.gif 二度めの夏、二度と会えない君(2017)   日本     [106分]
管理人評価   ★★
ジャンル 青春/ロマンス/SF
監督 中西健二
出演者 村上虹郎  (篠原智)
吉田円佳  (森山燐)
加藤玲奈  (菅野瑛子)
金城茉奈  (花京院姫子)
山田裕貴  (石田六郎)
本上まなみ (布施敦子)
菊池亜希子 (榎本優)
コピー 僕らの青春には、運命さえ変える、歌がある。
あらすじ
高校3年の夏。
篠原智は転校してきた森山燐に誘われ、一緒にバンドを始める。
バンド活動が禁止されていたにもかかわらず、生徒会長の菅野瑛子の手助けもあり、文化祭でライブをするという燐の夢を叶えることができた。
しかしその後、燐はみんなに隠していた不治の病でこの世を去る。
その直前、智は燐に自分の想いを伝えてしまい、取り返しのつかない大きな過ちをしたと深く後悔する。
ところがある冬の日、智は突然半年前にタイムリープする。
やり直しのチャンスを手にした智は、絶対に告白しないと心に決め、二度めの夏を迎える。
感想
タイムリープで歌と言えば「君と100回目の恋」を思い出します。
それと比べるとやっぱり見劣りしてしまいます。

まず、主人公の森山燐ちゃんが苦手なタイプ。
転校生とは思えないくらい距離感ゼロで強引な感じが受け入れ難いです。
またその演技が上手とは言えず、ますます気持ちが引いていきました。

なので、篠原くんが燐ちゃんに惹かれて行くのも理解不能。
どこが良いんだろうとずっと疑問でした。

でも、二度めの夏を篠原くんなりにやり直そうと頑張る姿は良かったです。
彼のぎこちなさのせいなのか、前とは違う現象もちょこちょこ起こるんですよね。
頑なに「好き」という言葉は言わなかった結果、燐ちゃんの心を動かしたって事かな。
あの熱い言葉は明らかに前と違う所ですからね。
燐ちゃんの行動から察するに、彼女も気になってると思うけどなぁ。

バンドは結構良かったです。
高校生らしさが出ていて、若い子に人気がありそうな曲でした。
燐ちゃんの歌も上手だし、演技もこれくらい上手だったら印象も違っていたんでしょうね。

今回のネタバレコーナーでは、「君と100回目の恋」のネタバレもしているので、未見の方はご注意下さい。
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鑑賞日 2021.01.30

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spink.gif 担え銃(1918)   アメリカ  白黒
  SHOULDER ARMS  [24分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル コメディ/戦争
監督 チャールズ・チャップリン
出演者 チャールズ・チャップリン  (兵士)
エドナ・パーヴィアンス   (フランス人女性)
シド・チャップリン
コピー  
あらすじ
軍隊に入隊したチャップリン。
銃の扱いもなかなか覚えられず、上官に怒られてばかり。
しかし、訓練もそこそこに前線の塹壕へと送られることになった。
ひっきりなしに敵からの攻撃が続く中、兵士たちは総攻撃の機会を待つ。
雨が降れば浸水してしまう塹壕で、水に浸かりながら寝なければならず、状況はかなり苦しいものだった。 そんな中、いよいよ総攻撃の命令が下る。
感想
なんかあらすじが真面目になってしまって、面白くなさそうですけど、そうじゃないんです!
言いたいことが1%も伝え切れてない自分の文才の無さが本当に情けない!!
でも、その分ここの感想で何とか伝えたいので、いつも以上に気合が入ってます!

舞台となるのは戦場という過酷な場所ですが、そこでもやっぱりチャップリンはきっちり仕事をしてくれます。
私も最初は戦争映画か〜とかなり尻込みしていたのですが、チャップリン作品制覇には通らなければならない道だ!と言い聞かせて、恐る恐る見始めたんです。

しかし、そんな心配をしたのがバカみたいに、最初っから笑わせてくれます。
部隊の訓練の様子からにやにやが止まりません。
もう今となってはベタベタのコントなのですが、そこは職人チャップリン!
技の切れが違います。
ここのぶかぶかの靴を外に開いたり、内にしまったりというネタが妙に気に入ってしまいました。

そして、前線の塹壕に送られてからも、その技は存分に発揮されてます。
家族が送って来た腐ったチーズで敵の上官に思わぬ一撃を食らわせたり、栓抜きを使わずにビンの蓋を開けて見せたり、たばこも自動で火をつけてみたりと、チャップリン的小技満載です。

笑いの中にも戦争中の悲惨さが垣間見えたのが、水に浸った塹壕で眠るシーンです。
もう水から顔しか出てない状態で奇跡的に寝ている仲間の兵士に、ちょっかいを出すチャップリン。
そのやり取りは面白くて笑っちゃうんですけど、その裏ではかなり大変だったろうなと心配してしまうくらい悲惨な状況なんです。
こういうキツイ皮肉もコミカルでOKにしてしまうところが、彼のすごい所だと痛感しました。

この作品での一番のヒットは、「命がけの任務」の時の木の着ぐるみです。
確かに命がけの任務で笑ってられない状況なのに、そのフォルムが面白すぎて笑わずにはいられません。
きっちり仕事をこなしてたけど、人には見られたくない任務だろうな〜。

後半は怒涛のような展開で、あれよあれよという間に大ごとになって行きました。
やっぱりチャップリンは平和をこよなく愛する男です!
この時代に自分の理想をここまではっきりと主張できるなんて、並大抵の器では出来ない大技ですよ。
これを見てまた一つチャップリンが好きになりました。

最後も理想を押し付けるのではなく、きちんと現実に引き戻して終わるところが潔いなと感心しました。
まあ、これがこの時代の限界だったのかもしれませんね。

長編も素晴らしいものが多いですが、短編も変わらないクオリティですね。
ここが彼の原点ですもんね。
もっともっと彼の作品を見たいと思います!
全作品制覇、頑張るぞ!!
鑑賞日 2006.08.13

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spink.gif ニノの空(1997)  フランス
  WESTERN  [125分]
管理人評価   ★★
ジャンル ドラマ
監督 マニュエル・ポワリエ
出演者 セルジ・ロペス      (パコ・カザル)
サッシャ・ブルド     (ニノ)
エリザベート・ヴィタリ  (マリネット)
バジル・シエクア     (バティスト)
マリー・マテロン     (ナタリー)
コピー きみと一緒で、よかった
あらすじ
フランス・ブルゴーニュ地方。
靴のセールスマンをしているパコは、ニノというヒッチハイカーを乗せて、車を盗まれてしまった。
道端で途方に暮れていた彼を助けてくれた女性マリネット。
二人はこの出会いがきっかけで付き合う事になり、彼女の家で一緒に暮らし始める。
その後、パコは町で偶然ニノを見つけ、殴り倒して入院させてしまう。
やり過ぎたと反省したパコは彼の見舞いに行き、次第に仲良くなっていった。
ある日、パコの嘘がマリネットにばれて、彼女から三週間連絡を取らずに離れていようと提案される。
パコはしょうがなく、ニノと二人で放浪の旅に出る事にした。
感想
出会いが信じられないくらい変わっていますが、あとは男同士の友情物語でした。
始めは、車泥棒とここまで仲良くなれるパコが信じられませんでしたが、後からニノの泥棒した動機と彼の人柄に触れて、許せるのも分かるな〜に変わっていました。(^_^;)

顔はそんなに変とは思わないのですが、背が低くて頼りなく見えるニノは、女性に全くモテません。
反対に、背が高くて男らしいパコは、すごくモテるんです。
個人的にはパコもハンサムとは言えないと思うのですが…髪がツンツンしてて刺さりそうだし。
(^_^;)
この時点であんまり入り込めませんでした。
でもまぁ、こんな所で引っかかってもしょうがないですね。(笑)

二人がフランスの田舎町で「理想の男性について」のアンケートを実施する所は面白かったです。 この発想がすごいですよね。
これを見れば自分と相性の良い人が一発で見つかります。
確かに一番確実な方法だな〜と感心してしまいました。
でも、日本だったら断られるでしょうね。
家まで来て「あなたの理想の男性について教えて下さい」って言われても、怪しい奴だと思って警戒してしまいます。

この映画の登場人物は、スペイン生まれのカタルーニャ人パコ、イタリア生まれのロシア人ニノ、ブルターニュ生まれのコートジボワール人バティストと、違う国の人々ばかりです。
それを演じている彼らも役柄と同じ国の出身者という配役も面白いです。
それぞれの関係が妙にリアルなのは、ここから醸し出されているのでしょうね。

フランス映画にしては眠くなりませんでした!(笑)
二人の男が理想の女性を探す旅の果てに見つけたモノとは…。
最後の歌の歌詞に"苦しみの後には、必ず幸せがある"とありましたが、映画全体を通して、そのメッセージはちゃんと伝わって来ました。

人生楽ありゃ、苦もあるさ。
確かにそうだな〜としみじみ思ってしまいました。(^_^;)
鑑賞日 2003.07.16

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spink.gif 日本沈没(2006)   日本     [124分]
管理人評価   ★★★
ジャンル SF/パニック/ドラマ
監督 樋口真嗣
出演者 草なぎ剛     (小野寺俊夫)
柴咲コウ    (阿部玲子)
豊川悦司    (田所雄介)
大地真央    (鷹森沙織)
及川光博    (結城慎司)
福田麻由子   (倉木美咲)
吉田日出子   (田野倉珠江)
柄本明     (福原教授)
國村隼     (野崎亨介)
石坂浩二    (山本尚之)
和久井映見   (小野寺香織)
遠藤憲一    (中田真一郎)
ピエール瀧   (自衛隊の隊長)
津田寛治    (坂本康平)
木村多江    (倉木佳美)
庵野秀明    (山城教授の娘婿)
コピー いのちよりも大切なひとがいる。
1億2000万人、すべての日本人に捧ぐ――
あらすじ
ある深海調査に参加した潜水艇《わだつみ6500》のパイロット・小野寺俊夫は、そこで驚愕の事実を知る。
海底プレートの急速な沈降で、日本列島が1年後に沈没するというのだ。
調査を指揮した地球科学の田所博士は日本の危機を訴えるが、学会は全く耳を貸そうとしなかった。
しかし、内閣総理大臣・山本尚之は事態を重く受け止め、危機管理担当大臣を置き、日本人の避難先確保に動き出す。
時を待たず、地殻変動の波が日本列島を次々と襲い、犠牲者が増大する。
そんな中、小野寺は、ハイパーレスキュー隊員の阿部玲子と出会う。
感想
やっぱり泣けました。
出来過ぎだと思っていても、とめどなく涙が溢れて止まりません。
最後の盛り上げ方もなかなか良かったですね。
まあ、TV放送でカットされていたからかもしれませんが。

小野寺と玲子がこの短時間で命を懸けたいほどの存在になったのも説得力がありました。
危機的状況だからこそ、通常の倍の速さで距離を縮めたんだと思います。
こういう時こそ人間の本性が分かりますからね。

正直、怖いと思いました。
こんな状況下で自分が生き残れるとは思えないからです。
こうなったら早く死んだ方が楽だと思ってしまいました。
でも、最後は早々に諦めてしまった自分が情けないくらいの展開でしたね。

誰かのために最後の最後まで頑張る。
そんな風に最期を迎えられたら本望だろうな。

結城の乗ったわだつみが泥流に飲み込まれた時は泣けました。
やっぱりこういう自己犠牲の精神には弱いです。
家族の写真を胸に、安らかに眠って下さい。

その後も事ある事に号泣。
ダメじゃーー!!!
こういうのは分かっていても泣いてしまうよ。
ちょっと馬鹿にしてたけど、なかなかの出来に唸らされました。

京都や奈良、渋谷109が崩れていくCGは迫力満点。
あと、美咲たちが巻き込まれた山と橋の崩落も凄かったです。
これは怖すぎます。

SFファンタジーの隅をつつけばボロが出てくるのは当たり前。
そこら辺を大目に見ても良い出来だったと思います。
鑑賞日 2008.09.09

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spink.gif ニューオリンズ・トライアル(2003)   アメリカ
  RUNAWAY JURY  [128分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ/サスペンス
監督 ゲイリー・フレダー
出演者 ジョン・キューザック   (ニック・イースター)
ジーン・ハックマン    (ランキン・フィッチ)
ダスティン・ホフマン   (ウェンドール・ローア)
レイチェル・ワイズ    (マーリー)
ブルース・デイヴィソン  (ダーウッド・ケーブル)
ブルース・マッギル    (フレデリック・ハーキン)
ジェレミー・ピヴェン   (ローレンス・グリーン)
ニック・サーシー     (ドイル)
ビル・ナン    (ロニー・シェイヴァー)
コピー この審判(トライアル)は――プライドの殴り合い。
評決をほしいままにしてきた伝説の陪審コンサルタント。
評決を金で買う誘惑に駆られる弁護士。
評決を操ろうとする一人の陪審員。
そして評決を買わないかと持ちかける謎の女。
勝負の地はニューオリンズ。訴えられたのは大手銃製造メーカー。
法廷の表と裏で巨額の賠償金と正義を賭けた
ゲームの火蓋が切って落とされる!
あらすじ
いつもと変わらない朝。
それは一発の銃声で切り裂かれ、絶望とパニックに変わった。
銃の乱射事件に巻き込まれて、ジェイコブは死亡した。
それから2年後。この事件の裁判が始まった。
犯人は自殺したため、その犯人が使った銃の製造メーカーを相手に訴訟を起こしたのだ。
原告は有名な弁護士:ローアを、被告は優秀な陪審コンサルタントのフィッチを雇い、戦いに臨む。 この裁判の陪審員に選ばれたイースター。
彼もまた密かな思惑を胸に裁判に臨んでいた。
感想
「なるほどね〜。そういうことか。」
結局最後はこんな感想に落ちついたんですけど、私的にはもっとすんごい理由が隠されているんだ!と勝手に盛り上がっていたので、心のどこかでは「あれ?それだけ?」という思いが残りました。

勝手に盛り上がったのには理由があります。
それまでの見せ方がすごく上手かったからです。
銃器メーカーから大金をもらって陪審員を完璧に操る陪審コンサルタント:フィッチ。
正義と法律を信じて戦う熱血弁護士:ローア。
陪審員になり内部から裁判を操る:イースター。
この3組の思惑が交錯し、物語が進んで行きます。
次は?次は?と先が気になる構成で、これにはどんな最後が待っているのか?と期待ばかりが膨らんで行きました。
この期待の具合は人によって違うでしょうが、私はかなり期待してしまって、それと釣り合いが取れない最後で残念だったという感想になってしまった訳です。

アメリカでの銃の犠牲者はとんでもなく多いです。
これではいけないと行動する人々もいますが、法律で銃の所持を認めている以上、何も解決しないでしょう。この映画でも銃の犠牲者の家族が、銃器メーカーを訴えたわけですが、これで何かが解決するとは思えません。というか、銃器メーカーを訴える事自体に疑問を感じます。
確かに彼らのやり方は汚いし、銃がどう使われようと関係ないというのはひどいと思いますが、彼女の夫が死んだのはクビにされた腹いせをした犯人のせいであって、銃器メーカーは関係ないと思います。
こういうわだかまりも最後にすっきりしなかった理由の一つかもしれません。

アメリカには陪審コンサルタントって職業があるんですね。
初めて知りました。
これは正式に認められた仕事なんですよね?
プライバシーの侵害とかには触れないのかな?
いかにもアメリカらしい職業だなと思いました。

キャストは豪華で見応えあります。
何と言っても大御所二人、ジーン・ハックマンとダスティン・ホフマンが素晴らしい!
この二人がトイレで言い合うシーンは必見ですよ!
フィッチの余裕ぶりとローアの熱血さが、絶妙な温度差となって説得力のあるシーンを作っています。

あとはジョン・キューザックとレイチェル・ワイズですね。
どうしても相変わらず可愛いレイチェルに目が行ってしまう私…。
余裕も見せつつ強気で交渉するマーリー。
しかし、内心はビクビクで電車を降りた後に動揺してしまうというシーンが印象に残っています。

総合的には「良いんだけど何か素直に誉められない」ってのが正直な感想ですね。
その理由は…下に書いておきます。
ここからはネタばれです。ボタンをクリックで開閉します
鑑賞日 2004.08.09

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spink.gif ニュー・シネマ・パラダイス(1989)   イタリア/フランス  PG−12
  NUOVO CINEMA PARADISO  [175分]
管理人評価   ★★★★★
ジャンル ドラマ/ロマンス
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
出演者 フィリップ・ノワレ     (アルフレード)
サルヴァトーレ・カシオ   (トト)サルヴァトーレの少年時代
マルコ・レオナルディ    (サルヴァトーレ)青年期
ジャック・ペラン      (サルヴァトーレ)中年期
アニェーゼ・ナーノ     (エレナ)
プペラ・マッジオ      (サルヴァトーレの母)
アントネラ・アッティーリ  (若き日のサルヴァトーレの母)
レオポルド・トリエステ   (司祭)
エンツォ・カナヴァレ    (パラダイス座支配人)
イサ・ダニエリ       (アンナ)
レオ・グロッタ       (劇場の案内人)
タノ・チマローサ      (鍛冶屋)
ニコラ・ディ・ピント    (広場の男)
コピー トトが忘れられなかったもうひとつの物語。
あらすじ
30年シチリアの家に帰っていないサルヴァトーレ。
彼のもとに母から電話があり、アルフレードが死んだと聞かされる。
サルヴァトーレは昔を思い出した。

彼がトトと呼ばれていた小5の頃。映画が大好きで、映写技師のアルフレードのもとへ良く通った。
母にはそれを禁じられていたが、いたずらっ子の彼は言う事も聞かず、尚も映写室に通い詰めた。
そんなある日、フィルムが燃えて映画館が火事になる事故が発生。
アルフレードは大火傷を負って、目が見えなくなる。
トトは彼に教えてもらった技術を生かして、新しい映画館の映写技師になった。
感想
良い、良いとは聞いていましたが、ここまで素晴らしい作品とは!!
本当に良かったです。
なんて素敵なお話なんだ!「ええ話や〜〜!!」の叫びが出ました!

私が見たのは3時間の完全版です。
オリジナルを見てないので何とも言えませんが、一本で友情、ロマンス、大人になってからの愛、等など内容が盛り沢山です。
しかも、それぞれが後へ後へと繋がっていて、今までの全てに無駄が無い作り。
これにはいたく感動しましたね。

唯一迷ったのは、青年期のトトと中年期のサルヴァトーレがあまり似てなかった事。
都会に出て品性が身についたって感じですよね。
そうなるとこれで良いのか。
う〜ん、深い。

昔の映画館ってこんなにほのぼのしてたんですね〜。
外国だからかもしれないけど、面白かったら素直に大笑いするし、感動したら拍手喝采、つまんなかったら容赦なくブーイング。
大勢で同じ反応をする事によって、気分も盛り上がりより一層楽しむ事が出きるのです。 皆で楽しむって感覚が楽しそうで羨ましいです。
この人達から見たら、今の日本の映画館ってとんでもなくつまんない所でしょうね。(^_^;)

アルフレードが言ってた「王女に恋した兵士の話」がとても印象に残ってます。
それは答えが出るまでず〜っと疑問だったから。
この話をした意味は?何故99日目で帰ったのか?
映画を見ている間もこの事を考えてて、トトが答えを出した時には「なるほど〜!」とかなりすっきりしたんですよ。
この解釈は人それぞれで違うでしょうけど、トトの答えには経験者だからこその説得力がありました。

あと音楽が良いですよね〜。
有名な曲だから聴いたことがあって、これが流れる度に自然と心がウキウキしてました。
良い映画には良い音楽が付き物ですよね。

何と言っても最後が良い!
ここで号泣の雨あられ。
終わってからもしばらく涙が止まりませんでした。

これは迷わず5つです。
オリジナル版とは印象が違うみたいで、そちらも気になるんですけど、今はこの感覚を大切にしたいので、少し時間を置いてチェックしてみたいと思います。
ここからはネタばれです。ボタンをクリックで開閉します
鑑賞日 2004.08.01

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spink.gif ニュースの真相(2015)   オーストラリア/アメリカ
  TRUTH  [125分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ/サスペンス/実話
監督 ジェームズ・ヴァンダービルト
出演者 ケイト・ブランシェット  (メアリー・メイプス)
ロバート・レッドフォード (ダン・ラザー)
トファー・グレイス    (マイク・スミス)
エリザベス・モス     (ルーシー・スコット)
ブルース・グリーンウッド (アンドリュー・ヘイワード)
ステイシー・キーチ    (ビル・バーケット中佐)
デニス・クエイト     (ロジャー・チャールズ中佐)
コピー このスクープに脅かされるのは、政権か!? それとも、メディアか――!?

真実には、すべてを
懸ける価値がある。
あらすじ
ジョージ・W・ブッシュ大統領が再戦を目指していた2004年。
ブッシュ大統領の軍歴を巡る疑惑を追及していたCBSニュースのベテラン・プロデューサー、メアリー・メイプスは、その決定的な証拠を入手した。
ついに伝説的ジャーナリスト、ダン・ラザーがアンカーマンを務める番組でそのスクープを放送する。
番組は大反響を呼ぶが、その直後、保守派ブロガーによるひとつの指摘をきっかけに、“新証拠”に対する疑惑で蜂の巣をつついたような大混乱となる。
一転してダンとメアリーは釈明に追われることになってしまった。
感想
この事件の頃は若くて興味なかったけど、今見るとブッシュ親子の闇が暗く深い事が良く分かります。
そこに立ち向かいメスを入れようと頑張っていたマスコミ。
そこへ舞い込んだ決定的な証拠。
何度も精査し、専門家の鑑定も受けた証拠。
それに足を救われてしまったんですね。

良くありますよね、情報の操作って。
まずくなると論点をそらして、共通の敵を作るというか。
日本の国会でも良く見る光景です。

あんなに有能な女性でも、簡単に騙されてしまうんですね。
ずっと追いかけていた件だっただけに、安易に飛びついてしまったんです。
攻撃した相手が相手だから、もっと慎重になるべきでした。

偽造メモの黒幕は、誰を標的にしてたんでしょう。
結果、このニュースに関わった人物全員の追い出しに成功。
誰が笑ってるかって・・・一人しか思い浮かばない。(苦笑)

なんかモヤモヤが残る作品です。
ガセネタをつかまされクビになった人たちの顛末。
教訓にすべき事は沢山あるだろうし、同じ過ちを繰り返さない為に見習う事もあります。
でも、こう表現されると萎縮し過ぎて『権力者には質問しない』が無難なような気がしてモヤモヤ。

そう考えると、結構珍しいタイプの作品かもしれませんね。
このニュースについて初めて知ったので、俳優さんの印象より事件の衝撃の方が上回ってこんな感想になりました。
毎日見ているニュースについても、ちょっと見方が変わりそうです。
鑑賞日 2020.03.30

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spink.gif ニュースの天才(2003)   アメリカ
  SHATTERED GLASS  [94分]
管理人評価   ★★
ジャンル 実話/ドラマ
監督 ビリー・レイ
出演者 ヘイデン・クリステンセン  (スティーヴン・グラス)
ピーター・サースガード   (チャールズ“チャック”・レーン)
クロエ・セヴィニー     (ケイトリン・アヴィー)
スティーブ・ザーン     (アダム・ペネンバーグ)
ハンク・アザリア      (マイケル・ケリー)
メラニー・リンスキー    (エミー・ブランド)
ロザリオ・ドーソン     (アンディ・フォックス)
マーク・ブラム       (ルイス・エストリッジ)
チャド・ドネッラ      (デヴィッド・バッチ)
コピー ニュースに、本当と、嘘はあるのか!?
あらすじ
1998年。
大統領専用機エアフォース・ワンに唯一設置され、国内で最も権威ある政治マガジン:ニューパブリックのライター:スティーヴン・グラス。
彼は日々面白いネタを探し回り、いつも期待に応えて良い記事を書いていた。
そんな中、編集長マーティと仲が悪かったため、皆が信頼していた上司マイケルがクビになった。
新任はマーティに信頼されているチャック。
ある日、ライバルのフォーブス社から、スティーヴンの書いたハッカーの記事は捏造ではないかと追求される。
感想
もう捏造だと言う事が分かったいるので、どうやってばれたのかに興味がいきました。
そうするとアダムたちの思っているスティーヴンが騙されたんだという発想にならなかったので、彼らが言っているのを聞いて、初めてそういう見方も出来るのね、と目からウロコ状態でした。
あと、アダムたちが投げかける疑問に、どうやって答えるかも見所ですね。
あたかも実在するかのように自信たっぷりに答えていたので、捏造と知っているのに事実かも?と思える程でした。

まあ、捏造に関しての感想は「ふ〜ん」くらいでしたね。
日本の週刊誌とかゴシップネタはウソばかりでしょ。
捏造がそこまで悪いのか?ってくらいの認識しかないんですよね。
それに、ニュー・パブリック誌のすごさがいまいちピンと来てないので、本来の衝撃というのは実感出来てないと思われます。

主人公を演じたヘイデン・クリステンセンは、「スターウォーズ」のイメージが強いから厳しい表情の方がしっくりくるんですよ。
そんな彼がこの作品ではヘラヘラ笑ってばかりで、イメージがガラっと変わりました。

この人当たりの良いスティーヴンの笑顔は、他人との壁を象徴するものだったようですね。
何でこんなにヘラヘラしているんだろう?と疑問だったので、これで納得出来ました。
彼は親の期待にそぐわなかった事で、それを挽回したいという気持ちにかられ、記事を捏造という事件を引き起こしてしまったようです。

スティーヴンの上司マイケルは、その後2003年にイラクで取材中に亡くなられたらしいです。
ご冥福をお祈りします。
しかし、そんな彼もこの事件については、責任があると言いたかったのかもしれません。
スティーヴンの事を見逃して、しっかり裏を取らなかったのは彼の甘さですからね。

最後はすごくもどかしい気持ちになりました。
今まで笑っていた彼の顔が、苦悩で歪んでいくんです。
すっかりあの笑顔に同情的になっていたもんで、もういいじゃん!勘弁してあげて!って気持ちが沸いてくるんですよ。
何だか私まで追い詰められてる気分になりました。
鑑賞日 2005.11.25

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spink.gif ニューヨーカーの青い鳥(1986)   アメリカ
  BEYOND THERAPY  [94分]
管理人評価   
ジャンル ドラマ/群像劇
監督 ロバート・アルトマン
出演者 ジュリー・ハガティ     (プルーデンス)
ジェフ・ゴールドブラム   (ブルース)
グレンダ・ジャクソン    (シャーロット)
トム・コンティ       (スチュアート・フラミンガム)
クリストファー・ゲスト   (ボブ)
ジュヌヴィエーヴ・パージュ (ジジ)
クリス・カンプオン     (アンドリュー)
ケンドリン・ドゥマス    (シンディ)
ラウル・キリング      (チャーリー)
コピー  
あらすじ
雑誌の広告欄で恋人を募集したブルース。
フランス料理屋での待ち合わせにやって来たのは、プルーデンスという女性だった。
しかし、初対面での相性が悪く、相手は怒って帰ってしまった。
懲りずに恋人を募集するブルース。
待ち合わせ場所にやって来たのは、名前を変えたプルーデンスだった。
2人は喧嘩しながらも、また会う約束をする。
感想
これはまたすごいお話ですね。
群像劇は好きだけど、これは苦手でした。

理解できないおかしな人ばかり出てくるので、誰にも共感出来ずおいてけぼりです。
バイセクシャルで恋人と同棲しているのに、女性にも手を出すブルース。
セラピストやブルースと付き合う変わり者のプルーデンス。
患者と寝て、馬鹿にされると我を忘れる程キレてしまうカウンセラー。
人の話を聞かない女性カウンセラー。
いつも同じ席で同じものを食べるハゲの客。
芝居じみた話し方の母親。
出てくる人が皆一癖も二癖もある人ばかり。

こんなおかしな人たちに相談しても何も解決しない。
それがこの作品のテーマかな。
それなら納得です。

しかし、フランスレストラン:ブションのボーイたちはひどすぎますね。
声をかけても知らんぷり。
注文を取りに来ない。
こんなサービス最低の店にはいきたくないです。

登場人物の誰にも好感が持てなかったので、見ているのが辛かったです。
久しぶりに★1つをつけちゃいました。
たまにこういうのと出会っちゃうから油断できません。
明日は良い作品に出会えますように。(切実)
鑑賞日 2005.04.19

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spink.gif ニューヨーク セレナーデ(2001)   アメリカ
  GET WELL SOON  [95分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ロマンス/コメディ
監督 ジャスティン・マッカーシー
出演者 ヴィンセント・ギャロ   (ボビー・ビショップ)
コートニー・コックス   (リリー・チャールズ)
ジェフリー・タンバー   (ミッチ)
ピーター・ジェイコブソン (ネイサン)
テイト・ドノヴァン    (マーク)
レグ・ロジャース     (キース・チャールズ)
ブルース・アルマン    (バリー)
カシア・オスチュリン   (ジェニー・チャールズ)
エリナ・ローウェンソン  (シンディ)
キャロリナ・パーソンズ  (ブリジッド・バウアー)
コピー 劇場未公開
あらすじ
トーク番組の司会をしていたボビーは、ゲストのアイドルに暴言を吐いて降板させられた。
気落ちしたボビーは、故郷のNYに帰り、元恋人リリーの弟キースを探す。
精神病院にいたキースからリリーの居場所を聞き、家で待ち伏せする。
感想
それぞれのキャラが濃くて面白かったです。
しかし、主役のボビーは好きになれませんでした。
身勝手さといい、自己中心さといい、振り回される人たちに同情しちゃいます。
アメリカの人気司会者って、皆こんな感じなのかな?
日本ではありえないから、この設定自体が受け入れがたいです。

有名人特有の悩みに苦しんでいたのは分かるけど、やる気もないのにもう一度出るとは、プロ失格じゃないのかな。
表に出て告白したかったから…という自分の事しか考えてないやり方も最低。
お前のせいで殴られる身にもなってみろ!!
ミッチが気の毒で泣けてきます。

なので、ボビーとリリーの恋の行方は、あんまりでしたね。
どうせ元サヤなんでしょ、と冷めた目で見ちゃいました。

というか、リリーの恋人マークの秘密の方がインパクト大きすぎて、他がかすみました。
おもちゃ…大きかったね。(汗)

何回「サラ・ジェシカ・パーカー」と「マシュー・ブロデリック」を聞いたか分からん!
耳について離れないくらい聞いたな。
犬、見つかって良かったね。

あと、病院の4人組とお母さんの変人ぶりも良かったです。
家の前でホームレスの真似するとか…まあ、病気だから仕方ないけど。
切ない笑いが上手かったな。

結構不満だらけなのに、見終わった後はそんな嫌な気分じゃないから不思議です。
ブツブツつっこみを入れながら楽しむ作品ですね。
鑑賞日 2005.06.26

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spink.gif ニューヨークの恋人(2001)   アメリカ
  KATE&LEOPOLD  [118分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル ロマンス/コメディ/ファンタジー
監督 ジェームズ・マンゴールド
出演者 メグ・ライアン        (ケイト・マッケイ)
ヒュー・ジャックマン     (レオポルド・オルバリー)
リーヴ・シュレイバー     (スチュアート・ベッサー)
ブレッキン・メイヤー     (チャーリー・マッケイ)
ナターシャ・リオン      (ダーシー)
フィリップ・ボスコ      (オーティス)
シャーロット・アヤナ     (パトリス)
コレ・ホーキンス       (ヘクター)
パクストン・ホワイトヘッド  (ミラルド)
ブラッドリー・ウィットフォード (J.J.)
コピー めぐり逢うことは運命…過去でも、現在でも
〜1876&2002 マンハッタン〜
あらすじ
1876年、NY。
公爵のレオポルドは、発明に興味があり、貴族の生活に不満を持っていた。
ある日、自宅のパーティーで不審な動きをする男スチュアートを発見。
逃げる彼を追いかけてブルックリン・ブリッジまで行き、2人は誤って橋から落ちてしまう。
レオポルドが目覚めると、そこは2001年のNY。見たこともない世界に驚く彼の前に、階下に住むスチュアートの元彼女ケイトが現れた。
感想
ラブコメの中ではレベルの高い作品だと思います。
女性には絶対受けると思うな〜。

まず設定が面白いですよね。
時の裂け目を通ってタイムスリップしてきた公爵。
最先端の機械や技術に驚き、昔と変わらない橋を見て感動。
そして、現代の女性と恋に落ちる。

そんなレオポルドが素敵なんです!
貴族公爵の気品と、紳士的な男気に心を奪われてしまいました。
女性の扱いを心得ていて、嫌味なくすっと行動にしてくれるので、好感度が一気に上がります。

紳士のマナーもこの映画で知りました。
女性が席を立つとき男性も立ち上がるとかね。

知ったかぶりしているJJをガツンとやっつけてくれるシーンは小気味良い!
スッキリしたわ。
あんな下心見え見えの奴にヘコヘコしなきゃいけないなんて最悪だもんね。

あと、道化を演じていてパトリスに見向きもされなかったチャーリーに、恋の手ほどきをしてデートにこぎ着けさせるというナイスアシストも。
確かにユーモアも必要だけど、ちゃんと告白してくれる真剣さもなくちゃね。
さすが、公爵。分かってらっしゃる。

不覚にも屋上ディナーの翌日、朝食を作って優しくもてなしてくれるレオに感激するケイトを見て泣いちゃいました。
そんな扱い受けたことないもんね、普通。良かったよ〜!と思って、私が感極まっちゃいました。
女なら誰でも女王様のように扱って欲しいものです。

メグ・ライアンのキャリアウーマンも良かったです。
これ見て「やっぱり彼女はラブコメの女王だ!」と改めて思いましたよ。

吹き替えで見たから分からなかったけど、レオポルドは完璧な王立英語を話しているようです。
まあ、字幕で見ても分かんないんだけどさ。
情報として入れておこうかと。(笑)

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spink.gif 摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に(1986)   アメリカ
  THE SECRET OF MY SUCCESS  [110分]
管理人評価   ★★★
ジャンル コメディ
監督 ハーバート・ロス
出演者 マイケル・J・フォックス  (ブラントレー・フォスター)
ヘレン・スレイター     (クリスティ・ウェルズ)
リチャード・ジョーダン   (ハワード・プレスコット)
マーガレット・ホイットン  (ヴェラ・プレスコット)
ジョン・パンコウ      (フレッド)
フレッド・グウィン     (ドナルド・ダベンポート)
クリストファー・デュラン  (バーニー)
ゲリー・バンマン      (アート・トマス)
コピー やっぱりマイケルにはコメディがよく似合う!
あらすじ
田舎のカンザスシティからNYへやって来たブラントレー。
しかし、初日に会社が乗っ取られてクビになる。
行き場をなくした彼は、叔父ハワードの会社を訪れた。
何とか採用され、一番下っ端の文書室に配属される。
そこで働きながら会社の内部事情に詳しくなって行くブラントレー。
ある日、廃止になった部署の電話をたまたま取った彼は、仕事を一件成功させ、それから密かにスーツ族になりすます生活が始まった。
感想
これは何と表現したら良いのか。
懐かしさがプンプン臭って、素直に良いとは言えないけど、それを除けば面白い作品だと思います。 音楽・映像何もかもが80年代一色。
昔の作品だから当たり前だけど、あの時代が凝縮され、これでもかと積め込まれている感じがして、ちょっとうざいです。
また社長夫人のテーマソング"ア〜、オゥ〜"ってヤツがうざくて笑えます。

私が中学の時に友人が面白いと絶賛していたのを思い出しました。
あの時に見ていれば、もっと違った感想になっていたかもしれませんね。
今はただ古臭いと感じてしまいます。

物語はありきたりで典型的なサクセスストーリーです。
ただの文書係が、他人に興味のないスーツ族の中に上手く紛れ込んで仕事をし、あれよあれよと言う間に出世して行くのです。
こんなに簡単に入り込んでしまえるとは!
皮肉たっぷりです。

その典型的な主人公(?)がマイケル・J・フォックス。
他に語る事がないくらい、ぴったりとはまっています。

何も考えないで見れる作品なので、気楽に見れるコメディをお探しの方には良いと思います。
しっかし、これ感想に困る作品ですね。
言いたいことはあるんですけど、上手くまとめられないんですよ。
困った、困った。
鑑賞日 2004.10.17

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spink.gif ニューヨーク東8番街の奇跡(1987)   アメリカ
  BATTERIES NOT INCLUDED  [107分]
管理人評価   ★★★
ジャンル SF/ファミリー
監督 マシュー・ロビンス
出演者 ジェシカ・タンディ   (フェイ・ライリー)
ヒューム・クローニン  (フランク・ライリー)
フランク・マクレー   (ハリー・ノーブル)
エリザベス・ペーニャ  (マリサ・エステヴァル)
マイケル・カーマイン  (カルロス)
デニス・ボウトシカリス (メイソン・ベイラー)
トム・アルドリッジ   (シド・ホーゲンソン)
ジェーン・ホフマン   (ミュルエル・ホーゲンソン)
ジョン・ディサンティ  (ガス)
ジョン・パンコウ    (コヴァックス)
ドリス・ベラック    (トンプソン夫人)
マイケル・グリーン   (レイシー)
ウェンディ・シャール  (パメラ)
コピー ニューヨークに奇跡が起こる!
”Welcome to America!”
イーストサイドの下町を突然訪れた可愛くて、
ひょうきんな奴らたち。
一体、何をしでかすか!?
あらすじ
NYの下町でカフェレストランを営む老夫婦フランクとフェイ。
しかし、高層ビルを建設する為、フランクたち住人は立ち退きを迫られていた。
痴呆の症状が見られるフェイを抱え、極限まで追い込まれるフランク。
そんなある日、宇宙から小さな訪問者たちが現われる。
感想
かなり荒唐無稽なお話ですが、それも微笑ましく思える作品でした。
それに貢献しているのは、可愛いおばあちゃんのジェシカ・タンディでしょう。
痴呆の症状が見られるものの、笑顔や行動が可愛くて、どんな事をしても許してしまう微笑ましさです。

小さな宇宙船の事もすぐに受け入れて、餌をあげるフェイ。
不思議な言動をしてばかりだった彼女が、不思議な宇宙船の事は事実しか言わないのです。
それをきっかけにレストランでも働けるほど元気になって、観ているこちらも嬉しくなりました。

ジェシカ・タンディヒューム・クローニンは実生活でも夫婦だったんですね。
妻の無理な注文に、本音を飲み込んで受け入れる感じが、さすがのコンビネーションでした。

でも、宇宙船が子供を産むのはあり得なさ過ぎて笑いました。
これを思いつく発想力が凄過ぎます。
末っ子が仮死状態で生まれ、ハリーの献身的な世話で息を吹き返すのですが、下水に落ちてトイレから出てくるので、全然感動的ではないんですよ。
でも、この不思議な物体との心の触れ合いは、ほんわかする優しさに溢れていました。

こんな強力な能力を持つ味方がいる夫婦を立ち退かす事は不可能です。
どんなに周りにビルが建っても、ここだけは残って欲しいですね。
鑑賞日 2022.12.23

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spink.gif ニュールンベルグ裁判(1961)   アメリカ  白黒
  JUDGMENT AT NUREMBERG  [194分]
管理人評価   ★★★
ジャンル ドラマ/サスペンス
監督 スタンリー・クレイマー
出演者 スペンサー・トレイシー   (ダン・ヘイウッド裁判長)
バート・ランカスター    (エルンスト・ヤニング)
リチャード・ウィドマーク  (タッド・ローソン)
モンゴメリー・クリフト   (ルドルフ・ピーターセン)
マクシミリアン・シェル   (ハンス・ロルフ)
マレーネ・ディートリッヒ  (バートルト夫人)
ジュディ・ガーランド    (アイリーン・ホフマン・ヴァルナー)
エド・ビンズ        (バーケット)
ウィリアム・シャトナー   (ハリソン・バイヤーズ)
ケネス・マッケンナ     (ケネス・ノリス)
トーベン・マイヤー     (ウェルナー・ランプ)
ワーナー・クレンペラー   (エミール・ハン)
マルティン・ブラント    (フリードリッヒ・ホフステッター)
コピー
あらすじ
1948年、ドイツ、ニュールンベルグ。
アメリカの判事ヘイウッドを裁判長に、ナチスのためドイツの法律を変えてユダヤ人虐殺に至らしめた司法関係者たちを裁く国際軍事裁判が開廷された。
被告の中には、かつて司法大臣として第三帝国憲法の起草に関わった世界的法律学者ヤニングの姿もあった。
ローソン検事が鋭く戦争責任を追及し、ロルフ弁護士が激しく反論する攻防戦となった。
そんな中、しばらく沈黙を続けていたヤニングは突然に自らの非を認める発言をする。
感想
戦争裁判ものなんて、難しそうだし苦手そうだし、どうしようかと思ったのですが、アカデミー賞作品という事で、頑張って挑戦してみました。

やっぱり難しい言葉が多くて、字幕読むだけでも大変でしたが、見応えはありました。
忘れてはいけない現実だし、その戦争での個人の責任を問う裁判がこうして行われたという事実が知れて良かったと思います。

でも、裁判が行われたのは史実ですが、この作品は完全なるフィクションだそうです。
もともとはTVドラマだったみたいですね。

役者さんは豪華で、みんな上手いので、それだけでも見る価値あります。
特に断種された証人を演じたモンゴメリー・クリフトは凄かったです。
精神障害を疑われて、追い込まれた時の反論が悲痛で切なかったです。

また、アカデミー賞主演男優賞受賞したドイツ人弁護士役のマクシミリアン・シェルも迫力満点の演技でした。
黙っていた被告人が声を荒げたくなるくらいの追い詰め方でしたからね。
検事と弁護士の激しい攻防戦は、本当に熱かったです。

ナチス台頭の時代に、個人の責任の所在と言われても・・・と思ってしまいますね。
逆らえば自分の命が危ないのに、そんな危険を冒して反論する人は少なかったでしょう。
知らないふりをした罪があるとしても、そこまで重い罪には問えないと思います。

法廷で流された強制収容所の映像は本当に惨たらしかったです。
モザイクなしの死体の山、投げ捨てられる遺体、初めて見ました。
あまりに衝撃的で気分が悪くなってしまいました。

三時間、難しい字幕を読み続けて疲れてしまいました。
でも、それだけ見応えがありました。
挑戦してみて良かったです。

アカデミー賞主演男優賞受賞作品。
鑑賞日 2018.03.24

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spink.gif 女房の殺し方教えます(1964)  アメリカ
 How to Murder Your Wife   [118分]
管理人評価   ★★
ジャンル コメディ
監督 リチャード・クワイン
出演者 ジャック・レモン      (スタンリー)
ヴィルナ・リージ      (フォード)
テリー・トーマス      (チャールズ)
エディ・メイホフ      (ハロルド)
クレア・トレヴァー     (エドナ)
ジャック・アルバートソン  (ベントリー)
コピー
あらすじ
自分で体験したことしか書かない漫画家が、ひょんなことから言葉の通じないイタリア人女性と結婚してしまった。
彼女に振りまわされる事にうんざりした彼は粘密な殺人計画を立て、彼女を殺してしまおうと企む。
感想
ジャック・レモン主演のコメディーです。
こんなに若い彼を見るのは初めてだったので、気付きませんでした。
面白いおじいちゃんのイメージしかなくて…

イタリア女性がとってもキュートでお人形さんみたいでした。
彼女なりに一生懸命頑張っているんだけど、うまくいかなくて彼に迷惑かけてばかり!
彼も今まで一緒に住んでいた執事の方がいいと思いだして面白いグッズで殺人計画を立てるのです。

自分で体験した事しか書かないっていう漫画家っていう設定が面白いです。

今そんな人が本当にいたら人気出るかな??
実際に出来る事しか書けないから、SFなんかは無理だろうな。
鑑賞日 2002.07.10

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spink.gif 人魚の眠る家(2018)   日本     [120分]
管理人評価   ★★★★
ジャンル ミステリー/ドラマ
監督 堤幸彦
出演者 篠原涼子  (播磨薫子)
西島秀俊  (播磨和昌)
坂口健太郎 (星野祐也)
川栄李奈  (川嶋真緒)
山口紗弥加 (美晴)
田中哲司  (進藤医師)
斉木しげる (薫子の父)
大倉孝二  (門脇)
駿河太郎  (江藤)
稲垣来泉  (播磨瑞穂)
斎藤汰鷹  (播磨生人)
荒川梨杏  (若葉)
田中泯   (播磨多津朗)
松阪慶子  (千鶴子)
コピー 娘を殺したのは、
私でしょうか。

この愛の結末に涙が止まらない――
あらすじ
2人の子を持つ播磨薫子だったが、IT機器メーカー社長の夫・和昌とは別居中で、娘・瑞穂の小学校受験が終わったら離婚することになっていた。
そんな時、その瑞穂がプールの事故で意識不明となってしまう。
医師からは回復の見込みはないと脳死を告げられ、夫婦は苦渋の決断で臓器提供を受け入れる。
しかし薫子は直前になって翻意し、和昌の会社の研究員・星野のある研究成果に最後の望みを託す。
感想
すごく入り込んで見ていたみたいで、事あるごとに泣いていました。
子どもの死を受け入れるなんて簡単な事ではないです。
そこに僅かでも希望があれば尚更です。
だから、すっかり薫子の目線になって見ていました。

脳死の人間の心臓を止める。
延命装置をつけなければ自然に止まるのかもしれないけど、今の医療をもってすれば長い時間延命させる事が出来てしまうんです。
それを止めるという事は、死を決めるという事。
これは本当に難しい問題です。

技術が進めば進むほど便利になるけど、こと死に関しては難しい問題が多くあると思います。
そこに問題提議した作品だと思います。

色々ありましたけど、母親が子供の死を受け入れるまでを描いた作品でしたね。
心のどこかでは分かっていたはずです。
でも、それを終わらせる事は簡単ではなかった。
だから、ようやく死を受け入れられた時、涙が溢れたのだと思います。

あまりに泣き過ぎて感想をまとめるのが大変でした。
何故こんなに悲しいのか、自分でも分からなかったんです。
少しずつ整理して書き上げたけど、思い出しても泣きそうになるほど入り込んでいたなんて、自分でも驚きです。

東野圭吾小説原作作品。
ここからはネタばれです。ボタンをクリックで開閉します
鑑賞日 2022.02.26

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spink.gif NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE(2004)   日本     [100分]
管理人評価   ★★
ジャンル コメディ/アドベンチャー
監督 鈴木雅之
出演者 香取慎吾  (服部カンゾウ)
田中麗奈  (ミドリ)
ゴリ    (ケムマキ)
知念侑李  (三葉ケンイチ)
戸田恵子  (三葉妙子)
浅野和之  (三葉健太郎)
升毅    (黒影)
宇梶剛士  (田原警部)
東幹久   (柏田刑事)
伊東四朗  (服部ジンゾウ)
コピー だれだ?
あらすじ
人里はなれた山奥で修行をつむ伊賀忍者の服部カンゾウ。
この度父のいいつけで、江戸に行き更に修行をつむことになった。
カンゾウは江戸で一番最初に会った小学生ケンイチを主人と決め、彼の家に居候する。
その頃、世の中ではあるマークのついた人々が襲われる事件が発生。
カンゾウは現代社会に溶け込み、先生として生活しているケムマキに情報を聞き、何者かが現代社会に溶け込んでいる伊賀忍者を襲っていると知る。
感想
楽しめる所も多々あって、★3つにしようとしていたのに、最後のグダグダ具合に呆れて、結局★を一つ減らしました。
ケンイチが頑張ったのはわかるけど、あれはないんじゃないかな。
くだらな過ぎて笑ってしまったわ。

こういう作品にドラマ性とか求める方が間違っているのかもしれないけど、あまりに杜撰でがっかりです。
途中まではあっという間に時間が経つくらい良かったのに、残念でなりません。
あと、カンゾウのほっぺのグルグルは必要だったかな?
笑わす効果もシリアスな場面には邪魔なだけです。

勝手にケムマキは敵キャラだと思っていたのですが、何とも中途半端な位置にいましたね。
アニメでもこういう役割だったけな?

その他は結構面白かったですよ。
興味津々だったのは忍術の数々。隠れ身の術とか、壁をスルスル登る技とか。
さすがは忍者!という技が沢山ありました。

そして、カメオ出演している人にも注目です。
乙葉、ガレッジセールの川田、村上ショージなどなど。
ちょっとした役だけど、それを見つけた時のお得感は嬉しいものです。

それに、きっと"ニン!"というギャグの為だけにキャスティングされた伊東四朗さん。
良かったです。

見終わってみると、一番最初の対決シーンが一番見応えあったな〜。
あと、エンドロールも楽しめました。
こんな良さもあの最後のグダグダ感の性で台無しです。

そういえば、"HAPPY CORA"のCMをすごく押してましたけど、あれは結局どういう意味があったのでしょう?
分からず仕舞いです。
鑑賞日 2004.11.27

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